閑話1 人物録
1回目の閑話です。よろしくお願いします。
登場人物内の第二次世界大戦時の政治家や軍人に、あえて没年を記していなかったので、この回は没年とちょっとした補足をします。
ウィキペディアで調べればわかることですが……。
【人名:登場話】
こうした形式で書いていきます。なお、順不同です。
◆ ◇ ◆ ◇
【ハンス=ユルゲン・フォン・アルニム:6話】
ロンメルの後を継いだアフリカ軍集団司令官。
降伏後、連合軍の収容所で過ごすが、1947年に釈放される。
1962年没。
【ドワイト・アイゼンハワー:7話】
アイクの愛称で有名ですね。第34代アメリカ合衆国大統領になっています。(1953年~1961年)
1969年没。
【ダグラス・マッカーサー:7話】
本作では、第二次世界大戦の日本側をほとんど書いてないのですが、まぁ日本では上記の大統領を務めた方より有名ですね。
1964年没。
【バーナード・モントゴメリー:7話】
愛称はモンティ。ノルマンディー上陸作戦では、欺瞞作戦の一因で、彼のそっくりさんを北アフリカ派遣したとか。
モンティ・パイソンの名前の由来だそうですが、隠語で「モンティ」が「お○ま」、「パイソン」が「ニシキヘビ、つまりペ○ス」。
モンティ・パイソンって、意訳すると「おか○・ペニ○」ってことなのかよっ!
そしてプログラミング言語のPythonは「○ニス」ってことかっ!
1976年没。
【ベニート・ムッソリーニ:4話、7話】
大戦末期。パルチザンに捕まり1945年4月28日に銃殺。
ミラノで死体が逆さに吊るされた、ショッキングな画像が出てくるので、彼のウィキペディア閲覧は注意。
尚、曾孫のロマーノ・ベニート・フロリアーニ・ムッソリーニ(2003年~)はプロサッカー選手で、セリエAのラツィオ所属です。(現在(2024年10月)はセリエBのユーベ・スタビアへレンタル中)
【ゲルト・フォン・ルントシュテット:7話、8話】
その後なぜか西部方面軍司令官に復活し、西側連合軍との戦いを主導します。
本作ではドイツ軍のアルデンヌ攻勢(バルジの戦い)をスルーしていますが、彼がその総司令官です。
アガサ・クリスティのミステリー小説の愛読者でも有名。
5話の後書きで出した「同志少女よ、敵を撃て」はアガサ・クリスティ賞を受賞しているんですね。
1953年没。
【ギュンター・フォン・クルーゲ:6話】
解任されたルントシュテットの後任の西部方面軍司令官。
7月20日のひっとらぁおじさんの暗殺事件の容疑で1944年8月に自殺に追い込まれています。
なので、ルントシュテットが復帰。
【フリードリヒ・パウルス:5話】
その後、ニュルンベルク裁判では、検察側の証人として出廷。
東ドイツにて1957年没。
【エルヴィン・ロンメル:4話、5話、7話、8話】
砂漠の狐。重傷後、おじさんの7月20日事件の関係を疑われ、1944年10月に自殺に追い込まれています。(公式には戦傷で死亡した、と発表された)
アフリカ軍集団司令官の解任理由は病気療養です。
陣頭指揮系の将軍なのですが、慣れない砂漠でもそれをやって、体調をどんどん崩して行きました。
ライバルのモンティは「ロンメルの真似をするな! 体壊すぞ! 死ぬぞ!」と指揮官の陣頭指揮を禁じています。
でも、トップが一番危険な場所に身を晒すって、部下たちは奮い立つよね。
そのせいでスピットファイアの機銃掃射を受けて重傷を負うんですが。
【ハインツ・グデーリアン:5話、8話】
>>Achtung Panzer!<<
戦車将軍。1945年3月に陸軍参謀総長を解任される。アメリカ軍に投降後、1948年に釈放。
その後は回顧録を著す。
1954年没。
【エーリヒ・フォン・マンシュタイン:5話、6話、8話】
1949年に裁判で懲役18年。けど健康上の理由で4年で釈放。
同じくその後は回顧録を著し、1973年没。
グデーリアンもマンシュタインもアインザッツグルッペンのやってたことは、よく知らんかった、そもそも彼らは我々の管轄外だ、と戦中戦後一貫して言い張って、ガン無視を決め込んでいました。
【アドルフ・ヒトラー:2話~9話】
いや、作中でしっかりと死んでるんですが。っていうかおじさんこの物語に出すぎィ!
最期は錯乱して、「ちくしょーめー!」とか、「おっぱいぷるんぷるん!」などと叫んでいたとか。(それはあの映画の空耳!)
ところで「ちくしょーめー!」は映画だと、こう言っています。
>>Die Generalität ist das Geschmeiß des deutschen Volkes! Sie ist ohne Ehre!<<
「将官というのはドイツ国民のくずだ! 彼女(将官)には栄誉などない!」
Generalität(将官)が女性名詞なので、sie(彼女は)と3人称単数の人称代名詞の主格(英語だとsheです)で受けています。
ところでGeschmeißは「畜生」とも訳せます。なので私なら吹き替え版をこう訳すと思います。
「将官というのはドイツ国民の畜生だ! ちくしょーめー!」
例の部分をドイツ語字幕付きでどうぞ。
https://www.youtube.com/watch?v=hpIn7d5K0vI
【ヨーゼフ・ゲッベルス:6話】
自殺前のおじさんから首相に任命されるも、1945年5月1日に子供たちを道ずれに、夫妻で自殺。
【ハインリヒ・ヒムラー:8話】
勝手な和平交渉から、激怒したおじさんから、ヘルマン・ゲーリング(1893年~1946年自殺)と共に全ての役職が剥奪。
1945年5月20日に捕まり、23日に奥歯に忍ばせた青酸カリをかみ砕いて自殺。
【カール・デーニッツ:9話】
自殺前のおじさんから大統領に任命される。ニュルンベルク裁判で禁固10年。
1980年没。葬儀には魔王ルーデル閣下(1916年~1982年没)が出席していたとか。
【カール・グスタフ・エミール・マンネルヘイム:4話】
1944年3月からは大統領。(1946年3月まで)
そこからソ連との単独和平と対ドイツ戦と困難な外交と戦争をを指導。
2004年にフィンランドで行われた「最も偉大なフィンランド人100名」で1位だそうです。
これって白い死神シモ・ヘイヘ(1905年~2002年没)もランキングに入っているのか。(突如として魔王だの死神だのファンタジー色が!)
1951年没。
【ウィンストン・チャーチル:7話】
第一次世界大戦時、海軍大臣として、当時の新兵器の戦車の開発を支援。
ポツダム会談中に総選挙が行われ、チャーチルの保守党は労働党に惨敗し、首相退任。
第二次世界大戦終結後、首相に返り咲き、在任時の1953年に自著の「第二次世界大戦」がノーベル文学賞受賞。
1965年没。
【フランクリン・ローズベルト:7話】
4期目の直後の1945年4月12日に死去。
副大統領のハリー・トルーマン(1884年~1972年没)が大統領に昇格。
アメリカ合衆国大統領は2選(8年間)までですが、唯一の4選大統領。(1933年~1945年)
【ゲオルギー・ジューコフ:6話】
ノモンハン事件の司令官でも有名。
後年、「最も大変だった戦いは?」と聞かれ、「ハルハ河の戦いだ」と答えていたそうな。(ホンマかいな?)
その後、国防大臣になったり、失脚したり、また復活して、回顧録書いたりして、1974年没。
コカ・コーラ大好き将軍。
大戦時にアメリカ側からの援助でコカ・コーラを飲んですっかり大好きに。
ジューコフは個人的な嗜好品として、特注で頼んでいたので、コカ・コーラはソ連で普及せず。
そんな中、ライバルのペプシ・コーラがモスクワでのアメリカ博覧会(1959年)で当時の指導者ニキータ・フルシチョフ(1894年~1971年没)にペプシを進め、ペプシはソ連の公認飲料に。
そして1974年。ペプシはソ連に工場まで設立!
コカ・コーラはようやく1980年のモスクワオリンピックで解禁され、1986年にソ連で生産が始まりましたとさ。
えっ、何この「分水嶺」な話は!?
【ヨシフ・スターリン:4話、5話、7話】
スーパー猜疑人。
でも、ひっとらぁおじさんを完全に信じていたのって、不思議ですね。
猜疑人らしく、寝る時は、いくつもある色々な寝室を選んで寝ていました。
自身の身体をさわる主治医さえ、信用せず逮捕投獄。
1953年2月28日に別荘で高官たちと翌3月1日の4時まで仕事(宴会?)をして、解散後に別荘内の私用スペースへ。
いつまで経っても現れないので、私用スペースにおそるおそる1日の23時に使用人が入ると、既に脳卒中でぶっ倒れ、意識がなく、失禁して、辛うじて荒い呼吸をしているスターリンが。
ところが、それからはずっと放置状態。
高官や使用人たちは医師を呼んで、奇跡的にすたぁりんおじさんが回復したら、「なぜ、私が倒れた時、直ぐに医師を呼ばなかったんだ!」との粛清を恐れて、ずっと放置していたそうです。
3月5日に亡くなった、とされていますが、既に倒れた1日か2日には死亡してた、とも言われています。
こんな映画もあるんですね。(イギリスの映画なので英語です。さすがにロシアではできない!)
https://www.youtube.com/watch?v=fj-NZu0YMOw
◇ ◆ ◇ ◆
という訳で、1回目の閑話は終わりです。
多分、人物に漏れはないと思います……。
実はこの場所である、後書き部分で、個別に書こうと思っていたのですが、この後書き部分が長くなりすぎるので、こうした形式をとりました。
次回から第10話です。
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