逆転3
その夜が明けた。
祐介が縛られたまま英太に連れ出され二階堂の元に歩いた。
そこには目の下にクマができた二階堂がいた。
「お嬢、その目のクマはなんですか?」
「三船くんがいつ襲ってきてもいいように見張りをしていました」
「だから、何度も言いましたが、三船海斗は死んだんですよ。今、桑田を連れてきました。彼と共に現場に向かって、その死を証明しますから。」
九重、英太、二階堂それと祐介が海斗が落ちた崖に向かった。
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海斗が落ちた崖には銃弾やカートリッジが落ちてた。そして、崖下を覗けば二つの銃が引っかかっていた。一つは海斗がプレシオサウルスと戦った時のAWPそして矢野のAK47だった。
祐介が気づく。
「これは海斗が使ってた武器だ」
「ああ。だがなぜ、ここに?」
英太が提案する。
「実験してみよう。俺のUMP25の所有権を放棄する」
すると、空中にUMP25が現れ、落ちた。
「これではっきりした。おそらく、海斗が死ぬ前に武器の所有権を放棄したのだろう」
二階堂が納得した。
「なるほどね。それで、彼の武器がないと思ったら、こうなってたんだ。なら、海斗は死んだ。彼は仲間の勝率を少しでも上げるために所有権を放棄した。」
それで操り人形の糸が切れたかのように二階堂が倒れた。それの九重が支える。
「おそらく、安心したから寝たんだろう。」
「ああ、このまま、基地に戻るか。二階堂さんはこの状態だと危ないかもしれないですし。」
九重たちは二階堂をお姫様抱っこで抱え、AWPとAK47を拾って基地の道のりへと戻った。
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九重は二階堂を基地のベッドー草を布のようなもので包んだ物ーに寝かせた。そこに、亜美を呼んだ。
「多分、睡眠不足だと思います。寝かせてあげたら大丈夫だと思います。」
九重と英太がまた夜の檻の見張りをした。再び、祐介たちに食料と水を届けた。
「よ、祐介。今日はありがとな。」
祐介の目は少し赤くなってた。
「いいよ、もう。。。海斗はいないし、あとは、クリスタルを集めて終わらせるだけだろ。」
「それが、まだ、イベントが終わらないから、クリスタルを取りにいけないらしい。」
「なんでだ。俺らのキメラと米田たちのキメラは全滅してないのか?」
「米田たちのキメラはまだ生き残ってる。お前らのキメラは全滅だ。俺らは海斗にドラコリスを倒させる算段だったんだけど、二階堂さんがまたとないチャンスだと、行って海斗を攻めることにした。」
「それだけ?隠しイベントとかは?」
「多分ない。あったとしても、ドラコリスが全滅しないとないと思う。だから、しばらくこの島で生活することになる。」