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第132話

楽しんで読んでくださると幸いです。

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美濃での仕事を終えた僕は、遠江国、浜松城にやってきた。そして、あの寺に関する家臣たちが集めてきた情報が描かれている報告書を読んだ。その結果、色々とお金を使っているようだ。


あの寺は密かに武力を持ち、僧たちはお酒を飲むなど戒律で禁止されているべきことをやっている。そこで金欠になって取り返そうと考えたようだった。それだったら与えても意味がない。


急に訴えてきたから、何か裏があると思ったがその通りだった。しかし密かに武力を持つとは。とは言ってもごく少数だが、僕としては絶対に許せない。すぐに住職を連れて来させて、叱る必要がある。そして、あの寺は、今川家の監督下に置こう。別に変な事をしなければ管理しないが、もう一度武力とかを持たれて反乱を起こされたら困る。常備兵の精鋭部隊が多くいるとはいえど、急速に拡大した今川家の地盤はまだ弱い。しかし、監督下におけば、戒律違反や武力を持つ可能性なども少しはマシになるだろう。しかし誰か真面目な人はいないのか。本当にこういく事件は困る。


そして、僕はノコノコとやってきた住職を詰問したが、なかなか口を割らなかった。しかし、刀を突きつけると、最後には結局割って全てを言い始めた。まあ他にも少し暴力的なこともやったが仕方がないだろう。そして裁定の結果、寺のやっている悪事を明かして、守護不入の権は意味がないと言った。


これからは今川家の監督下で、新しく生まれ変わらせる予定だ。まずは、住職などの一部腐っている人間を追い出して、免職するつもりだ。普段は宗教には関わらないが、悪事をしているのだから自業自得だろう。


こうして、仕事を全て終わらせて、僕は2週間弱ぶりに駿府に帰ってきた。しかし、急な出発もあって仕事は溜まっている。急いで終わらせる必要がある。それに、僕が呼び寄せた忍びの棟梁たちがきていた。彼らに僕の意向を伝える必要もあるし、やることが溜まっている。仕方がないが、思った以上にこれはきついのが現実だ。


これ以上の量ができていた父上は本当にすごいと思う。僕では確実に無理だ。それとも、僕には補佐官がいないから、補佐官を任命するべきなのだろうか。しかしなあ僕の側近は少しずつ役職を得たりと、忙しくしている。今、小姓を務めているのは人質の中で優秀な成績を収めて、家格が高い人か、僕が信頼を置いている側近だが、補佐官となるとある程度の家格とかがあったほうがいいだろう。これ以上側近たちを重用すると今までは僕に協力的だった家臣団も反発し始めるかもしれないし。


僕の家臣で譜代の人間は少ない。まあ唯一僕が側近としておいている譜代の家臣は松井宗親ぐらいだ。彼は本来なら松井家を継ぐ立場にあったし、譜代だろう。それでも、やっぱり補佐官にはしづらい。父上に書類を裁く方法を聞こうかな。書類をある程度整理したら、小姓の1人が僕を呼びにきた。忍びの棟梁達と会う時間になったようだ。




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