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魔物退治

フラン「おい作者、全然出番ねぇぞ」


作者「まあまあ、次の次で出しますから」


フラン「セシルと俺は結ばれるんだろうな?」


作者「まだ未定です。それ分かっちゃったらつまんないっしょ?」


フラン「物語なんざどうとでもなるだろ。命令だ」


作者「生みの親にもうちっと敬意はらえよ!?」

僕はアラン・シークレンス 十八歳。

今日づけでフローリア王国で最強と謳われる一番隊に入隊することになった。二番隊隊長から実力は一番隊クラスだからと推薦状を書いていただいた。


とりあえず先に一番隊隊長の挨拶をと思い、探している最中だ。あ、あの人一番隊の人かな?


「すみません、一番隊の隊員の方ですか?」


「そうだが。お前誰だ?見ない顔だな」


素振りをしつつ隊員は訝しげに僕を睨む。歳は三十代くらいだろうか、鋭い眼光だ。やばい、一瞬腰抜かしそうになった。顔についた傷もあいまって超怖ぇ


「はい!今日から一番隊に配属されることになりました、アラン・シークレンスといいます!隊長殿に挨拶をと思ったのですが、隊長殿は何処に?」


「そんな話は聞かされてねぇんだが。まあ後で紹介があるだろう。隊長ならあそこだぜ」


傷隊員が指さす方向を見る。


「・・・っ」


思わず息を飲む。歳は僕と同じだろうか、今までに見たことがないほどの恐ろしく整った顔立ち、スッとした小ぶりな鼻に桜色の小さな唇。蒼い眼、ポニーテールの月のような美しい金髪。無駄のない美しさだった。


その人は防具もつけずに、何かの構えっぽい態勢でじっとしている。視線の先には剣を構えた騎士が少女を睨みつけている。あの騎士が隊長なのだろうか。というかあれは何をしているんだろう、まさかそのまま斬りかかるとかしないよな、するわけないか女性相手だし・・・


そう思いながら見ていると、突然隊長っぽい人が突進し少女に斬りかかる。


「なっ!?危ない!キミ!何しているんだ逃げろ!」


思わずそう叫ぶが少女の耳には届かない。


少女は剣を持っている男の腕を掴み(・・・・)、相手の懐に入ると腹あたりに背中をピタリと合わせ、足払いをして男を投げ飛ばした。

凄い、一連の動作に全く無駄がない。


「いってて、流石です隊長。参考になりました」


「どういたしまして。じゃあ次アベル、こっちおいで」


「えぇ、勘弁して下さいよ隊長」


え?隊長?あの少女が?マジで?いやいやいや、明らかに一隊員だろ。

いやしかし、実力もあるようだったし、僕ですら手こずりそうな騎士を素手で放り投げたし・・・


「あの?」


「は、はい!?」


いつの間にやら少女が目の前まできていた。しまった脳内会議に手一杯で気づかなかった!


「今日から一番隊にくる予定のアラン・シークレンスさんですよね?」


「そうです。あの、隊長殿と団長殿は何処に?」


「団長は特殊任務を受けて出張中です。私は一番隊隊長のセシル・ハーネストと言います」


え?隊長?いやいやいや・・・


「あの、君みたいなかわいい娘が騎士だなんて危ないですよ。それも団長だなんて・・・・・・」


「危険は覚悟の上です。それに実力はあなたより上ですからご心配されなくても大丈夫です」


ニコリと微笑みながら聞き捨てならない事をいってきた。


「それは聞き捨てなりません。僕と闘ったこともないのになぜそう言えるのですか?」


アランは魔術 武術 学問に秀でたまさに文武両道、かつイケメンフェイスの才色兼備、小さい頃から周りの子供たちの頂点だった。彼が唯一勝てないであろう人間は軍神と謳われた副王クラヴィスとその右腕の騎士団長ガルスのみだと彼は自負している。それを戦ってすらいないのに妙に自信に満ちた眼で自分より強いとどうして言えるのか・・・


「あなたが二番隊で訓練していたのを拝見した事があります。確かに強さは一番隊クラスです。が、動きに少々無駄があるかと・・・」


動きの無駄を指摘され、アランは言葉に詰まった。確かに二番隊の隊長に動きに無駄があるとは言われた。しかし、それは二番隊に入った当時の話だ。


「貴方が見たのは二番隊入隊当時の僕だ。あの頃とは違う」


「ええ知ってます。アランさんは二番隊入隊当初から見ていましたから、あの実力なら3カ月程で一番隊に来るかなと思っていました。確かにかなり無駄が無くなっていますが、それでもわたしには及ばないと思います」


我慢の限界だ。何が劣っていると言うんだ、技術面か?それをカバーできるだけの筋力は備えてある。それでもまだ劣っているならば・・・


「なら僕と闘ってくれませんか?いくら話し合っていてもラチがあかない。強さは闘って証明しましょう」


「かまいません。ギルバート、審判役をしてくれる?」


「了解です。まあ結果は目に見えてますけど・・・」


ニコリと微笑んで承諾した。女性とはいえ一番隊にいる程の実力者だ、油断はできない。競り合いに持ち込んで力で勝つ。


「それでははじ・・・「隊長ーーー!!」なんだ?」


隊員が始めの合図を言おうとするのを、走って来る兵士が遮る。


「何事ですか?」


「二番隊が魔物討伐に向かったのですが・・・恐ろしく強いらしく、一番隊に出動要請を求むと!」


「二番隊の被害状況は?」


「はい、死者は出ておりませんが負傷者が10名、どうにか近隣の村への侵入を阻んでおりますがいつまで持つか・・・」


セシルは少し考え込み、隊員たちに声をかける。


「皆さん、訓練は中止。これより魔物の討伐に向かいます。現地に着いたら四人はわたしとともに魔物の掃討、他は負傷者の手当てをするように。それでは総員早急に準備を!ギルバート、伝令に詳細な状況を聞くのでわたしの分をお願いね?」


「了解しました。お任せを」


隊員たちは無駄のない動きで準備を始め、忙しく動き出す。






「セシル隊長、申し訳ありません!ご助力感謝いたします!!」


村に着いたセシル達を、包帯を巻いた兵士が迎える。


「良く頑張ってくれました。現在の状況は?」


「負傷者は今のところ出ていませんが、ハッキリ言って劣勢です。今五十メートル先で魔物と交戦しています。魔物はダークウルフ10匹とゴブリン20体、何故か共闘しているようです。またゴブリンどもの中に知性の高い奴がいるようで、油断して罠にはめられてしまい・・・・・・」


「なるほど、ということは相手側は魔法を使うと考えた方が良いですね。土と火の魔法を使える者は?」


「土が3人火が二人です」


「では急いで出来るだけ多くの油を集めて下さい、作戦に使った分の油は後でこちらが送ると村人に伝えて下さい。ギルバート アベル ジャック、合流し次第ウルフとゴブリンを土魔法で壁を作って分断、壁が崩されるまでにウルフを全滅します。それが終わったらゴブリン達の足元に土魔法で落とし穴を作成、二番隊員と共に油を穴に投げまくり、火魔法で丸焼きにします。OK?」


「「「「お任せあれ」」」」



指示を出し終わると、セシルは水を一口飲むと残りの隊員と村人に指示を出す。その表情は真剣そのものだった。


「どうだ?すげぇだろうちの隊長は、わずかな間に作戦を考えるあの知略、加えてあの美貌」


ボーっとセレスを見ていたアランにアベルがボソッとつぶやく。


「訓練場で見たあの体術といいあの知略といい、彼女は何者なんですか?」


「何者って、お前知らなかったのか?なるほど、何も知らなきゃ決闘申し込むのも当然だな。我らが国王の右腕、副王であり軍神クラヴィス様のご息女だよ」


「うええっ!?軍神クラヴィス様のご息女!?てことは王女様じゃないですか!!なんでそんな方が騎士団に!?」


「なんでも人の役に立ちたいってんで騎士団に入ったらしいぜ、入隊当初の実力はローレンス副隊長を超えてたな」


そ、そんな人に決闘を?本来王を守らなければいけない騎士がよりにもよって王女様に喧嘩売った?何て事をしてしまったんだ。


「セシル様!!」


アランはセレスを呼び止め、なめらかにした。


「申し訳ありません!僕は貴方になんて無礼な事を、どうかお許しください!!」


突然の土下座にセシルは驚く。


「いきなりどうしたんですかアランさん!?」


「だ、だって僕は本来守るはずの王女様に決闘を申し込むなんて・・・なんと無礼な事を・・・どう償えば」


「やめて下さいアランさん、ここではわたしはただの女騎士です。償う必要なんてないですよ」


「そんな・・・でも僕は・・・」


「どうしてもと言うなら魔物討伐で手柄をあげて下さい、その償いたい心を村人を救うための力に変えて下さい」


「わ、わかりました。期待していて下さい!!」


「頑張って下さいね」


アランを激励し、セシルは騎士たちに向き直る


「目標は死者を出すことなく敵を殲滅すること、死なない事。出撃ーーー!!」


「「「「「おおおーーーーー!!!」」」」」


かくしてセシルは一番隊隊員5人を連れて戦場に向かうのであった。

フラン「おい、なんだあの野郎どもは・・・」


作者「セシルに恋するアラン君とセシルが信頼を置く4人衆です」


フラン「勝手に害虫を生み出しやがって、なんか理由付けて殺せ」


作者「無茶だから!?もうしゃべんないで。読者様、長い事未完成ですみません。次話は魔物討伐本番です、お楽しみに~」

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