ケルキ山の魔族
『三は滑って首が折れる、五は落下し肺が潰れる、十はよろけて地面に当たる、十三ついに首吊った』
私たちは大臣たちを見送った後、延々と手描きの文字を見て悩み続けた。
「この数字が重要だと思うのよね」
「俺もそう思う。けどこの数字ってなんなんだ?三、五、十、十三…。割り切れない数字ってわけでもないし、奇数ってわけでもないし…」
二人であれこれと意見を交わし続けるけど、気づけばサードが一切喋らないのに気づいて後ろを振り向く。
大臣たちが去ったからドラゴンが目から上を山の上にもたげているのがまず見えて、視線を下に移すとサードは処刑台の近くをやる気も無さそうにうろついていた。
そんな我関せずとばかりに遠くをうろつくサードにイラッとして思わず怒鳴る。
「ちょっと、サードもこっちに来て考えてよ!」
「るせえブス!」
サードは私より怒鳴り返しながらズカズカと戻って来て、看板の文字を見始める。私はブス呼ばわりされたことにイライラしてブチブチと文句を続けた。
「私たちが散々悩んでる間ただうろついてたくせに何を偉そうに怒ってんだか…!」
するとサードはイラッとした顔を私に向けて、
「んっだゴラ、俺はとっくに目星つけて答えの最終確認してたんだよ」
「え?」
「簡単だろこんなもん」
軽く看板を殴るサードに詰め寄るアレンは、
「答えは?教えてくれよ」
と言いながらその肩を掴んでグラグラ揺らす。そんなアレンの手をサードは鬱陶しそうに振り払い、そのまま私を睨みつけてくる。
「ただうろついてただけの奴から聞かせる答えはねえよ、自分で考えやがれ」
サードは吐き捨てるように言うとそっぽ向いた。
…こいつ…。
「俺分かんない。教えて」
「自分で考えるって頭はねえのかよ」
苛立たしそうに睨みながら言うサードにアレンはキリッとした顔で胸を叩く。
「俺!クイズは考えないですぐ答え見るタイプだから!」
アレンの言葉にサードは気が抜けたのか脱力して呆れた顔をする。もうそうなったらどうでも良くなったのか処刑台を指さした。
「あそこにある処刑台は全部で四つだろ?看板の数字も全部で四つ、これだけでもうほとんど処刑台を見たら答えにたどりつくだろ」
サードがそう言うから処刑台を見に行ってみる。看板の数字にどう関わるのがあるのかしらと見てみると階段が目に入った。
数えてみると一つは三段、一つは五段だけど途中に穴が開いていて、一つは十段、一つは十三階段…。
「あ!看板の数字って処刑台の階段の数!」
てっきり数字の組み合わせが肝心と思って全部足してかけてとしてみたけど、それは全く意味が無かったんだ。
サードは遠くから、
「三段の処刑台は斜めに傾いてて五段は階段の途中にでかい穴が開いてる。十段は変わったところはない。十三段も変わったところはないが、絞首刑用の縄がかかってるのは十三段だけ。それを看板の問題に当てはめてみろ」
どれ、とそれぞれの処刑台をみると、確かに一番大きい十三階段の処刑台には縄がぶら下がっていて風に揺れているし、一番低い三階段の台は四方の一つの支えが崩れて傾いている。
『三は滑って首が折れる、五は落下し肺が潰れる、十はよろけて地面に当たる、十三ついに首吊った』
「三は滑って首が折れる、つまり傾いていて足が滑るってこと。五は落下し肺が潰れる、穴が開いてるから落ちて胸をうつってことだな」
アレンがなるほどーと言いながら頷き、
「で?十と十三は?」
とサードの話の続きを促す。
サードは「ちったぁ自分で考えろよ」と不愉快な顔になったけど、説明したほうが早いと踏んだのか続けた。
「首が折れる、肺が潰れる、首を吊る。…これ全部どうなる?」
「死ぬと思う」
私が言うと、サードは頷いた。
「だが十はどうだ?よろけて地面に当たるってのは」
十階段の処刑台を見てみる。高さはそれなりでアレンより頭一つ分高いぐらい。
「この高さから落ちたらやっぱり無事じゃ済まないと思うけど…」
私の返答にサードはこいつバカだ、という顔をしてから、
「そういうことじゃねえ、これだけだろ明確に死ぬとほのめかしてねえのは」
「ってことは答えは十段の処刑台ってことか」
アレンの言葉にサードは視線を十階段に向け、
「ああ、あの十段の処刑台が魔族の住むところへの入口かもしれねえ」
入口…と思いながら処刑台をジッと見る。
台の上にあるのは昔に縄と人がくくりつけられていたであろう四角い枠だけ。
嫌な考えが浮かんだ。
「サードの言う入口ってあの四角い枠のこと?」
「考えられるのはあそこしかねえんだよな」
だけどそのまま真っすぐ進んで間違いだったら言葉通り『よろけて地面に当たる』を体現しちゃうじゃないの。
良くて打撲、悪くて捻挫骨折…。
するとサードは振り返ってドラゴンを見て、頭だけ山の斜面から出ているドラゴンもサードを見返す。
「てめえなら落ちる心配ねえな。試しにそっちの階段の方から頭突っ込んでみろ」
ドラゴンは困惑した顔をしたけど、少し躊躇しながらスルスルと宙を這うようにして向こうの階段の方に回る。
幅的にはギリギリ。
ドラゴンは角が引っかからないように気をつけながら鼻先を斜めにして、そのままゆっくりと枠に頭を突っ込む。
すると枠から先にドラゴンの鼻先は出なくて、むしろ体全体がシュルシュルとどこまでも入って行く。
「やった!ビンゴだなサード!」
アレンがサードとハイタッチしようと手をあげると、サードはそのアレンの手首を掴みグルリと後ろに回し関節を決めてねじり上げた。
「イデデデデデ、イデイデ!」
「てめえ何も考えてねえじゃねえか!」
「俺考えてた!考えてたけど俺答えすぐ知りたいタイプだからぁ!いっでー!離して、ギブギブ!」
アレンはジタバタともがいてるけど、もがけばもがくほど痛そうになっている…。
そんなことをしている間にドラゴンは尻尾までシュルンッと入ってしまっていた。
「ほら馬鹿やってないで行くわよ」
二人に軽く声をかけてから十階段の処刑台の階段を上る。
…でもこうやって処刑台用の階段を上がっていくのって、妙に心細い気持ちになってくるわ。
罪人たちはどんな気持ちでこの階段を進んで、上りきった先に縄がぶら下がっているのを見て…その時何を思ったのかしら…。
ハッとして首をプルプルと横に振った。
私は罪人じゃない、それに死刑を言い渡されたわけじゃないんだからそんなこと考えなくてもいい。
そう思いながら階段を上り切ると、目の前に四角い枠が圧迫感をもってそそり立っている。
でも大丈夫、さっきドラゴンの巨体だって入って行ったんだから。
自分に言い聞かせながら台を真っすぐに進み、何もない所に足をスッと踏み出すと、足の先が消えた。
…本当に大丈夫よね?
心配になったけど、ドラゴンも入っていったんだからと、えいやっと飛び込む。
足は固い床に着地した。
そこに広がるのは乾燥した岩と砂漠の景色じゃなくて、広々した涼しい屋内。
明り取りから漏れる太陽の柔らかい光の中に見えるのは床から天井までの本棚と数え切れないほど床に積み上げられた本の山、そして先に入ったドラゴン。
そのドラゴンの長い胴体を誰かがちょいちょいと触っている。
「…あのぅー…」
遠慮がちに声をかけると、その人物は振り向いた。
女性。
青黒い光沢のあるローブをまとい、長く黒い髪を無造作に垂らした綺麗な女性。
その目は不思議で、黒い目をしているかと思ったら光に当たると青く輝いた。
「この子の飼い主?」
女性はドラゴンをちょいちょい触りながら話しかけて来た。
「飼い主じゃなくて…」
と答えてから、ハッとして身を乗り出し聞いた。
「あなたが魔界から地上にやってきたっていう魔族?」
女性は無造作に前髪を後ろに撫でつけながら、
「そうだよ。で、あなたはどこの人?王都の人じゃないでしょ」
その言葉に自己紹介をしようと口を開きかけると、
「冒険者かな?服装的に魔導士、それも格段に懐が潤ってる冒険者。旅をしてお金に困ったことなんて無いでしょ」
近寄る魔族の女性は無遠慮に私の服を掴みあげ、
「この布は強い衝撃、暑さ寒さからでも身を守れる布で作られたやつ、それも体にぴったりフィットしてるということはオーダーメイド品ということ。
それもローブの紐を止めるこのボタンの白いの…本物のドラゴンの牙だね?これは大いに炎と毒の耐性がついてるだろうなぁ。
杖だって精霊が霊力を使って丹念に育てた木から作られたものに見えるし、杖の先の飾りだって魔法の力を倍増させる天然の鉱石を薄くのばして作られてある。この杖はいい値段したでしょう~?」
えっ、この杖ってそんなに良いやつなの?
これはサードがある日いきなり持ち帰ってきて「使え」と渡してきたものでそんなにいい物だと思わなかった。
だからサードに腹が立った時によく殴りかかってた。軽く避けられて一度も当てたことはないけど。それよりよく一目で分かるものだわ…。
「ところでこのドラゴンなんだけど…」
女性が口を開くと同時にアレンが叫びながら飛び込んできた。続いてサードが入って来る。
「蹴り飛ばすなんて酷ぇよぅ」
アレンが悲しそうな顔をするとサードは舌打ちして、
「さっさと行かねえからだろうが、この…」
サードは更に文句を言おうとしたけど、スッとこっちに目を向け魔族の女性を見た瞬間、目を見開いた。
「ずいぶんといい女じゃねえか、あんたが例の魔族か?」
ズカズカと魔族の女性に近寄るサードは手を差し出して半ば強引に魔族の女性と握手を交わす。
このグイグイといく反応…きっと見た目がサードのドストライクだったんだわ。
うわぁ、と私は引いたけど女性は特に気にすることなく握手しながら、
「そうだよ。けどここに来たってことはあたしの作った問題解いたってことだね」
「あんな問題すぐ分かるだろ」
「そうこなくっちゃ。あの程度解けない奴はここに来なくてもいいからさ」
魔族の女性はハハ、と笑って、サードは何か言いたげな顔でチラッとアレンと私を見てくるから私はスッと視線を逸らした。
女性はピンときたのかおかしそうに笑いだす。
「あっははは!そう、解いたのはこの黒髪の子だけなの。いいのいいの、来たんならゆっくりしていきな。あ、そういえば名前言ってないね。あたしはロッテスドーラ・サーマンドリア・ハリス。気軽にロッテって呼んで」
* * *
「へえそう。ロドディアスっていう王様がここにあたしが居るから行ってみろって言ったんだ?ふーん、あたしって魔界の王様に存在知られてるんだぁ。ふーん」
そう考えると一つの州の王様が一人の存在を認知してるってことはかなりのことよね、もしやこのロッテは魔界の有名人?
そう思っているとロッテは、
「そんでその水のモンスターをどうにかしたいとここに来たわけだ」
「ついでに後ろの奴のこともな」
ロッテの隣に座るサードはドラゴンを親指でさし、視線が逸れた所で流れるようにロッテの手を握る。
うわぁ気持ち悪ぅ、と私はドン引きするけどロッテは軽くサードの手を払いのけ、
「後ろのドラゴンについてはあたしも聞きたいね。ありゃなんなの?今までこんなモンスター見たことない」
「魔族のロッテでも見たことないの?」
その言葉にドン引き状況から脱した私が聞くと、ロッテは頷いた。
「見たことない。形態からみてドラゴンだろうとは予測できるけど…魔界でも見たことないし、人間界の文献にも載ってないはずでしょ?」
「タツとかリュウって聞いたことねえか?」
ふいに口を開いたサードの言葉にロッテは一瞬動きを止めて逆に聞き返した。
「タツ?リュー?それってどういう意味?」
するとサードは口をつぐんで、納得の表情で椅子にもたれて聞こえるか聞こえないかくらいの声で呟く。
「なるほど、こことあっちはよっぽど接点がねえくらい遠い場所なんだな…」
「…?」
サードが何を言ってるのか理解できなくて、どういうことかと聞こうとすると、先にロッテがずいっと身を乗り出した。
「あっちってどこ?それってあんたの生まれ故郷ってことだよね、あんたの故郷にはこういうドラゴンがざらに居たの?」
私が散々聞き続けてはかわされたことをロッテは質問し続けた。
すると空中から分厚い本とペンがフワッと降ってきて、ロッテは本を受け止め開く。本型のメモ帳なのかしら、ロッテは読めない文字でサラサラと何かを書きつけ顔を上げる。
「で、タツとリューってどういう意味?」
「ドラゴンって意味じゃねえの」
サードは投げやりに答えながらロッテに向き直った。
「こいつは元々人間なんだが、元に戻せるか?俺の住むところの伝承じゃあこの姿になって元に戻ったやつは居ねえんだが」
その言葉にドラゴンは驚きの表情で口を大きく開けてサードを見た。
そりゃそうよ。
きっと元に戻れると信じてここまでついて来たのに急にそんなことを言われたら驚くし怒るわよ。ってよりこんな狭い場所でドラゴンが怒り出したらヤバい…!
…でもドラゴンは驚いただけで怒る様子は全然ない、でもすごく動揺している。…これで怒らないとか、元々すごく性格の良い人なのかもしれない。
そしてこのドラゴンは元々人間という言葉にロッテは軽く眉を上げ、すぐさまドラゴンに向き直って質問する。
「まずどうしてそんな姿になったのか聞かないとあたしも何とも言えないよ。どうして?」
ドラゴンは唸るような声で何かを訴えかけ、ロッテは真剣な表情で何度も頷く。
「魔族ってモンスターの言葉が理解できるのね」
すごい、と思いながらアレンにそっと話しかけるとロッテは急に立ち上がった。
「ごめん何言ってるか分かんないからちょっと色々持ってくるわ」
アレンがそっと私に話かけてくる。
「魔族でもモンスターの言葉は理解できないんだな」
「みたいね…」
アレンと私がヒソヒソ話し合っている中、サードは歩くロッテの後ろ姿をじっくり見送る。
「いーい女だなあー」
ロッテが美人なのは私だって一目見ただけで分かるし認めるけど、いちいち口に出されると何かイラッとする。
いつも私にはブス呼ばわりしかしないくせに他の女の人たちはあれこれ褒め称えやがって…ブス呼ばわりされるこっちの身になりなさいよ…!
イライラしたけど、ふと思う。
今更サードに美人だ綺麗だいい女だって手放しに褒められて手を握られたりしたらすごく気持ち悪い。
そんな考えにたどり着いたら怒りも収まった。むしろサードを見て今更気づく。
「サード、本性出てるけどいいの?」
いつも人の前…特に気に入った女性の前では偽善的なキラキラした爽やかな笑顔でいるはずなのに、思えば最初からいつも通りのサードのままだわ。
するとサードは鼻で笑い、
「人間相手だったらどこまでも騙すがな。魔族相手に気取ったってしょうがねえだろ」
…そういえばこいつラグナスを魔族と知ったあとは普通に本性をさらけ出していたわね。記憶を消された後は偽善的な笑顔に戻ったけど。
だったら誰に何を言われたわけでもないのに、直観的に魔族には性根の悪さはバレると分かったってこと?むしろ自身が魔族だからそれが分かったとか…?
サードの魔族疑惑が強まる中、ロッテが片手に本を、もう片手にチョークを持って帰って来た。
「これから魔法陣描くからちょっと待ってて」
本を見ながら床にチョークで魔法陣を描き始めるロッテの様子を私は首を伸ばし眺めた。
私の魔法は「こうする!」と決めたら後は勝手に発動する。だから魔法陣を描く魔法は私とは全く違う系統のもの。
魔法陣の知識なんてさっぱりだし、一度も魔法陣を描いたことがないからサクサクと描ける人を見ると羨ましいし、憧れる。
「これってどういう魔法陣なの?」
近寄って聞くとロッテは軽く私を見上げてきて、
「言葉の通じないモンスターと意思の疎通が取れるようになる魔法陣で、この中に入ると互いに言葉が通じる。知能の高い、対話できる状態のモンスターに限るけどね」
と言いながら後ろに座っているサードとアレンに目を向けた。
「ちょっと男衆、その辺の本寄せてくんない?」
「あ、うん」
アレンは立ち上がってそくそくと本を寄せ始めたけど、サードはダルそうに足でズズーッと遠くに寄せる。
「コラ!人の本を足蹴にするな!」
ロッテが目を吊り上げ怒ると、サードは面倒くさそうにため息をついた。
「俺を使おうなんて百年早いぜ」
「お黙りひよっ子。こちとらあんたの倍は生きてんのよ。言うこと聞きな」
サードは何か言いたげな顔をしたけど、ぶつぶつと文句を言いながらのっそりと動き始める。
「…すごい。サードを使うだなんて…」
人の言うことなんて一切聞く気の無いあのサードが文句たらたらでも動いてる…。
「そりゃそうだ。あたしの屋敷に入った奴は誰でも使うよ。向こうの王都のシャマーン大臣だって使うよ」
ロッテは私にチョークを差し出してきた。
思わず受け取ったけど、これは一体…という目を向けるとロッテは微笑む。
「手伝ってくれる?」
「えっ!」
一瞬魔法陣が描ける!と喜んだけど、すぐに肩の力を落とした。
「でも私、魔法陣描いたことなくて…」
ロッテは立ち上がって私の肩をバンと叩いた。
「大丈夫大丈夫、本の通りに描けばできるもんだから。ほらこの内側の文字一周書いて」
「…うん、分かった」
大丈夫かなと思いながらも、本をチラチラ見ながら文字を次々書いていく。
「そうそう上手上手。あんた字上手いね」
「え、そう?」
嬉しい言葉が聞こえたたから即座に反応してパッと頭を上げる。
いつもサードには罵られるし、私のことで褒められるのはサードが丹精込めて世話をしている髪の毛と、親譲りの魔法。だから私自身のことで褒められるのはすごく嬉しい。
褒められると調子も良くなってすらすらと文字を描き続けて、最後にロッテが文字や図形の周囲を丸く囲うと半径一メートルくらいの魔法陣が完成した。
円が繋がった魔法陣はぼんやりと青く光りはじめ、ロッテは中に入るから私たちもロッテと同じように円の中に入った。
私たちはドラゴンと対面する。
まず一番に聞きたいこと…それは何故そんな姿になったの?ってこと。
絞首刑の台の高さ…悪人ほど高い台で処刑された設定です。
悪人ほど処刑されるとなればそれを見に多くの人がやってくるので、遠くの人も見れるように台が高くなった…という生々しい設定を考えてましたが使いどころがありませんでした。




