第15話 1年2組の非日常生活集part2
・・・1年2組は今までにも非日常なことを仕出かしてきたのだが、今回は記念すべきこともあったため、再び書きつづることにした。
まず、これだ。ヤウチのいたずら書き事件。大原死ねと書いたやつだ。
いたずら書きとは、可愛い響きに聞こえるが、それをした場所がダイナミックだ。なんと教卓の正面部分。目立つだろ、絶対。正面だぞ!?参観日で親とかが来たらアウトじゃん。
しかも、あいつが馬鹿なのは、油性ペンで書いたこと。
「余裕で消せるゼ☆」
とか言っといて、全然消えないじゃないか。
これは、数日もそのままで授業した。毎回それぞれの授業で来る先生は、
「また、2組でなんかやったんだろ!?」
と苦笑する。その通りなんすけどねー・・・・。
流石にこのまま消えないのもまずいと思った技術の先生兼3組担当のまっTが、ある日の昼休みやってきた。
「いつみても、目立つなー」
「そっすか。」
ヤウチは他人事のように答える。
「おい、ヤウチ。こりゃ、消さんと駄目だわ。技術室にある道具でとれるから。」
「マジっすか!?いこ、まっT!!」
「おいおい、教卓は自分で持ってくんだぞ。」
みたいなことで、ヤウチは教卓を技術室まで持って行って、黙々と汚れを落とした。
工作事が大好きなヤウチは喜んでやっていたが、これでしみじみ思ったことがある。
大原先生以外の先生には反抗しないってこと。普通の反抗期なら誰にでも反抗するけど、やっぱり大原先生だかららしい。まぁ、わかることの一つや二つあるけどね。
見事にいたずら書きは消えて、直したばかりのときはニスの匂いがプンプンしたが、消えてよかったと思う。ありがとうございました、まっT・・・・
次にこれだ。お・か・し!
これは、女子に多かった。評判のよくない学校ではよくある話だと思う。
廊下や教室やトイレからお菓子の袋がゴソゴソ。しかもその時は、教室の空気汚染が異常な教室があるとか何とかで、1年2組は特活室に移動したため、旧1年2組の教室は空き部屋になっていた。
だからこそ、そこで女子軍団はお菓子を食べまくった。
これには大柄先生が、学年集会を開いてご説明。
「皆は、何のためにこういう決まりがあると思う?社会でルールを守るためだ。それがなければ、別に学校でお菓子を食べてもいいのかもしれない。誰も見てないからいいんだ、と思って始めると、それが大人になっても続いて、ルールが守れない人間になる。そうなると前にも言いましたが人生損するよ。」
全くの正論!ありがとうございます・・・大柄先生・・・・
でも、結局直らなかったね。1年2組が元の教室に戻っても、トイレとかで食べてる人がいたみたいだし。学習能力がないのか、しつこいんだね。
2月3日。この日は節分であった。給食は、やはり豆が出た。
でも、あまり嬉しくない。なぜなら・・・
「とう!」
「いたっ・・・・」
豆が教室を舞っている・・・・・こんな光景、まるで豆まき大会みたいだ。しかも、舞ったその先にはいつも大原先生。大原先生を狙って豆が飛んでくのだ。
はは・・・もう豆なんて見たくないよ。ときどき俺にも当たるし・・・・・どうせ家に帰っても豆まきだし・・・・
大原先生は叫んだ。
「もう!節分なんて来なければいいのに!!」
すると、美智という女子が反応して大原先生に怒った。
「なくしちゃダメ!美智の誕生日なくなっちゃうじゃん!!」
そういえば、美智って誕生日節分だったな。
「あっ、ゴメン。」
「ひどい~」
みたいな感じで、給食が終わった後も、豆は教室の床に落ちまくっていた・・・・
で、ある意味記念すべきことがコレ。紙ヒコーキ事件!
一学期から止むことなく飛び続けた紙ヒコーキだが、それは毎日掃除当番が何機飛んだか数えていた。
今日は異常だったため、昼休みにもう俺たちで数えてみた。すると・・・
「79・・・80・・・81・・・82・・・・83・・・・84・・・85・・・・・86・・・87・・・?87機だって!!」
「うわ、新記録じゃん!」
その通り。新記録。いつもでも50機いくかいかないかだったのに、昼休みでこれって・・・・
5時間目が保健で、教室に入ってきた保体の先生が、思わず
「・・・どうした!?こんなに紙飛行機、袋に入れて。」
「計80機突破ですよ、先生。」
「これ、全部教室で飛んでたの。凄くないっすか!?」
「たしかに、これはある意味凄いな。」
「でしょ??」
ほんと、凄いよ。そんなに紙があるもんだね。・・・・あ、あるのか。英語のプリント。紙ヒコーキのほとんどにアルファベットが書かれているし。
ははは・・・そんなに英語が嫌いみたいだね。
はい、これで終了。いや、まだあるんだけど書ききれないからね・・・・やっぱりこれくらいにしておくよ。
ホント、1年2組のパワーは果てしないのだ・・・・・
次回もよろしくお願いします☆