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思いつきの短編

理解できないもの Part1

作者: 空音

 空から巨大な丸い物体が落ちてきた。

「なんだなんだ?」

 人々は遠巻きにその物体を眺めている。

 しかししばらくたっても何も起きない。

 ふとしたタイミングで勇気ある少年が近づくと物体に穴が開き入り口のようなものができた。


 みんなが止めるのも聞かずに少年は中へ入っていった。

 周りの人は入っていった少年を固唾をのんで見守っていた。

 時間が経過してく。

「あの少年は大丈夫なのだろうか?」

「そんなの知るかよ、あんなもの見たこと無いんだから」

「お前も行けよ」

「お前が行けよ」

「こんな時に政府は何やってるんだ」

「そうだそうだ!」

 人々は自分が行くのが嫌でお互いに押し付け合っていた。


 しばらくして少年が出てきた。

 少年はとても満足そうな顔をしていた。


「いったいあの顔つきはなんなのだろうか?」

「どうしたのだろう?」

「しかし無事に出てきたな」

「本当に無事なのか?」

「おいこっちに戻ってくるぞ」

「大丈夫なのか?」

「おい、お前話しかけろよ」

「お前が言い出しっぺだろ、そっちがいけよ」


 周りの人に後ろから押し出されてA氏は少年の前に立った。


「どうだった?」

「とても良かったです。ご飯も出てきたし、遊園地みたいで。なんか夢が叶ったようでした」

「何もされたりしなかったのか?」

「何も?おじさんも入ってみたらいいと思うよ」


 A氏は恐る恐る物体に近づいてく。

 すると目の前に大きな穴が開いて中に入る入り口ができた。

 後ろを振り返ると周りの人が固唾をのんで見守っている。

 A氏は「えいっ!」っと勇気を振り絞って中に入っていった。


 すると中は商店が並んでいた。A氏は釣りが趣味だったので釣具屋に入ってみた。

 いろんな釣り道具が置いてある。

「おっ、これは俺の欲しかった釣り具じゃないか、一度使ってみたかったんだよなぁ」

 ふと横を見ると試し釣り無料と書かれている。

 ここで釣りができるのか?

 A氏は釣り竿を持ったまま試し釣り場と書かれた方へ歩いて行った。

 その先は堤防になっており、特等席の先端も空いている。

 これはいいな、横に置いてある釣り具セットを持って釣りに出た。

 竿を投げると自分の思うがままに飛び、そしてグググっ!っと大きなあたりが来た。

「これは、すごい!」

 A氏は夢中になって釣りを続けた。


 さぁて、もう満足したな。そろそろ帰るか

 A氏は満足して物体の外へ出ていった。


 外では周りの人が固唾をのんでA氏の帰りを待っていた。

 A氏が戻るとまた一人、前に押し出された人が「どうでした?」と聞いてきた。

「最高だった。そして特に危険なことも無かった」と答えると、また一人、また一人と物体の中へ入っていった。

 しばらくしてこの物体はとてつもなく良いものだと認識され毎日行列ができるほどの人気になった。


 山奥でS博士はこの様子をモニターで見ていた。

「やれやれ、私が発明したと言っても誰も見向きもしなかったのに、宇宙からやってきたとなると急に人が集まりだしてきた。誰も私の言った事は信じずに、麻薬だとかさんざん言ったのにな。まったく人は理解できないものに興味や好奇心を抱いて近づく割りに、同じ人は軽蔑したりする。まったく不思議なものだ」

思いついてバーッと10分くらいで書きました。粗が目立ったらごめんなさい。

始めは別のオチを考えました。気が向いたらPart2でお会いしましょう。

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― 新着の感想 ―
[一言] 読ませていただきました。 人々を満足させた博士の技術力はすごいと思います。 良い話でした。
[一言] これいいですね! 星新一っぽいです。 人ってこういうところ、ありますよね。 そこがよく描かれてて、いいと思いました。
[一言] 読んでいて、あぁ、なるほどなって思いました! この博士のテクノロジーとか気になりますね......
2017/05/04 17:09 退会済み
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