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第42話

京を奪還した次の日、僕は熱を出していた。こんなことは久しぶりだ。今日もやることが沢山あるんだけれどなあ。困ったな。みんなずっと僕の心配をしている。

「若殿、大丈夫ですか。」

「ごほっごホッああ」

「大丈夫ではないですね。上様に対面は無理と申してきます。」

「義兄上を追い返すな。通せ。」

「しかし若殿に負担なのでは?」

「大丈夫だ。疲れが溜まっただけだ気にするな。」

「しかし、」

「福島殿、若殿に復帰を許され感謝しているのは某も理解するが、若殿の命に従うべきでは。少なくとも某ならそうします。」

「そうだな。竹千代殿、そういたそう。若殿、上様をお連れして参ります。」

「頼む。ゴホッ」

「彦五郎、大丈夫か?体調を崩したと聞き、心配でな。」

「はい。」

「顔が赤い。安静にしろ。彦五郎は幼い頃より病弱だと聞いた。絶対に治せ。彦五郎は心配で迷惑かも知れぬが見舞いに来てしまった。すまぬな。」

「迷惑ゴホッではありません。」

「安静にしろ。1週間ぐらい休め」

「流石にそんなに長くは。」

「せめて3日だ。彦五郎は色々頑張りすぎだ。休むことも重要。」

「若殿、上様の言うとおりです。」

「左様。」

「竹千代も、真正も2人して義兄上に賛成するとは。」

「小姓として若殿に仕えて、5ヶ月ぐらいになりますが、若殿は仕事ばかりで遊んでおいでになる様子は見たことがありませぬ。全てのことが今川家のためになるように動いておいででした。休憩は重要かと。」

「彦五郎、働き過ぎはダメだぞ。ゆっくり休め。余がいると休みづらいだろう。今日は帰るとするか。休めよ。」

「義兄上、わざわざありがとうございました。ゴホッ」

「気にするな」

僕の周りには悪意のなく、心配してくれる人がいて、僕は本当に幸せ者だ。この幸せは失いたくない。織田信長はすでに死んでいるけれど、徳川家康は生きているし、豊臣秀吉こと木下藤吉郎はどうなっているのかわからない。農民なのかも知れないし、どこかの大名に仕えているのかも知れないし、史実の通り松下幸綱に支えているのかも知れない。いつまでかは忘れたが。そして出奔するのか、どうなのかはわからないが、秀吉は嫌いだったから見つけたとしても出世はさせない。あれだったら追放にしてもいいぐらいだ。今川家は昔と違い、僕の身分や、家柄がない者でも優秀だったら近くに置くというのがあるためか、実力主義になっている。古くからの重臣も大切だが、新しい優秀なものも重要だ。それに今川家は、譜代も優秀で大変助かる。更に織田家とかをせめるたびに、優秀な人たちは許して、家臣にしているため、今川家はどんどん成長している。それにしても早く風邪治らないかなあ。咳しているとずっと布団に閉じ込められて最悪だ。






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