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第22話

僕は伊賀の制圧に乗り出した。

「若殿、こちらが伊賀です。山ですのでかなり動きが大変です。」

「交通の便が悪いのか。」

「はい。」

「であったらな、山を切り開き伊勢に繋げたらどうだ?物流が楽になるのでは?」

「若殿のおっしゃることは正解ですが、そのような技術がありませぬ。」

「確かにな。せめて道を平らにするよう工事を行おう。あと一つ城を築き、伊賀の中心を作る。そしたらそこに城下町が出来上がり、経済が発展するだろう。父上に予算を捻出してもらおう。」

「確かに、都市には人が集まります。あともう一つは水田が作れないのです。」

「其方らは米にこだわっているのか?」

「はい。」

「だったら水捌けが悪い土地で作れる作物に変えれば良いだろう。今年は我らが援助致す。来年からは自分達で作りやすい作物に少し変えてみてはどうだ。」

「そのような作物に心当たりがありません。」

「余が調べておく。あと特産品を作るか。」

「特産品ですか?」

「そうだ。そういえば伊賀にて余に刃向かう人はいるか?」

「恐らくいません。若殿が伊勢を取られ、風魔殿が我らに接触致したあと、伊賀衆で話し合った結果我らの決定に皆従うことになりましたので。」

「それはよかった。無駄に人を殺すのは楽しくないゆえな。それで何か伊賀には特徴があるか?食事などなんでも良い。」

「我等は食べ物がないため動物の肉などを食べています。後は忍びとして、」

「動物の毛皮や骨は如何している?」

「捨てています。」

「それならそれを使用したものを考えよう。」

「後焼き物も作っていますが近江に負けていまして。」

「だったらもっと派手にしてみたらどうだ。他の所と趣向を変えたら買う人も増えるのではないか。」

「そうしてみます!後で作っているものにそう伝えておきます。」

「藤林長門守頼んだ。後、米の代わりに麦はどうだ。後排泄物は今川家が回収する。」

「何故?」

「それは秘密だが3割保持して、肥料にしよう。後石灰を土地にばら撒いてから麦藁は埋めると良いらしい。」

「それはこの土地が改善しそうですね。」

「百地丹羽、動物の骨を集めてくれ。陶器に使えそうな気がする。方法はわからぬが試してみてくれ。上手くできたら、高く売れる。伊賀が潤う。」

「誠にそうですね。良き主に出会えたかもしれん。こちらに国衆が待機しています。」

僕は伊賀の国衆に会うと、今まで今川がやってきた政策を発表すると同時に、食料の援助をさせた。そして皆、無事に僕の臣下とあいなった。また虎騎刃軍の募集を農民に対して行った。多くの応募が集まったが次男三男など長男以外のもののみ採用した。これで虎騎刃軍の規模は大きくなるだろう。今川家は11カ国を治める大名家として大軍を維持する必要性がある。守る場所も増えるのだから。しかし伊賀の政策がうまくいき、無事に伊賀を豊かにできると良いが。




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