Full Blues,Full World
「何も変わらない世界が嫌だ……」
大きな桜の木。駅のホーム。学校の屋上。
全てが終わった場所だった。
少女が首吊って、彼女が飛び込み、あの子が堕ちた。
暗いニュースにも馴れた世界。
本当に命の尊さを知っているのか?
「朝起きたって同じ世界が嫌だ……」
思い出のアルバム。野球チーム。骸骨の唄。
全て、今の君に知らせてあげたい。
アイツがピースして、彼が輝いて、意味の無い名曲。
幼い頃、一番幸せだった。
あの姿を、今の君にも僕にも知らせたい。
あぁ、何処も綺麗じゃない世界なのに
どうして、綺麗に光る涙が見える。
あぁ、何かを変える時代が来ても
変えられないモノは此処にあるらしい。
虐められっ子が抱く、囁かな愛が伝わる?
一人だっていうのに、世界を信じて生きる気持ちが分かる?
平等なら、全て平等なら問題がない。
そうもいかない世の中だから、何を信じよう……
私を救ってくれますか?
貴方は愛してくれますか?
風船持って駆け回ったいつかのあの日。
その瞬間、世界が平和になった気がした。
誰もが皆、何かに怯え隠れて生きてる。
震える声と丸まって背筋が生きている証拠。
あぁ、何処も綺麗じゃない世界なのに
どうして、綺麗に光る涙が見える。
あぁ、何かを変える時代が来ても
変えられないモノは此処にあるらしい。
世界が平和だったあの時を……
世界が平和だったあの瞬間を……
今の君に知らせたい。今の僕に知らせたい。
この世界に知らせてあげたい。
あのブルースを聴いたか?
世界を平等に愛した。あのブルースを聴きな。
この世界に足りないものは……
この世界に欠けてるものは……
この世界に必要な感情達は……
ただ「愛する」っていう、本当の気持ち。
全ての唄、全ての世界。
そこに静かな「愛」を奏でよう。
ただ、それだけの事。
平和って言葉が見えると思うな。




