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裏表のある勇者と旅してます  作者: 玉川露二


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小話

案外と長くなった

強い(思考が)


ミラーニョが昼に一時間訪れる喫茶店。女の子二人が話し合っている。


喫茶店の女の子1

「そう言えばこの首都に居る魔族いるじゃん?ガラの悪いって噂の」


喫茶店の女の子2

「え、本当にいるの」


喫茶店の女の子1

「うん。そんでそのガラの悪い魔族をたまに迎えに来る人がいるんだって。噂では普通のおじさんだとか」


聞いて聞かぬふりで皿を洗っているミラーニョ。


女の子2

「何それおじさんに迎えに来られて普通に帰るの」


女の子1

「みたい」


ミラーニョ

「(違うんですよお嬢さん方。言いつけた用事が終わったら迎えに来いってジルが言うからその通りにしたら何しに来たと怒りだして結局帰らないんですよ)」


女の子2

「…おじさんに逆らえないガラの悪い魔族萌え」


ミラーニョ

「!?」


女の子1

「おじ×魔族かな。包容力のあるイケおじに逆らえない魔族がさ…」


女の子2

「何言ってんの、魔族×おじでしょ。グイグイくる魔族の情熱でなし崩し的にさ…」


女の子1

「フヒヒwこりゃ考えがはかどりますなぁw」


女の子2

「ウヒョヒョwその二人の新情報が手に入ったらお願いしますぞw」


盛り上がる女の子二人、少しずつ視線を逸らしていくミラーニョ。


ミラーニョ

「(まあ…これくらいのん気じゃないとこんな首都じゃ過ごせないか…でも聞かなかったことにしよう)」


* * *

神々の会話(ウチサザイ国編)


ヤーラーナ

「そういえばアレンという勇者御一行の一人にハグされましてねえ。人に抱きしめられるのは中々心地いいものでしたよ」


オーディウム

「神が人に…?ふふ、本末転倒ですね」


絶望の神

「私も抱きしめられたわよ、勇者御一行のエリーって子に」


悲観の神

「ね、ドキドキしちゃった」


絶望の神

「はぁ…心地よかったわ。暖かくて包まれてるようで」


悲観の神

「全くね。人間なんてどうでもいいと思ってたけど、もう一度抱きしめられたい」


うっとりした顔で吐息を漏らす小さい女神たち


オーディウム

「…そんなに?」


ヤーラーナ

「機会があれば抱きしめてもらうといいですよ。アレンだったらよほどのことがない限り応じてくれますよ」


オーディウム

「…別に、そんなの期待してませんけどね、会うかも分かりませんし…」(プイ)


ヤーラーナ、絶望の神、悲観の神

「(羨ましがってる…)」


後日、儀式で呼び寄せられたオーディウム。アレンを見つける


オーディウム

「抱きしめますか?」(ドキドキ)


アレン

「…」(首を横にブンブン振る)


オーディウム

「…(ヤーラーナと違って私はいつも損な役回りですよ全く。ふん、べつにいーですよーだ、ふーんだ)」


* * *

男子トーク(アダルティ)


サード

「ケッリルも家に戻ってきたっつーのに妻が居ねえなんて、夜が寂しいだろ」(ニヤニヤ)


アレン

「キャー!サード、下世話なセクハラァ!」


ケッリル

「…我慢した先の絶頂がたまらなくいいんじゃないか。私は待つよ」(さも当然の顔)


サード

「…」


アレン

「(既婚者男の余裕あるビッチ返し)」


ガウリス

「(サードさんが何か敗北したような顔をしている)」


* * *

踊って


エリーと一緒の部屋で、ハッと顔を上げるミレル


ミレル

「そういえば大人になったら踊るって言ってたね。踊ろっか」


エリー

「せっかくだから皆に見てもらいましょうよ」


皆が集まってる時にその話を切り出すエリー


エリー

「っていうわけでミレルに踊ってもらおうと思って」


ミレル

「じゃあ踊りますかっと!」


上着を脱いで薄着になり、踊り出すミレル。素早く前後に交差し、そして高く上がる足。


ケッリル

「…!ミレル、その踊りは下に専用の服を着るものだ!」


ガタッと立ち上がって止めるケッリル、ケロッとした顔のミレル。


ミレル

「だって今パンツ隠すスパッツ持ってねーんだもん」


エリー

「それなら踊らなくていいわよ!むしろ言わなくていいから!」


アレン

「(見えた!ラッキー!)」←とにかく喜ぶ


サード

「(紺地に白い花柄の刺繍?思ったより落ち着いた色だな)」←一瞬で全体を把握


ガウリス

「…(何故見えると分かってて踊るのですか…!)」←強制的に見せられたのに罪悪感


* * *

完全勝利A


エリー

「本当にケッリルは強くて…ケッリルを倒せる人なんていないんじゃないかしら」


ミレル

「私倒したことあるよ」


昔を思い出すミレル


子供ミレル

「踊りで足上げる時にバランスがうまく取れねーし、マジ悔しい」


若いケッリル

「基礎がなってないんだよ。柔軟をやったらつかまり立ちで足を大きく上げる練習をしようか。足を上げる時はこう…」


子供ミレル

「こう?」(ビュンッドムッ)


ケッリル

「」


昔の思い出を語り終えたミレル


ミレル

「お父さんの股間蹴っちゃってさ、全力で。めっちゃ悶絶してた」


エリー

「…(ああケッリル)…」


* * *

完全勝利A-2


ミレル

「お母さんもお父さん倒したことあるんだよ。子供の時に二人のなれそめ聞いたんだけど、お母さん病院の看護士で、お父さんが足を怪我して担ぎ込まれてきてね…」


ヤリャナの話を思い出すミレル


ヤリャナ

「足の手術の前に体の汚れを拭いて清潔な服に着替えてもらうから。とりあえず今の服は泥だらけだから脱がすね」


ケッリルの上着を掴むヤリャナ、思わず服を守るケッリル


ケッリル

「い、いや、自分で…」


ヤリャナ

「いいから、仕事だから気にしないで、傷口痛いっしょ、それ着替えないと手術に移れないから、患部に泥がついたら大変だから」(グググ…)


ケッリル

「あ、いや、あの、自分で…」(グググ…)


攻防戦に移るヤリャナとケッリル、目を吊り上げるヤリャナ


ヤリャナ

「患部に泥がついたらヤベェからこっちがやるつってんだろ!プロに任せろ馬鹿が!寝てろ!」(傷口に強い消毒液ブシャー)


ケッリル

「」


話を語り終えたミレル


ミレル

「お父さん気絶したって」


エリー

「…(ああケッリル)…」


* * *

怖い怖い怖い怖い


寝ているボーチを膝に乗せているリロイ、話しかけるアレン


アレン

「ボーチって話すと口悪いけど、寝顔は天使だよなぁ」


頷くリロイ


リロイ

「人間の子供とは本当に体が柔らかいものなのだな。祖父が人間の子が好物だと言ったのが分かる気がする、確かに美味そうだ」


アレン

「ボーチを膝の上に乗せながら言わないで?」


リロイ

「冗談だ」


アレン

「(ドラゴンジョーク笑えねぇ…)」


* * *

頼み下手な男


シーリー

『あなたほど何でもできる人に頼られたらエリーさんは弱いですよ』


シーリーの言葉を思い返しているサード


サード

「(…つってもどれもこれも俺がやったほうが早いし丁寧にできるから頼るもんなんてねえしな…あいつ変な所細かいくせに大雑把だし。…あ)」


エリーの元に訪れるサード


サード

「エリー」


エリー

「ん?」


サード

「俺の肩もめ」


エリー

「…は?」(イラァ)


遠くの国でツッコミの気配を感じたシーリー

「サードさん!それ!命令!」


* * *

子供のころのレディア


金が無いので学校の外に通ってる子供レディア、教室の生徒らに絡まれる


生徒

「金も払ってないのに授業聞きに来てんじゃねーよ!」


生徒

「かーえーれ!かーえーれ!」


窓の外にいる子供レディア、笑う


子供レディア

「ということは金を払って授業受けてる自分たちはそんなに偉いとでも言いたいわけ?馬鹿ねえ、金払ってんのあんたらじゃなくてあんたらの親でしょ?親が偉いんであってあんたら自身何も偉くないじゃない」


生徒

「…」


子供レディア

「あら言い返せないの?学校に毎日ご丁寧に通っているくせに何も言い返せないとか、あんたら金を払ってここに何を習いにきてるってわけ?

そんなので通う意味なんてあるのかしら?まるで金をドブに捨ててるのと同じよねぇ?今すぐ学校やめておうちに帰れば?アハハ、ほら、かーえーれ、かーえーれ」


生徒

「ふ、ふええ~…レハムト先生~!」


レハムト先生

「(あの子の将来楽しみだなぁ)」


社長になった現在、レディアはレハムト先生の誕生日には先生の家族全員に高級ホテルのディナーと宿泊をプレゼントしてます


* * *

家族を混乱に陥れるアレン


ブラスコ

「アレンから手紙が届いたぞー!何か花も届いてる」


ドミーノ

「また前みたいな訳の分からない手紙なんじゃないか?」


ブラスコ

「っていうかなんで花…?」


手紙を開いて皆で見る


『ドミーノおめでとうー!ドミーノならやるって俺は思ってたぜ!頑張れよ!』


全員

「…何を!?」


春になってドミーノに合格通知が届いたら、アレンはこれを見越していたのかとダーツ家全員がまた混乱に陥ることになる


* * *

一応王族だったんだけどな…


部屋で自分の服を見ているファディアント


向かいの女の人

「どうかしました?」


ファディアント

「服の繕い物が上手くできなくてな、すぐほつれてしまって…」


向かいの女の人

「やりましょうか、針仕事は得意なんで」


ファディアント

「いいのか?頼む」


喜んで服を差し出すファディアント、スッと指で金を現すジェスチャーをする女の人


向かいの女の人

「有料です。一着コイン三枚」


ファディアント

「…(ちゃっかりしている)」


向かいの女の人

「そういえば最近王妃様の声が聞こえませんけど何かありました?」


ファディアント

「………。別れた…。今ごろは他国の王家の元で不満なく過ごしている」


ファディアント

「(元とはいえ王と王妃が別れたなど、格好の話題だろう。…あまり突っ込んで聞かれたくないが…)」


向かいの女の人

「ああそうだったんですか」


針仕事を続ける女の人、拍子抜けするファディアント


ファディアント

「…深く聞かないんだな?」


向かいの女の人

「そこまであなた方のプライベートに興味ないんで」


ファディアント

「(…一応王族だったのにここまで興味持たれないとなんか寂しいな…)」


* * *

友達ができました


立派な王様

「(はぁ…私のモデルになった男は自分で言うのも何だが嫌な奴だったな)」


ラン

「おっと殺伐とした絵本に迷いこんでしまったな」

シン

「おや、そこにいるのは立派な王様じゃないか」

タン

「前より危険な雰囲気はないね、人生観を変える何かがあったかな?」


立派な王様

「なんだこのネズミらは…」(←外に出た時ネズミたちを見てない)


ラン

「我々も絵本のキャラクターだよ」

シン

「せっかくだ、あっちにお菓子を作る絵本の気配がするから一緒にどうだい」

タン

「そうだね、この絵本は殺伐としてて息が詰まる。のどかな絵本に行こうじゃないか」


走り出す三匹のネズミ、少ししてからついていった立派な王様、別の絵本の暖かい日差しの降り注ぐ草原の中、テーブルと椅子を用意される。


料理本のキャラクター

「今日のおやつはマドレーヌだよ!大人の立派な王様にはブラックコーヒーを付け合わせ!」


立派な王様

「…いただこう」


料理本のキャラクター

「こうやって他の絵本のキャラクターにごちそうする日がくるなんて!またいつでもきてくれよ!」


ラン

「それは嬉しいね」

シン

「そのうちまた来ようか」

タン

「その時は立派な王様も来るだろう?」


立派な王様

「…うむ」


* * *

出会い


レーシカ

「よし、世を騒がせる人間の男に化けたし、そこの道端で花を売っているチエナを口説くとするかな!」


チエナ(ケッリルの祖母)

「(この人、目の前で堂々と何か言ってる…怖ぁ…でもこの花を売らないと今日のご飯食べられないし…)お、お花いかがですか…?」


レーシカ

「なら君ごともらおうかな!」


チエナ

「(ムッ)何か勘違いしてませんか?お花は売っていても体は売ってません!」


レーシカ

「体が何になる?死んだら崩れるだろう?死んでも残るのは愛だけさ☆僕が欲しいのは君からの愛だよ!」


チエナ

「(うわぁ何この人怖ぁ…)じゃあお花買ってください」


レーシカ

「お金は持ってないよ☆僕は神だからね☆」(バチコーン☆とウインク)


チエナ

「…」


レーシカ

「お金が何になる?死んだら使えないだろう?死んでも残るのは愛…」


チエナ

「誰か助けて!自分は神だっていう変な人が愛を語ってくる!怖い!」


* * *

カーミとミラ


ミラ

「そういやカーミ、好きな子いる?」


カーミ

「えー?べつにー?何で?」


ミラ

「俺ら双子だから好みとか同じなのかなーって。ちなみに俺は十歳から十四歳くらいの女の子が好み」


カーミ

「ふーん、何で?」


ミラ

「初々しい感じで一気に女に成長してく瞬間がたまんねえんだ、初潮を迎えたんだなって想像するだけで興奮する」(ニコニコ)


カーミ

「アハハ、キッッッモ!こんなのが弟だって思いたくねー!」


ミラ

「…たまんねえ…もっとなじって…」(ビクンビクン)


カーミ

「(やべぇ、こいつマジでキモい)」(ニコニコ)


* * *

カーミとミラ2


アレン

「カーミは…そんな仕事してて躊躇(ちゅうちょ)したこととかないの?」


カーミ

「躊躇…ねぇ」


昔を思い出すカーミ


ミラ

「ゴーストになった方が色々楽になりそうだから体は捨てることにしたよ。これ以上年齢食ったら年下好きがロリコンになっちまうし。ゴーストになる方法教えてもらったからちょっと俺のこと殺してくんねえ?」


カーミ

「オッケー。どう殺す?苦しまないように黒魔術で殺そうか?」


ミラ

「ちょっとくらい苦しくて痛くても我慢するから適当にやってー」


カーミ

「じゃあ首でも絞めるか」


首を絞めるカーミ。段々苦し気になってカーミの手に軽く手を添えるミラ。


カーミ

「アハ、やっぱ苦しいんだ?」


苦しそうながら首を横に振るミラ


ミラ

「違う、続けて…すげえ気持ちいい…もっと絞めて…」


あまりの気持ち悪さに思わず手が緩むカーミ。その思い出から我に返るカーミ。


カーミ

「…弟のミラをゴーストにするために、手をかけた時かな」


アレン

「…!…そっか…そりゃ辛いよな…変なこと聞いてごめん」


カーミ

「(…違うんだよなぁ、アレンさん)」(ニコニコ)


* * *

エリーから手紙をもらった時のジリス(サンシラ国の近衛隊長でエリーのファン)


部下

「隊長、エリーさんから隊長宛に手紙が」


ジリス

「…何?」


手紙を開くジリス、ついでに見る部下


『国とは関係なく個人的にお話をしたいと思っています。以前お会いしたホテルの一室にてあなたをお待ちしています。エリー』


部下

「大変だ!エリーさんから隊長あてに夜のお誘いがきた!」


部下

「うおおー!隊長良かったっすねー!」


ジリス

「…黙れ!」


ジリスの一言で黙る部下たち


ジリス

「…あのエリーさんが一度会っただけの男を部屋に引き入れるはずがない…!これは何か別の…そうだ、何か勇者御一行として別の用があるんだ、そうだ、そうに違いない…!」


部下

「(理想のエリーさん像を壊したくないんだな…)」


部下

「(ファンをこじらせた人って面倒くさいな)」


* * *

楽しいことには妥協はしない


サンシラ国王様

「大ファンのエリーさんに夜のお誘いを受けたって?」


ジリス

「なんて耳の早い…。しかし違います、何かしら国と関係なく話したいことでもあるのでしょう」


サンシラ国王様

「いやいや、お前もサンシラ国の男だろ?頑張って男をあげてこいニヤニヤ」


ジリス

「ですからそのような件では絶対にありません」


サンシラ国王子

「父上!そうやって楽しいことがあればしつこく絡んでいくのは父の悪い所ですよ、部下を困らせるなど以ての(ほか)


サンシラ国王様

「むう…」


ジリス

「(さすが賢いと言われる王子だ)」


外に出て勇者御一行と話して城に戻ってきたジリス


ジリス

「(思った通り勇者御一行として用事があったらしい。…やはりエリーさんは清楚な女性だった…)」


急に道の脇からファンファーレを鳴らす楽者が現れ、驚いて辺りを見渡すジリス。その奥にはにこやかに親指を立ててる王子と国王


サンシラ国王子

「男をあげたジリスの凱旋(がいせん)だぞー!勝利のファンファーレだ、キャッホホーイ!」(小躍り)


サンシラ国王

「キャッホホーイ!」(小躍り)


ジリス

「…(あんのアホ親子がぁ…!)」(筋肉にビキビキと血管が浮かぶ)


* * *

辛辣(しんらつ)


アレン

「(ケッリルって情に厚くてめっちゃ強いのにすっげぇ控えめで落ち着いてるし大人の包容力あるよなぁ)俺もっと大人になったらケッリルみたいになりたいなぁ」


ケッリル

「…アレンくんは私みたいにはならないよ」(←自虐)


ガウリス

「恐らくタイプの違う年齢の重ね方になりますよ」(←現実的)


サード

「そんなに女タラシこみてぇのかよ、この色ボケが」(←心から)


エリー

「え?本気?」(←思わず)


アレン「…(エリーのが一番キツい)」


* * *

タラシこまれる


赤ん坊のリッツを抱え、ため息をつく老齢の魔族


老齢の魔族

「いやはや、リージング州の王に愛想を尽かされているのは知っていたが、こんな魔王の子の見張りを押しつけられた挙句に我が一族に仕えるメイドや下働きもろともが城から追い出されるとは、なんてあからさまな…」


赤ん坊リッツ

「あうー」


老齢の魔族

「お前なんぞこのまま頭から落とせば死ぬしかないんだぞ?え?」


リッツの足を掴んでひっくり返してニヤニヤ笑う老齢の魔族。しかし満面の笑みで大喜びして手と羽をバタつかせ、キラキラした目で見てくるリッツ


老齢の魔族

「…(キュンとなんてしてない…!してない…!///)」(抱き直す)


* * *

愛嬌はたおやかな武器


赤ん坊リッツ

「あぶー」


メイドたち

「きゃー、可愛い~、リッツちゃん可愛い~」


老齢の魔族

「そいつは死ななければいいんだ!飯も減らせ!生かさず殺さずにしろ!おもちゃなんぞ与えなくていい!部屋に黙って押し込んでおけ!」


メイド

「でも最近だと喋るようになって…ほらリッツちゃん、私たちの長でちゅよ~?じいじって呼んでごら~ん?」


老齢の魔族

「何がじいじで、でちゅよ~、だ!貸せ、私が部屋に連れ戻す!」


メイドから赤ん坊リッツを奪い取る老齢の魔族、老齢の魔族の顔に手を伸ばす赤ん坊リッツ


赤ん坊リッツ

「じじ❤」


膝から崩れ落ちる老齢の魔族


老齢の魔族

「~~!もう無理尊い…!じじでいい…私はこの子のじじになる…私には子もいないからこの子が大人になったら我がワーリ家の地位も全部あげる…!

ああああああもう可愛い耐えられない…!もういい、今すぐ我が地位をあげてこの子に仕える、私の残りの命でこの子を全力で守ってみせるぞ…!」(愛おしそうに抱き締める)


メイド

「(実力はあるのにそういう可愛いものに弱い所で王に愛想つかされたんですよね…)」


メイド

「(私たちは嫌いじゃありませんよ、その性格…)」


この老齢の魔族は現在もリッツのじいやとして健在中


* * *

そしてこじれてく


メイド、執事、じじ

「リッツ様~❤きゃ~❤可愛い~❤」


少年リッツ

「僕はとても可愛がられてる。幸せだ」


遊びに来てたリージング州の王

「皆お前の魔王の息子という地位に媚びて利用しようとしているだけさ。なんせあいつらは元々私の配下で城から追い出されたのを根にもってるだろうからな、お前を担ぎ上げて私を倒そうとしてるんだろう」


少年リッツ

「え!?」


遊びに来てたリージング州の王

「しょせんお前なんて魔王の息子という立場を皆から上手く使われるだけの人生なのに、可愛がられてると勘違いしてるのは可哀想だからつい本当のことを教えてしまった。私は優しいからなぁ。ケッケッ」(←低俗ないじめ)


少年リッツ

「(いやでも本当に皆可愛がって…でも僕の思い込み?本当は皆僕を利用しようと思って優しくしてるの…!?)」


こうして度々遊びに来る王に色々言い含められてリッツは自分は孤独だとふさぎこんでいった

リッツのじじ…子供全員が死んでしまい跡取りが誰もいなかった設定だったけど書く所なかった


リージング州の王…趣味はパワハラとモラハラと低俗ないじめ

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