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第131話

楽しんで読んでくださると幸いです。

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僧は僕の命令で呼ばれたと聞いて、慌ててやってきた。それはそうだろう。僕の怒りを買ったら、所領の没収もあり得るし、将軍家に訴えても意味がないだろうから。


一応、僕は、僧の言い分も聞いたが、すでに30年以上守護不入の件なんて無視されていたのに、今更訴え出てくるのはおかしいと思う。そのことを問い詰めてもぼかしてくる。僕はその態度が気に入らなかった。そのため、一旦下げて、家臣に今すぐに寺の調査を命じた。おそらく結果が出るのにはしばらくかかるから、明日視察をして、美濃に行って帰ってきてから沙汰を言おうと思う。美濃から駿府に帰るためには、陸路を使うなら遠江は絶対に通る必要があるし。浜松は避けて帰るつもりだったが、べつにはままつをとおって不利益があるわけでもないし。浜松からでも違う道で帰れるはずだし。


それから何日か経って、美濃国に着くと稲葉山城改、岐阜城にて守護代の鵜殿長輝にあった。彼は今川家の譜代の家臣で、忠誠心も高いため信頼できるし、有能だ。そして、鉱山に連れて行ってもらった。新たに見つけられた鉱山は金だけでなく、銀や銅その他にも鉱石が取れるらしい。それはかなり重要だ。今川家の重要な収入にもなり得る。僕の命令で他の鉱山から、技術者を連れてくるのと、鉄も産出できるため、武器工場も作成されることになった。鉱山の発見により、ここ周辺はかなり発展するだろう。


そして、もちろん今川家の直轄領だ。こういう鉱山などが、家臣の領地にすることは認めていないし、基本的に全員銭で雇われたものだ。譜代の家臣や一門衆は領地を持っているものも多いが、加増はゼニだし、今川家の領地の方が発展していて、銭雇いの方が収入も安定するので、銭雇いに転じるものも多い。そのおかげで、開拓作業に緑を増やして、空気を綺麗にするのもやりやすくて助かる。


今の時代の日本は未来でいうCarbon neutralな世界だ。それに僕という転生者がそこの面ではすごく頑張っているからな。まあ美濃の鉱山は処理が済んだし、これから、整備されて、開発されるだろう。ただ、金とかが暴落しないように今川家では制限をかけているから、産出量はそこまで増えないが、少なくとも、長持ちする。更に、僕達は磁器を売ったりと、各国に特産物を作らせている。そのおかげか、今川家の収入は石高に対して、かなり高い。それに、各国が今川家の領地になってから、豊かになった。特に伊賀ではそれが顕著だ。





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