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第172話

 明との講和を正式に締結した後、僕先陣部隊の一部である、1万を新たに獲得した領土におき、治安維持や統治に当たらせた。今回は福島が担当官として行わせる。どこかで、補佐官である以上本国に戻すが、最初が肝心だから、腹心にやらせた。また税率を、下げて今川家の領内と同じにしたし、通貨を変えさせて、来年から通用させる予定の永禄貨幣を使うことを義務化させるように命じて、僕はそのまま18万を率いて、北の蛮族ことモンゴルを制圧する為に出陣した。


 モンゴル民族は野戦が得意だ。そして草原で生活している。だから、どうなるかはわからないが、今川家の兵士も精鋭だし、勝ち目もあるだろう。こちらは常備兵を連れているし。大量の銃もある。僕たちが保持している銃は、すごい。こちらの世界では最新だろうし、弾薬もたくさんある上に造りが少し違うから、簡単に複製はできない。これも今川家の多大なる財力と、力、そして僕や僕の噂を聞いてやってきた未来人たちの力があってこそできる芸当だ。完全に無から作り出すよりも、進化させる方が簡単というように、僕たちも根本にある知識を使って進化を早めているのだ。


 モンゴルを征服したら、ロシア帝国に使者を送ろうと思う。ウラル山脈に面しているだけでなく、他の地域からも面していることになるのだから。


 草原に入って暫くすると、僕は布陣を命じた。長篠、設楽原の戦いを再現するつもりだ。そのまま組み立てさせておいた、馬房柵を三重にわたって植えさせ、龍刃軍を使って、モンゴルにちょっかいを出させた。柵の内側にはもちろん銃刄軍の兵士が銃を持って待機している。銃刄軍の銃は新型ばかりだから、変えの兵も少なくて済むし楽だ。


 そして、陣を張って1日後、モンゴル軍が攻め寄せてきた。

「放て」

 そう僕が指示をすると、兵士たちは忠実に銃を放っていく。そしてモンゴルの騎馬隊は銃によって死んだり、馬に弾丸が当たって、落馬したりとすぐに大変なことになったが突撃を続けてきた。本当に助かる。まあこれは勘介の入れ知恵で、後ろに虎騎刃軍と獅子刃軍にほういされていて、追い立てられているから止めようにも止められないだけなんだが。もう辺り一体は血の海化している。人が目の前で死んでいるのに何も感じない自分が少し怖くなるが、現代の時も、戦争の動画ばかり見ていたし、まあ所詮は戦さ狂いのところがあるのかもしれない。まあこれは慣れというものなのだろう。

「若殿、白旗を掲げた使者が。」

「岡部元信、応対せよ。」

「はっ」


 そして、モンゴルを統べるアルターン・ハーンがこの戦で恐れをなして、素直に降伏したことにより、モンゴルの平定も終わった。その後の諸々の事後処理なども含めて、大陸から帰り、駿府に戻る頃には2月の初旬となっていた。もう家督を継ぐまで、2ヶ月を切っていた。その為、引き継ぎの忙しさや、家督を継ぐにあたって作られる諸々の改革を含めて、忙しくて、ずっと政務に没頭する形となってしまった。更には、江戸へ本拠を移すことの発表を父上に頼むことになったのだ。僕が主導していたが、これは少し悔しかった。







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