第106話
現在、一週間予定を飛ばしてしまった状況なので、突然ですが、今日更新させてもらいます
これからも楽しんで読んでいただけると幸いです
上洛した僕は今回は1000の兵を引き連れた。普段より少ない数だ。急に決まったのもあるし、早く動きたいから、連れて行く人数を減らした。そして、佐竹家は僕の上洛の3日前に既に上洛していた様だ。僕は到着すると、そのまま、御所に向かった。義兄上も早くこの問題は解決したいだろうし、結婚の準備もあって、色々今、今川家は立て込んでいる。まずは検知の実地、そして外国人居住地区の設立、更には江戸城の建設、そして、シベリアと蝦夷地開拓などだ。自然破壊はせずに、森林なども植えているし、環境に良い方法での発展を模索しているのだ。そのためには多くの人員を必要としている。今川家は巨大だが、その分仕事も多いということだ。新たに多くの直臣も僕のスカウトだったり、相手が望んだりして、雇っているしな。名門家だが、今は実力主義の風潮が強い。そのため、今川家は繁栄して、強くなっている。やっぱり戦国時代は実力がものをいう。生まれも重要だし、有利になるが、結局は自分の才覚だ。ある意味、現代に似ているかも知れない。まあ戦争が起きて、人が死ぬのは困るが。
僕が、御所に現れるとびっくりしていた。そのまま、控え室に行くと、すぐに義兄上の側近がやってきて、義兄上の元に案内された。あそこは義兄上の執務室のような面もあるのだろう。書類が沢山あった。
「彦五郎、よく来たな。急に来たからびっくりした。来るなら教えてくれればよかったのに。」
「いえ、先ほど着いたばかりですし、早く帰りたいので、そのまま来ました。」
「そうだったのか。彦五郎、佐竹の件、助けてくれてありがとう。幕府の権威の失墜を防げた。国衆たちの反乱は問題だがな。それで佐竹家だが、当主は亡くなった。ただでさえ反乱が起きたばかりの常陸を、9歳の幼児に治めさせる訳にはいかない。佐竹義昭の弟に治めさせるのが妥当だが、どう思う?」
「はっ、それでは、争いが起きましょう。嫡男の徳寿丸とその弟を支持する派閥の。それに比べ、嫡男の継承の方がいいでしょう。しかし、常陸を任せられないというのは理解できます。」
「わかった。佐竹徳寿丸の家督継承を認める。しかし、常陸国守護職は与えない。どこかに転封するか。どこが良いと思うか?」
「はっ、常陸国内に残す方がいいですが、反乱の目となるでしょう。でしたら、奉公衆に加えられては?今回の科で領地没収の代わりに、将軍家の近くで仕えさせるというのはどうでしょう?」
「うむ、そうだ。今川家の与力とする。直臣から格が下がったが、常陸に5個ぐらいの郡をやっておけ。今川家の家臣団に組み込むが良い。そして、新たな守護に治部卿を任ずる。それが良い!常陸から離すのは可哀想だし、今川家にて、仕えると沢山、学ぶこともあろう。後、東国管領を作るか。東国29ヵ国、の守護より偉い。特別な立場だ。今川家で世襲で務めるが良い。上杉、武田を与力とせよ。」
「義兄上、それは反対が強いかと。」
「いや、彦五郎が務めよ。我が妹が輿入れをすると同時に任命しよう。それならば、反対が減る筈だ。将軍家親族が勤めているのだ。廃止した関東管領と鎌倉公方の代わりだ。断ることは許さぬ。」
「わかりました。受けさせていただきます。」
「うむ、佐竹は今川家の配下としてくれ。そちらの方が幕府としても助かる。明日発表致す。其方の縁談もな。」
「はっ、今回はすぐに帰るので、時間がありませんが、よろしくお願いします。」
「後は、従三位に推薦する。」
「しかし父上が。」
「何、結婚と同時にだ。治部卿は正三位にあげとく。後は良い加減に中納言にするように要請しておこう。後は、余が大納言を辞すか。明らかに、官位と役職が無相応だからな。公家が増えすぎたようでな。役職が空いていないのだ。後は幼い頃に任命されているからな。まあ良い。彦五郎、佐竹を任せた。常陸守護は今川家だ。わかったな。」
「はっ」
問題はとりあえず解決したけれど厄介になったな。佐竹家を家臣とするのか。どれぐらいの待遇にすれば良いのかもわからないし、面倒だ。完全に取り込むにはどれぐらい時間がかかるのやら。まあ、あの有名な佐竹義重を取り込めたことは大きいけれど。未だ子供だからなあ。佐竹家はどう思うんだろう。まあ家は存続しただけマシと考えるか、陪臣になったことを怒るか。反乱も警戒しないといけないし、統治は大変だろう。頑張らないといけないな。




