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第19話

「父上、彦五郎から京でのことに関して報告があります。」

「彦五郎、なんだ?」

「上様と義兄弟の契りを結びました。また、我々が保有している相模、武蔵、上野、美濃の守護に父上が任命されたのと安房、下総、上総、常陸の守護としてかの国々を取るようにと。また、関東管領、鎌倉公方を廃止するようです。」

「そうか。急がなければな。彦五郎準備せよ。」

「父上、その前に勅命にて命じられた大和、伊勢、伊賀攻略を行おうと思います。すでに調略を仕掛けるために、連絡を伊賀に対しては行いました。それで伊勢を攻める許可を。」

「良かろう。彦五郎が総大将をせよ。赤備えと虎騎刃軍を率いて伊勢北畠を滅ぼせ。」

「はっ、父上。京から帰ってきたばかりですがすぐに出陣いたします。」

「わかった。自分の命を最も大事にせよ。」

「ははっ」

僕は父上の許可を得ると直ぐに虎騎刃軍を動かす準備と赤備えに出陣の準備を命じた。さらに自分の直臣で固められた親衛隊も動かす。僕の家臣はだいぶ増えて今は親衛隊だけで500人ほどだ。とはいえど有力になってきた家臣などもいるし、僕自身が手下に加えたかった農民出身者や地侍などもいる。今回は2万ほどだ。北畠は1万5千ほどであろう。しかし北畠晴倶は強い。警戒する必要があるだろう。そこで僕は驚く事に気づいた。それは北畠領は志摩も含むという事。志摩は小国だ。我々は北畠晴倶を討ち取ることを最優先にするべきであろう。

僕は父上の許可を得た3日後に出陣すると凄い勢いで伊勢を取って行った。交通を遮断した結果、北畠には情報が入っていなかったため、あわてて防備を整える羽目になったのだ。それに僕が関東を攻めるという噂を流していた。僕は北畠には調略をかけなかった。なぜなら北畠は家格が高いのを良い事に傲慢だ。降伏されたら帰って邪魔なだけだ。しかし一部の家臣の降伏は受け入れて先鋒として攻撃をさせる事にした。北畠の兵も精鋭だと有名だ。また城主やその家族の首の代わりに、一般兵士の助命などは行って実際に対北畠として戦わせた。そうすることで反抗的な態度を取る人間を減らす。


北畠勢は慌てているようだが、僕は兵を分けてどんどん軍勢を進めていく。駿府からは僕が率いた部隊だけではなく清洲から後詰が来る。だからどんどん進んでいって風魔党を使って城を落とすなどの策を巡らして遂には本拠地に迫った。霧山城以西は未だ手が及んでいないが攻め落した城の城兵が徐々に後詰に変わっていて、西側にも手を少しずつ伸ばしている。そして北畠晴倶率いる北畠勢は野戦を挑んできた。僕は虎騎刃軍を少し動かしているが精鋭の赤備えは未だ健在だ。北畠勢8千に対してこちらも1万だ。この合戦はかなり厳しい戦いになりそうだ。






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