第1話 駿河先生
初めての投稿です。
まずは紹介から。生徒視点です。
皆さん、こんにちは。私は北中学校2年3組所属の一ノ瀬波音と申します。
私たちの担任、駿河逞真先生について紹介しておきます。
生徒からのあだ名は駿Tです。女子バスケットボール部の顧問をしています。性格は真面目で、その真面目さに生徒から嫌われ気味です。
何故、嫌われたかって?では、それについてのエピソードを紹介します。
ある日の授業。数学の連立方程式について習っている最中でした。
駿Tはカツカツとチョークを鳴らし、不意に黒板を手の甲で軽く叩きました。
「はい、このやり方は以前にも教えたな?」
私たちは、無言。ただ、頷いていたりはしていました。でも、駿Tは・・・
「・・・聞いてるのか?」
私たちは慌てて、
「はい!!」
と元気よく答えます。これはいつものこと。
ふと横を見てみると、あらら、手紙を回している人がいる。駿Tにバレない様にしてるんだろうけど
「おい、ちょっと待て。」
駿Tにはお見通しだったみたい。駿Tはそのこたちに近づいて手紙を取り上げました。そして血管を浮きだたせて
「お前らは、後で職員室に来い。」
と、静かな声で言いました。手紙を回していた人たちは仕方なさそうに溜息を吐きました。実は彼女たちは女バス所属。なんだか、気まずそうです。
授業が終わり、手紙を回していた人たちは駿Tに連れられて職員室へ。
放課後、私は彼女たちに様子を伺いました。
「もーウザくて堪んないよ!ちょっと手紙まわしてただけなのにさーっ。毎回毎回血管浮きだたせて。」「いるよね、そういうクソ真面目な教師。」
と、例の二人。
「で、職員室で何言われたの?」
「ほかの先生の前で、メッチャキレてて。次やったら、成績とか内申落とすぞっておどされた。」
「怒鳴ってた?」
「ううん。駿Tが人前でそんなことすると思う?ま、部活では怒鳴るけど。」
「そうそう部活といえば、あの人顧問だったね。気まず・・・。これじゃ、やる気でな~い。もう顔も合わせたくないのに・・・」
「そういう奴にはこちらから御免だ。」
不意に男の声。振り返るとそこにはジャージ姿の駿Tが腕組みをして壁に寄しかかっていました。カンペキ睨んでる・・・。(私以外)
「いつでも辞めていいぞ。」
その言葉に彼女たちは冷や汗をかいて唇を噛み締めました。駿Tがそのまま体育館へと入っていくと、「あんな性格好む人なんていないよ・・!!」
と叫んで、別の場所に行きました。私は、その姿を見守ることしかできませんでした。
結局その人たちは女子バスを辞めました。クラスで会うんだから意味ないと思うけど。
いかがでしたか?真面目でしょ?え、こんなんで?と思う方もいらっしゃると思いますが、とにかくこういう人なんです。どういう育ち方したんだろうと思っちゃいますよ。まさか、恋なんて体験したことないですよね、駿T・・・
次回からが本格的になります。
次回もよろしくお願します!!
wokagura