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第150話

楽しんで読んでくださると幸いです。

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今回も側近目線です。

ーーーーーーーーーー

若殿が倒れられて、もう3日、若殿は一度も目を覚まされることはなかった。医師が水や、食事などは処方しているが、目を覚まされるのはしばらく時間がかかるとのことだ。かなり疲れていたとのことらしい。


私をはじめとした側近は若殿がいつ目を覚まされても良いように代わるがわる順番に詰めている。必ず3人のうち誰かがいるようにしているし、他にも5、6人ぐらい詰めている。


奥様はあれから毎日来られていた。奥様の意図はわからないが、若殿との仲を縮めるのに役立つはずなので我々は何も言っていない。まあ主君の嫁だから、色々言いづらい部分もあるんだけれど。


しかし、医学の心得がないため、若殿の一日も早い回復をお祈りすることしかできないのは辛い。確かに、若殿が倒れられるまでの1週間は凄かった。徹夜で行っても仕事が終わらないこともあったほどだ。


我々も助けたかったのだが、若殿から署名は許されなかった。全て最終確認は若殿がなさられていた。それがまさか若殿が倒れられることに繋がるなんて。


もっとお休みをするように強く進言しておけばよかった。後悔しかない。若殿しか私が忠誠をできる相手がいないのに。皆、若殿の側近や、親衛隊隊員は若殿に対しての絶対の忠誠、更には今はいないが、その子孫や若殿が定められたことに対しての順守や忠誠心というのがある。


まあ今川家ではなく若殿個人に対して心酔しているのだ。もしも、若殿に死ねと命じられたら死ぬだろう。それぐらい若殿が私たちの中では絶対的存在だ。若殿がいなかったら生きていけないかもしれない。もし、若殿が亡くなられて、弟君が跡を継がれたら、忠誠はなくなる。ただ、若殿が愛した今川家のために頑張るが、今までのような感情はなくなる。まあ若殿を私は信じている、いずれ起きられると。福島殿も松井殿も他の人も皆同じだろう。



若殿が亡くなられて得をする人間は若殿の弟君以外いないはずだ。将軍家と若殿の中はすごい。上様などは、ご成婚前から、義兄弟の契りを結び、己の兄弟も同然と遇されていた。また、奥様も若殿が亡くなられるとこの若さで未亡人になられるのだ。それは嫌だろう。太守様も早く隠居されたいらしいし。後は家臣団か。


私はあまりにも若殿が意識を戻されないので、毒を盛られたことを疑っている。まあどの医師も同じことしか言わないのだが。私は心配で、寝ることができない。若殿に早く意識を、起きてほしい。少しでも良い。そして、私を安心させて欲しい。


「うう」


若殿の声が聞こえた。私は内心歓喜した。若殿は生きているのだと心から信じられたからだ。

そして、ゆっくりと瞼を開けられた。

「若殿!」

「二郎か」

「若殿ー」

私は泣いてしまった。それだけ嬉しかったのだ。


「泣くな」

「しかしながらすでに若殿が倒れられてから3日たっています」

「そうだったのか。それはすまないことをした。それで貴女は?一体誰でしょうか?」

「若殿、奥様です」

「そうでしたか。御無礼を」


若殿が起きて本当に良かった。早く松井殿などにも連絡しなければ。しかし小姓も近習も一同泣いていて、使い物にならないしなあ。まあ私もその気持ちは理解できる。若殿が起きられたことがすごく嬉しいのだ。








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