第33話
関口は僕に許可をもらうとすぐに去った。
「若殿、凄いですね。あの速さで読むなんて。某では無理です。」
「そうか。今の速さで読まなければこのような大きな国の領主は務まらぬだろう。余にとっては普通の事だ。竹千代も早く読めるように励め。」
「はっ」
そうして、父上より竹千代を小姓に就けられてから1ヶ月経った。竹千代はすごく使えると言うわけでもないし、成長を望むしかない。まあ文武両道だが平凡だ。特に僕の配下には天才が集まっているのもあるのだろう。ただ三河の領主だし、重要人物だろう。家臣に恵まれたと言うのが江戸幕府を開いた時に大きかったのだろう。しかし家臣の引き抜きをしたいところだが、そうするとめんどくさいことになるからなあ。そして父上は出陣することになった。僕は留守居に任じられて全ての業務を代行することが許された。まあ、今川はよほど油断しなければ負けることはないだろう。後、新たに連射できる銃の開発研究を行っているが、それが完成したらかなり有利だ。今の時代には見合わず、いずれはモシン・ナガンやAK 47のような第二次世界大戦期のベストセラーを開発したいものだ。そのような銃ができたら僕が大好きな戦闘機や、戦車、ドローンの開発もできるようになって、今川家が強くなる。僕が生きているうちにできるかはわからないが、飛行機の開発も考えても良いな。ライト兄弟の作った戦闘機の模型はわかっている。作らせるか。それから発達させていこう。
「竹千代、小野田喜一郎を呼んで参れ。」
「はっ」
「喜一郎よく参った。空を飛ぶものを作りたいと思ってな、設計図を作ってみた。それを作って飛ばしてくれぬか。操縦士は誰でも良い。航空優勢を得れば我々にはかなり有利となるだろう。
「はっ、実験して参ります。」
「頼んだ。」
この世界は僕が転生してきたことにより歴史がだいぶ変わった。僕がなぜ死んだのか、どうして転生したのかはわからないが、幸いに前世の記憶などを忘れていないし、何か神様の力が動いているのであろう。そして、僕は自分の持っている技術などを精一杯使うことにより、今川領を反映させていく。その一歩が連射式銃の作成と航空機の作成だ。航空機を作ったら、今川軍の作戦行動が楽になる。実用化するには何年かかるかわからないし、ジェットエンジンなんてどれぐらいかかるのかは謎だ。しかしいずれ発明され、撃墜方法がない今、無事に今川軍が攻撃や防御するのを大変助けるであろう。僕は味方を保護するために動くつもりだ。今は陸軍戦力だが、いずれは海軍も強化する。そして交易を管理し、今川家をさらに豊かにすると同時に、一向一揆などに備える。九鬼海軍などの強力な海軍を持っているのだ。いずれ海賊などを潰し、全ての人間を安全に安心にできるだろう。平和で人々が幸せに暮らせる国を僕は作りたい。今回は戦争に行かないが、その間に領地を豊かにし、他の国の人にとっても魅力てきにする。その結果敵対勢力の力を削げるだろう。




