海のイベント3
ただただクソ暑い。モチベーションが湧かないのと戦いだ。
今後ともよろしくお願いします
海斗が海で血を洗い流してた頃、直美がプレシオサウルスの肉を煮込んでた。
『ピンポンパンポーン』
アッドの声が響く。
『コインが五つ回収されたのでイベント終了しました。勝者を発表します。勝ったのは。。。三船さんのチームです!報酬として、ひとつ要望を聞きます。』
海斗が基地に戻ったら小屋の中に入って報酬のことをチームメイトたちに聞いた。
「通信機能でいいんだよな?」
「うん」
亜美が答える。
「アッド、念話のような通信機能をくれ」
『三船くん、通信機能は入れといたからね。作戦を立てて残虐ショーにして下さいね。それとボーナス報酬はこの情報。次のイベントは一ヶ月後にあります。御武運を。フフ』
「ケッ」
日が沈み、空は綺麗な紅に染まる頃、海斗たちは基地に集まった。
そこには貝を使った鍋や皿を囲ん話して肉や野菜を食べて、近くの沢から簡単な処理をした水を飲んでいた。
肉は煮込んだ汁と一緒食べると、口の中にほのかな甘味と肉の旨味が広がり肉舌の上では溶けるように無くなる。
月明かりが夜を照らす頃、海斗はみんな話している時に気配を消して、砂浜に独りで考え事をしに行った。
(俺たちは他のチームよりは不利だ。だから、二階堂たちをどうにかしないと勝てない。先手を打たれたしな。ああめんどくせえぇ。やり方はいくらでもあるけど、二階堂にバレる。バレない方法は一つしか思いつかないけど、向こうが動かないとできない。)
すると、海斗がの背後からに声が聞こえてきた。
「海斗くんも騒がしいところは苦手なの?」
亜美が海斗の隣ー30cmは離れてたけどーに座った。
「ああ。静かな場所で夜風に当たりたかった気分だったしね」
「わ、私もたにょ」
(あ、噛んだ)二人が同時に思った。
亜美の顔が恥ずかしさの余り赤くなり、向こう向いた。少ししたら、また亜美が海斗の方を向いて頬を赤く染めながら海斗に話しかける。
「海斗くん、実はね、私、前からイジメられてる時に助けてくれたことのお礼を言いたっかたんだ。」
「特別な事はなにもやってないと思ってるから別にいいよ」
「それでも私はすごく助かったんだ。覚えてないかも知れないけど、小一の時、男子と女子が公園で私をチビとイジメて、私がやり返したら五、六人で襲って来た時ー」
「ああ、あれか。それならあの時の三船海斗はもういない。感情を持って、正義感を持って誰かを守るなんて、俺は昔は感情あったんだな。今思うとー」
「それでも、その時、私はすごく怖かったの。それを海斗くんが守ってくれて、嬉しかった。安心した。それがきっかけで海斗くんのことを目で追う様になってしまったの。そして、あの事件があった後、海斗くんが学校に帰って来てくれて安心した。海斗くんのことがー」
「それは昔の三船海斗だ。そいつはもういない。今ここにいるのは、人殺しで、感情の無いただの三船海斗だ。お前が好きな、正義感で人を救った三船海斗じゃない。それと、俺のような奴はお前と釣り合わない。もっといい奴を探せ。」
海斗が亜美にこのことを告げた後、基地に戻った。
亜美の顔には涙が流れ、亜美自身シックシック泣いていた。彼女が何年もの間海斗のことを想い続け、勇気を持って伝えようとしたら、気持ちを言う前に断られた。
夜の間、海斗は独りで狩に出かけた。そこで眠ってる四つ腕クマのの群れを見つけた。
(これは。。。あいつらの訓練に使えるか。)
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「聞こえるか?」
「ばっちりだよ海斗」
「じゃあ、四つ腕熊狩り作戦をはじめるか。まず、この熊は四足歩行の時は遅い。祐介は目か口を最初に狙って、傷を与えよう。大輔はとにかく熊にM60をぶっ放せ。俺には当てるなよ、だが気にしなくていい。前衛は俺が務める。傷は与えないからな。」
「「「了解」」」
海斗たちは森から熊を誘い出し、狩りを始めた。
四つ腕クマ四匹が海斗を追って歩いて来た。海斗を囲むように広がり、立ち上がった。四方から腕が襲って来る。
その時、クマの目から血が溢れかえる。祐介の狙撃が見事成功した。
それに続けるかのように銃声が響き渡った。大輔のM60クマに直撃するも、傷をつけない。だが、打撲としは有効な攻撃だった。SCAR-Hを持って姿を現した明人はピンポイントでクマの口を当てていった。その銃弾と薙ぎ倒しが飛び交う中、海斗は刀を使って薙ぎ倒しを受け流し、向かって来る銃弾の軌道をそらし、中心で最小限の動きをしていた。だが、優勢に進んだ戦いは突如覆った。
群の残り五匹が祐介と明人を襲った。大輔はフレンドリーファイアー、つまり味方を撃つことにためらい、硬直した。クマたちは傷付けられない海斗を無視し、より弱そうな二人を襲った。明人の切り替えは早かった。彼はすぐSCAR-Hを空間に戻し、籠手で守りの姿勢に出た。明人の籠手は肘に少し届かない大きさで、拳の所には小さい棘が規則的に付いてた。
逆に、祐介は近接武器がなく、焦ってた。彼が持ってるのはM16とインターベンションであり、クマの重い一撃を耐えれそうにない。祐介が目を閉じた。この時、疾風が駆ける。クマの頭が次々と落ちる。そして、クマの体が地面に崩れ落ちる。
「まあまあかな。全員で100点中80点かな。まず、最初の四匹のクマの時に、一匹は仕留めるなり、足止めするなりやるべきだな。そのあと、残り五匹が出て来た瞬間、後方支援は撤退する事。前衛の迷惑になるからな。でも狙撃と、口を狙うのは良かった。それと、大輔もちゃんとクマに当ててたしね。」
クマの首から血が滝の様に流れ出すが海斗冷静に解析を続ける。
「個人点は祐介-60点、狙撃50点、判断力は10点。目を狙ったり、支援としてはできてるが、撤退も考えろ。大輔-80点、弾幕50点、判断力30点。弾幕はちゃんとクマの足止めになってた。俺のことは気にせず撃ったことは良かったけど、祐介の時は撃てなかった。最後に明人-100点クマの気を散らしつつ、口に入ったのはあと少し奥だったらクマを殺せたかもしれない。それに、クマに襲われた時、すぐに守ることを選択したのは良い。」
海斗以外は青ざめていた。初めての命の危険にーよりも海斗の力に。あのクマ一匹でも倒せなかったのに、海斗は弾幕の中で三人を観察しながらクマの攻撃を受け流してたことになる。その上、クマの背後を取っていたけど、クマ九匹を全て刀で討ち取ってた。
感情のない声が響く。
『ピンポンパンポ~ン。新たな種類か十匹討伐されました〜。データを全員の頭に転送します。』
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二階堂たち、米田のチームも含めて、は自分たちの島で休んだ。肋骨が折れてたはずの九重はもうすでに素振りをしていた。
『ピンポンパンポ~ン。新たな種類か十匹討伐されました〜。データを全員の頭に転送します。」
この機械の様な声が響くと、二階堂の頭の中に四つ腕クマのデータが入った。
「これって、あのクマだよね。これを十匹殺すなんて、一人しかいないね。それよりも、九重くん、もう怪我は大丈夫なの?」
「ああ。祠の近くに座り込んだら傷はすぐに治った。」
「見せて。」
二階堂は九重の体をじっくり観察する。
「本当だ。信じられない。。。」
「ま、これで俺もまた、この戦に参加できる。」