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再開と終わりの序章

とある美術大学のお昼下がりの食堂に、二人の女子高校生が座っていた、

「ねぇ、ライヴ聞いてる?」

ライヴと呼ばれた少女は見ていたパンフレットから顔を上げて、目の前の少女に目を合わせた。

「聞いてるよ、誰かの作品の模造品を作る課題でしょ?もう決 めたよ」

そういって、彼女は一通り目を通し終えたパンフレトを折り畳み机の上に置いた。

「なにこれ…………おー!ゲルテナ美術館のやつじゃん!まさか これにするの!?」

「うん、近くでやってるみたいだし、ゲルテナの作品って結構 独創的でおもしろいじゃん」


ワイズ・ゲルテナ 抽象的な作品を得意とする故人の芸術家。

彼の作品は幅広く、絵画 壁画 彫刻 銅像などを作っており、その多くが専門家でさえ、何を意味するか理解することがことが困難で、素人目からはただの変なものにしか見えない。

また、彼自身の生年月日、出身地すらも謎で、全てが謎に包まれている人物である。


「でもさぁー、以外だね、ライヴって抽象的な作品が苦手じゃなかったっけ?」

ライヴはなにかを思い出したしたかと思うと、急に苦虫を噛み潰したような顔をしながら答えた。

「苦手というよりは、嫌悪感に近いかもね」

ライヴの突然の表情の変化に驚きながらも友人は好奇心を押さえ込み、深く尋ねることを止めた。

「いつ行くの?」

美術館はまだ2ヶ月間開催するが、課題の提出日はあと5日を切っている。製作する時間を考えると猶予は少ない

「そうね、行くとしたら明後日の土曜日になるかなぁ、一緒に 来る?」

「ゴメン!その日彼氏とデートなの」

手を合わせ友人は笑いながらすまなそうに頭を下げる、そんな友人を見てライヴは笑顔で一言告げる。

「(# ゜Д゜)」

「ライヴ!?どうやったらそんな言葉に聞こえるの?!凄いホ ラーだよ?!」

「冗談だよw本気にしないでよw」

「怖い!ライヴの声が頭でなぜがwが付け加えてある!」


キーンコーンカーンコーン


昼休み終了のチャイムが校舎に鳴り響くと、生徒達は慌てたように食堂を後にする。

「ライヴそろそろ行こっか」

「ゴメン、午後の講座取ってないから私は今日終わりなの」

ライヴはスマホを眺め予定を確認しながら告げた。

「そっかなら今度の日曜日にいつもの場所に来てね。結構いい服があったから買いに行こ」

そういいながら友人は講座を受けるために食堂を後にした。ライヴは友人に、りょうかーいと軽く返事をし友人とは違う方向から食堂を離れていった。



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