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利益探偵  作者: 同質異像
2/2

尾行

 

 「この人は探偵をやめて怪盗にでもなった方がいいのかもしれない」


と助手である松田は化粧をする自分の雇用主を見ながらそう思った。実際人を尾行つける

あたって変装をすることの方が都合がいいのはわかっている。逆に、フィクションに出てくる探偵は顔を晒しすぎているといつも思っている。探偵と怪盗と大差ないと思っている。


 助手を務め始めてすぐのころには、女装をする自分の雇用主にたまげた記憶が鮮明に蘇る。そういう趣味だと思ったが、理由わけを聞くと理には適っていた。

 

 「先生そろそろ出た方がいいんじゃないですか?」

 「そうだね、ありがとう。松田君」


 そう話すと、マスクをして、髪はウィッグをつけ、少々よれたスーツ -いかにも仕事帰りのサラリーマンにしか見えない服装なりでドアから出ていった。


 調査対象のことは依頼人から特徴や交友関係、勤務時間、そして住所を事前に聞きだしておいた。さらに、勤務地から家までのルートのパターンを頭の中に入れ込んだ。今回の調査で求められているのは明確な証拠だ。

 調査対象の名前は島津要一。年齢は52歳、既婚者で子供は二人、男と女一人ずつ。身長173㎝で名門大学の法学部を卒業している。活発な方で休日もよく同僚とゴルフに行く。勤務時間は9時出勤で帰りは17時以降からまちまちであった。

 帰りが分からないこともあり、夏の噎せ返るような暑さ夕方になっても一向に涼しくならないことを嘆きながら、聞き込みと調査対象が退勤するまで待った。

 夏の長い陽が完全に落ちかけていたところ対象は一人で職場から出てきた。時計の針は7を指していた。閉めた 

 「この人は探偵をやめて怪盗にでもなった方がいいのかもしれない」


と助手である松田は化粧をする自分の雇用主を見ながらそう思った。実際人を尾行つける

あたって変装をすることの方が都合がいいのはわかっている。逆に、フィクションに出てくる探偵は顔を晒しすぎているといつも思っている。探偵と怪盗と大差ないと思っている。


 助手を務め始めてすぐのころには、女装をする自分の雇用主にたまげた記憶が鮮明に蘇る。そういう趣味だと思ったが、理由わけを聞くと理には適っていた。

 

 「先生そろそろ出た方がいいんじゃないですか?」

 「そうだね、ありがとう。松田君」


 そう話すと、マスクをして、髪はウィッグをつけ、少々よれたスーツ -いかにも仕事帰りのサラリーマンにしか見えない服装なりでドアから出ていった。


 調査対象のことは依頼人から特徴や交友関係、勤務時間、そして住所を事前に聞きだしておいた。さらに、勤務地から家までのルートのパターンを頭の中に入れ込んだ。今回の調査で求められているのは明確な証拠だ。

 調査対象の名前は島津要一。年齢は52歳、既婚者で子供は二人、男と女一人ずつ。愛妻家としても知られていた。身長173㎝で名門大学の法学部を卒業している。活発な方で休日もよく同僚とゴルフに行く。また、職場では慎重で性格である。勤務時間は9時出勤で帰りは17時以降からまちまちであった。島津は日頃電車で通勤している。家に帰えってから外出することは少なく、家から職場に帰るときに不倫は行われている可能性が高い。

 

帰りが分からないこともあり、夏の噎せ返るような暑さは夕方になっても一向に涼しくならないことを嘆きなつつ、聞き込みを行いながら、調査対象が退勤するまで待った。

 夏の長い陽が完全に落ちかけていたところ対象は一人で職場から出てきた。時計の針は7を指していた。しめたと思い追跡を開始する。しかし、今日はまっすぐ最寄り駅に向かい、そのまま自宅に帰ってしまった。

 「今回はボウズでしたか」ポツリと呟きまた人の群れに紛れ込んだ。



 



 



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