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第151話

楽しんで読んでくださると幸いです。

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今回から元の彦五郎視点に戻ります。

ーーーーーーーーーーーーーー

「うう」

少し目が覚めた。頭が痛い。そうして、僕は目を開けた。

「若殿!」

二郎の声が聞こえてくる。状況を聞かなければ。僕はあの後どうなったのかを。

「二郎か。」

「若殿ー」

泣き声が聞こえてくる。武士たるものいかなる時も泣くべきではないのに。

「泣くな」

「しかしながら若殿が倒れられてすでに3日経っています。」

どうやら僕は三日間寝込んでいたようだ。かなり仕事が溜まっているだろう。大変だ。そこへ女性が見えた。誰か思い出せない。一体誰だ。

「そうだったのか。貴女は?一体誰でしょうか?」

僕はその女性へ名前を聞いた。そしたら二郎が教えてくれた。

「若殿、奥様です。」

「そうでしたか。無礼すいません。」

妻の名前は出てこないなどはかなりやばいな。しかしながら4ヶ月ほど顔を合わせていないのだ。まあ当然とも言えるかもしれない。

「宰相様、お久しぶりでございます。」

「そうですね。わざわざ私の見舞いに来てくださりありがとうございます。」

「いえ、お飾りとはいえど妻ですから。」

「仕事が安定しましたら、いずれ抱きましょう。嫡子を造るために。」

「ありがとうございます。」

「それまで待ってください。今、家督継承に向けて立て込んでいるので。」

「いえ、気にしません。宰相様は倒れられるほど働いておいでなのです。無理は言えません。」

「ありがとうございます。」

そして僕は再び眠りについた。頭の痛みなためか起きているのがきつかった。


次に起きたら、父上がいた。

「父上!」

僕は慌てて起きあがろうとしたが、頭が重くて無理だった。」

「彦五郎、無理するな。其方が生きていて本当に嬉しい。一向に目を覚さないものだから心配したのだ。彦五郎、補佐官を置かぬとは何事だ。てっきり置いていると思っていたぞ。補佐官は絶対におけ。そうでなければまたこのようなことが起きる。彦五郎は優秀だ。しかしながら、自分で全てをやるのは欠点だ。其方もわかっているのだろう、其方が体が強くないというのを。よく顔色が悪いことがあったが、何も言わなかった。色々あるのだろうと思ったからな。補佐官を任命しなさい。後は1週間ぐらい休みなさい。緊急は私がやっておく。そう言えば上様から手紙が来ていた。ご子息が無事に生まれ、5ヶ月経ったそうだ。今度発表すると。」

確かに義兄上の子供が産まれたと聞いた気がする。よく覚えていない。なんか色々忙しかったし。

「確かに、記憶によると3月でした。」

「そうだったのか。」

「しかし何故今?」

「上様の手紙によると首がすわられたためだそうだ。そして元気に玩具で遊ばれ始めたらしい。それゆえに家臣団へのお披露目もできると。また、幼児はすぐに発表すると危険だ。皆に見せれる程度まで成長するのを待ったのだろう。それに、発表は1月後だ。上様の話によると、ただ発表があると集められるつもりのようだ。正確には一月後だ。それゆえに半年もあるのやもしれぬ。」

「それゆえですか。」

「しかし何上我らにその手紙を。」

「上洛して欲しいとの要請だ。叔父夫婦に見せたいと。最初は婚姻の後上洛の予定だったのだが、予定が途中で変更になったのは覚えておるであろう?それゆえ上洛を求めたのであろう。」

「私の体調がすぎないのですが。」

「まあ考えておけ。今日のところはゆっくりと寝るが良い。」

「ありがとうございます」

そうして、僕は少しずつ、回復してきた。しかしながら、起き上がれるまでに、意識が戻ってから2日経ったし、仕事再開は5日目にはしたが、あまりできていなかった。ただただ溜まっていく一方だ。確かに父上に言われた通り補佐官を任命するか。しかし誰が1番良いのだろうか。福島か、松井か。しかしただの過労にしては酷い気がする。まあわからないけれど、だいぶ体調は良くなってきた。前ほどではないが、仕事は頑張っているし、刀も少しずつ降っている。今度剣聖殿に指導していただきたいな。招聘しよう。僕は銃とかの現代武器の方が好きだが、剣も好きだ。前世でも剣道をやっていた影響で、結構できたし資質があったようだ。だから流派は忘れたが、免許皆伝は貰った。大事なことだとと思われるかもしれないけれど何個も学んだからわからなくなる。まあ補佐官のことを父上に相談しよう。あと家臣たちが過保護すぎることも。






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