3-7『苦離紅茶狩惨堕荒騎士』
出灰に在籍する生徒が事件に巻き込まれて亡くなるのは、四月デストラクション以来初のことだった。都心部、豊島区池袋で発生した凄惨な事件は全国ニュースにもなり、事件が起きた当日の夜には学校側が緊急で保護者らを学校に集めた。その間、第一発見者とされた昴は警察から事情聴取を受けることとなる。確かに被害者の少年は出灰の生徒であり、光輝を暴行した少年グループの一人だが、昴自身は彼らと関わり合いがあるわけでもない。
しかし昴は真実を語ることが出来なかった。同級生二人をどういう目的を持って尾行していたか。その二人は何をしていたか。どんな説明をしようにも昴は怪しく見えるだろ。監視カメラには昴が彼らを尾行していた様子がバッチリ映っていただろうが、結局の所昴が犯行に及んだ場面が映っているわけでもない。警察も昴に対してあまり追求しなかった。穂高達の姿は監視カメラに映っていたはずなのに。
翌日朝、案の定学校では全校集会が行われた。少しの間の黙祷と校長が話しただけだったが、それでも十分に学校の雰囲気は緊迫したものとなっていた。
教室に戻り、昴はすぐに授業の準備をしようと机の中から教科書等を取り出そうとする。が、カサッと入れた覚えのない紙切れが入っていることに気がついた昴は、それを取り出してその目で確かめた。
『お前が殺したんだ』
紙切れに書かれたその文字を見て、昴はそっと机の中に戻していた。
動機は無いことはない。状況証拠に絞って考えるならあり得なくもないことだ、あの現場に駆けつけた栗原は被害者の少年から携帯で助けを求められて慌ててやって来たらしい。きっと彼は現場にいた昴が犯人だと警察に主張したことだろう。
昴からすれば、怪しく見えるのは鷹取穂高と姫野織衣だ。彼らは関わるなとは言わなかった。自分の好奇心に従い続ける昴を止めなかった。穂高に至ってはわざわざあの場所に昴を導いたようなものだ。こうなることを予想していたのか、ただ単に罪を昴になすりつけるためか。しかし穂高達にあの少年を殺す理由は見当たらない。
針だ。死んでいた少年の体には針で刺されたような穴がいくつも空いていた。似たような死体を昴は前にも見たことがある。連絡が取れない光輝のことが心配で立ち寄った彼の家で死んでいた彼の両親は、針のようなもので刺されて殺されていた。その現場にいたのは昴の親友である十川光輝だ。結局あの事件はニュースで報じられることはなく、光輝が未だに学校を休んでいる件について学校側がどれだけ把握しているかもわからない。光輝とは連絡が取れない上に、彼の家には規制線が張られていた。
能力者という存在。テロリストの連中と戦った穂高と斬治郎、穂高と共に行動する織衣。自分の親、そして自分を暴行した少年を殺したと思われる光輝。光輝はあのテロリスト達の仲間になってしまったのか。太陽の紋章が描かれた白いコートを、あんなものを趣味で着るような人間はいない。昴はその事実を信じたくなかったが、昴が持っている証拠では彼を犯人にするしかなかった。
今回の事件も光輝が犯人である可能性が高い。昴が警察に光輝のことを説明すれば、新たな犠牲者が出ることはないかもしれない。もしも穂高達が警察のような公権力と繋がっているのなら、犯人として光輝が槍玉に上がっているはずだ。だが昴は、もう誰を信じればいいかわからなくなっていた。
一体どうして、光輝は栗原達不良グループと揉めるようなことになったのか。どうしてあのテロリストの仲間になってしまったのか。この一連の騒動の原因を昴は調査したかった。
「木取!」
「は、はい!」
英語教師の呼びかけにびっくりして、昴は思わず大声で返事をしてしまった。そういえば今は授業中だったと昴は思い出した。クラスの皆は昴を見てクスクスと笑っていた。
「教科書の三十九ページ、『He says……』から」
昴は慌てて英語の教科書をめくって英文を探し出し立ち上がった。
「He says,“Holy cow.I'm talking to a dead man”……」
息を落ち着かせながら昴は英文を読む。今は授業中だ、しかし集中できるはずがない。穂高のためにも、光輝のためにも、早く答えに辿り着かなければならなかった。
放課後。昴は栗原勇人から呼び出しを受けた。指定された場所は、学校から歩いて十数分程の場所にある、住宅街の中に位置する寂れた神社だった。昴の靴箱に入れられていたメモ書きには、一人で来なければお前とは関係ない奴が不幸になると書かれていた。
言われた通り昴が一人で神社へ向かうと、境内には栗原勇人を中心とした不良グループがたむろしていた。今日は武装していない。
「お前がやったのか?」
昴が近づくやいなや、栗原は昴の胸ぐらを掴んで言い寄った。昴は黙って首を振る。
「お前がやったんだろぉ!?」
勇人の後ろにいた坊主頭の少年が昴に殴りかかろうとするが、勇人はそれを手で受け止めて制止し、再び昴に問う。
「正直に言え」
「……やってません」
「あの場所に居合わせたのは偶然だと?」
「通りがかっただけです」
物々しい不良達を前に内心かなりビクついていた昴だったが、これを乗り越えなければ事は解決に向かわないと彼は考えた。だからこうして単身で乗り込んだのだ。もう逃げてはならない、そう誓った昴はいつもより勇敢だったかもしれない。
が、昴は栗原に顔を思いっきり拳で殴られていた。神社の敷地内に敷き詰められた砂利に昴は尻もちをつき、殴られた顔を擦った。
「お前が俺らのことを嗅ぎ回ってんのは知ってんだよ。お前、光輝と何か企んでるんだろ?」
「ち、違うよ! 僕だって光輝君と連絡取れないのに」
「じゃあ、あの鷹取とかいう転校生も関係ないと?」
「そ、それは……」
穂高の名前が出て来たことに昴は思わず動揺してしまう。この一連の騒動には穂高も関わっている、だが穂高が何者かも昴は知らないのだ。どうやら彼らは昴と光輝、そして穂高が結託して何かを企んでいると思っているらしい。
やはり栗原達も何かを知っている。昴が知らないことを、知りたいことを。
「お前が喋りたくなるまでぶっ潰してやるよ!」
昴の顔面に、もう一度栗原の拳が襲いかかろうとした。昴は目を瞑り、顔を腕で守ろうとした────。
「待ちな」
突然女の声が聞こえた。昴が目を開けると、栗原や少年達は昴の後方、神社の入口の方を見て戸惑ったような表情をしていた。一番驚いているのは栗原のようで、口を開け、最早怯えたような表情をしていた。何事かと思って昴が後ろを向くと、そこには赤い革ジャンを着て腕を組んだ赤髪の女と、その後ろに大勢の屈強な男女達が集まっていた。
「え、だ、誰……?」
彼らは昴が全く知らない人々だ。赤髪の女の背後には力士のような大柄で髷を結った大男やナース服の女、棘がついた厳つい鎧を着ている奴までいる。
「お、お前は……!?」
堂々と構える赤髪の女を前にし、栗原は足を震わせながら後退りする。一体何が起きているのかと、昴はまだこの状況を理解出来ていない。
「おい勇人、何だよあの女。見たことねぇぞあんな暴走族」
栗原の後ろで少年が彼にそう言うと、栗原は少年の体を慌てて叩いて口を開いた。
「バカ野郎! お前あの人を知らねぇのかよ!?
あの赤い革ジャンを着た赤髪の女……あれは『出灰の千代』だぞ!?」
栗原の声は上ずっていた。彼がこんなに恐れるほど、あの女は強い人なのか。確かに堂々としているが、何よりも後ろに控えている摩訶不思議な連中の方が昴には余っ程恐ろしく見えた。
しかし他の少年達の中にも『出灰の千代』の名前を聞いて慌てているようだった。その中の一人が声を震わせながら言う。
「出灰の千代といえば、一年にして日本最強の暴走族、九州の『罵詈凄禍勝鋼軍』を締め上げた、あの伝説の『苦離紅茶狩惨堕荒騎士連合』のトップだぞ!?」
もう一回説明して欲しいと昴は思った。
「確か苦離紅茶狩惨堕荒騎士連合は『四六・四九兄弟』に吸収されて去年解散したはずだ……なのにどうして、ここにあの連合の面々が集っているんだ!?」
どうしてそんな珍妙な名前ばかりなのかと昴が考えていると、出灰の千代はフフンと胸を張っていった。
「そんなのただの噂よ噂。残念だけど、招集かけたらこいつらはすぐに来てくれるのよ」
「ごっつぁんです親方」
「親方言うな」
「あ、あの力士っぽい奴は、何人もの武闘派ヤンキーの胃袋を手作りちゃんこで鷲掴みにしてきた『鯖折りの本郷』!?」
鯖折りという物騒な異名の割には真心込めたちゃんこ鍋を作っている力士の姿が昴の頭の中に浮かぶ。
「ウフフフ……さあて誰から可愛がってあげようかしら?」
「あ、あのナースっぽい奴は何人もの不良を無限大の母性で更生させた下板橋のママ、『マザーインフィニティ松川』!?」
こいつらヤンキーじゃないやと昴は思った。
「それに、『厨二インフルエンサー神田川』に『八十八ヶ所巡りの小林』、『ツンデレサイコパスメグミ』だと……!? なんて面々なんだ……連合の幹部クラスがこんなに!?」
昴はよく知らないが、彼らはきっと色物集団に違いない。そうそうたるメンバーが集っているのかもしれないが、どれもこれも聞く限りただの変人だ。鯖折りの本郷がまだマシな方。
出灰の千代はそんなメンバー達が背後に控える中、先頭に立って笑っていた。
「ここはアタシの知り合いがやってる神社なの。アンタらみたいな連中がたむろってると正直困るのよね」
「親方の稽古場を勝手に使うとはどんな了見だ小僧」
「稽古してんのはお前だけだろ……で、アンタらはここで何をする気だったの? あ、もしかしてアタシとやりたいっての?」
拳をパンパンッと叩きながら千代はそれはそれは素敵な笑顔を栗原達に向けた。ダメだ、これとは戦ってはいけない。昴の中に眠っていた生存本能がそう訴える。栗原達もそれに怯んだのか、彼らはその場から逃げ出そうとした。
「げぇっ!?」
しかし、栗原達が逃げ出そうとした裏の方にも連合の面々が待ち構えていた。その先頭にいたのは、黒いバンダナを目に巻いた、黒スーツ姿の青い髪の変人だった。
「お、お前は『付き人の北斗』……!?」
「おい勇人、この変な奴誰だよ」
「連合の副番だぞ!? その声を聞いた奴は死に至るという……!」
「な、何だって!?」
昴は理解する気持ちを捨てた。この連中はどう考えても変人だ、そう結論づけるしかない。
「さーって、人気のない神社でよろしくやろうとしてた奴らをどう料理してやろうか」
「信州味噌はいかがかな」
「素揚げもいい」
「やっぱり活造りよね~」
彼らのいう料理が比喩とか冗談ではなく、恐ろしい行為の隠語にしか聞こえない。結果的に自分を助けに来てくれたことは昴も嬉しく思っているが、出来ればもうちょっとまともな組織が良かったと思っていた。
「さ、アタシとやるか、二度とそいつに手を出さないか選びな」
こんなおかしな連中には敵わないと思ったのか、栗原達は千代達の脇を通って一目散に逃げていった。出灰の千代は戦いたかったのか軽く溜息を吐いていたが、パンパンと手を叩いて連合のメンバー達を解散させていた。ぞろぞろと彼らが帰っていく中、千代と北斗だけが神社に残っていた。
「アンタ、殴られたんでしょ? 痛かった?」
千代は昴を気にかけ、ポケットから何かを取り出して昴にぶん投げた。昴がそれを手に取ると、それは大きめの絆創膏だった。
「い、いえ、ありがとうございます」
「別に良いのよ。で、アンタはアイツらにいつからちょっかい出されてたわけ?」
「え、いや」
「いつから?」
「えっと、つい最近です……」
栗原達と出会ったのはほんの数日前。穂高が出灰に転校してきた日だ。思えばその日から、昴の日常はしっちゃかめっちゃかだ。
千代は北斗からメモ帳をペンを貰って何か書いた後、ページを破って紙切れを昴に渡した。
「アタシ、藤綱千代、十九歳。それ、アタシの携帯の番号」
「え、えぇ!? ど、どうしてですか」
「何かあったら遠慮なく呼びな。他の奴が来るかもしれないけど、助けにはなるから」
あの不良達が恐れる伝説?の連合のボスから昴は連絡先をゲットした。
「でも、こんなの……」
「安心しなさい、アタシのダチは見た目も中身も変な奴ばっかりだけど、良い奴ばかりだから」
「は、はぁ……」
つまりは皆変人ということらしい。昴がその紙切れをポケットに入れると、千代は昴の腕を掴んで、そのまま彼の体を引っ張り上げる。
「一人で帰れるでしょ、まだ明るいし。何なら送ってあげてもいいけど」
「いえ、大丈夫です」
「そ。んじゃ」
するとそのまま立ち去ろうとした千代達を昴は呼び止めた。
「あ、あの」
「何?」
「今日は、本当にありがとうございました」
昴が深々と頭を下げると、バシィッと頭を軽く叩かれる。どうしてと思って昴が見上げると、千代は無邪気に笑っていた。
「いいのいいの、その頭は他の奴のために取っておきな。アタシはアタシらのシマを荒らした連中を追っ払っただけ、おけ?」
「は、はぁ……」
「んじゃ、気をつけて帰んな」
昴は立ち去る千代と北斗の姿を見送り、寂れた神社を後にした。
彼女達、クリティカル何とか連合のおかげで昴は抱えていた不安の一つを取り除くことが出来た。しかし、彼の中に残る疑問はまだ解決していない。彼女らの助けは心強いが、自分だけでも解決出来るよう精進しなければと考えながら昴は帰途についていた。
---
「君も物好きだね、千代」
神社近くの駐車場に停めていたバイクにまたがった千代の前に、眠っている黒猫エリーを腕に抱えた鶴咲渡瀬が現れる。牡丹にも負けず劣らず神出鬼没な野郎だと思いながら千代はバイカーグローブを両手に着けていた。
「アンタに言われたかないわ。ま、丁度良い機会だったし」
「昼頃に呼びかけただけで百人近く集まるなんて、その求心力は相変わらずだね」
「一週間もあれば万単位で揃うわよ」
「千代達の連合は、革新協会と良い勝負をしそうだよ」
ハハハと渡瀬は笑いながら冗談交じりに言う。その拳は目頭を抑えるためにある、ボクシング高校チャンピオンの『右フックの浩介』。趣味はムチを振るうこと、徹底した清貧を神に誓う『闇落ちシスター雪穂』。好きなものは権力、嫌いなものは無能、政治家の息子『七光りの佐治』……改めて考えれば統一感のない集団だとリーダーの千代でさえ思うことだ。どうしてこうなってしまったのか、それを語るにはこのページの余白が足りない。
連合に能力者は千代と北斗ぐらいしかいないが、人数だけはやたら多い。渡瀬も連合に入っているわけではないが、他の面子からは北斗に次ぐ幹部という扱いを受けている。
「わざわざ千代が動いてくれるとは思わなかったよ。しかも連合まで呼び出してね」
「誰かさんがヘマをしたんだから、こういう時は年上が後始末をしないといけないことだってあるでしょ」
極力ツクヨミの学生組には学校生活においてくれぐれも目立たないように、と副メイドは釘を刺している。学業の成績が優れているだとか皆の人気者になって生徒会長になるだとか、あくまで学生として目立つ分には何も文句を言わないだろうが、意味もなく目立つことを彼らは嫌う。特に、警察が絡むような出来事には。
高校時代に連合を結成した千代のように特別に許されたこともあるが、今回の件については副メイドもある程度は黙認している。
木取昴の身の回りで様々な事が起こりすぎている。一般人である彼を能力者同士のゴタゴタに巻き込むわけにはいかない。
「で、その誰かさんのことは助けてあげるのかい?」
「さぁ、面倒臭そうだからあまり首突っ込みたくないわね。別にあんな連中に負ける程、アイツは柔じゃないでしょ」
今回の件で不良グループは懲りたかもしれないが、まだ木取昴の身の安全が保証されたわけではない。単純な不良グループだけでなく、この一連の事件には革新協会も関与している。
木取昴はツクヨミと革新協会の騒動に首を突っ込みすぎている。どうも彼は無謀にも行動力もあるようで、おそらく彼はある程度自分で答えを導き出している。一連の出来事が彼を急成長させてしまったようだ。
その発端を作ったのは、紛れもなく穂高なのだ。穂高は木取昴を助けた、彼のことなんて覚えていないはずなのに。そのお節介焼きな面と巻き込まれ癖がこんな事態を引き起こしている。
「千代は、あの子のことをどう思う?」
木取昴。既に副メイドが調査済みだ。今現在、唯一過去の鷹取穂高を、福岡にいた頃の彼を知っている人物だ。五年前の記憶がない鷹取穂高が何かを思い出すのではないかと彼らは期待しているが、今の所穂高自身に変化は見られない。
千代はヘルメットをクルクルと回しながら言った。
「どうとも。事情を話せばアタシらに協力してくれそうだけど」
「僕もそう思う。彼は織姫ちゃんに似てるかもね」
「どういう意味?」
「ほら、好奇心はネコをも殺すって言うじゃないか」
千代はムッとした表情で渡瀬を見る。その言葉は好奇心を戒める際に使うものだ。織衣の好奇心は間違っていないはずだ、今の段階ではそう評価できる。穂高と出会ったことで、ようやく織衣にも変化が見られるようになったというのに、この男は何を見透かしているのかと千代は気味悪く思っていた。
「でも、やっぱりおかしい気がするわ。何だか、あの昴って奴が狙われているように見えるんだから」
そう推理する千代に対し、渡瀬はフッと笑って見せた。何笑っとるんじゃコラと千代は思う。
「そうかな。多分、彼らの照準は別のものを狙ってるよ」
「じゃあ、何が獲物なの?」
「穂高君じゃないかな」
渡瀬の答えを千代は一瞬理解できなかったが、その意味を理解した瞬間に背筋が凍りついた。千代が想像したのは最悪の事態──あの和光事件の再来だ。
「……そう考えるとそうかもしれないって感じがするわ。どう考えてもおかしいもの」
「僕はそろそろ福岡に帰ろうかと思ってたけど、そうはいかないみたいだね。
どう? 僕らもOBOGとしてあの学校に入ってみる?」
「あの昴って奴に勘ぐられるでしょ」
「ま、それに千代は出灰の制服が似合わなかったからね」
「うっさいわ」
千代はヘルメットを被り、バイクのエンジンをかけて道路に出た。北斗は先に帰っていた。
和光事件では、革新協会が穂高を標的に引き起こしたものだと考えられている。今回の一連の事件では、革新協会の動きがどうもおかしいように見えた。
結局和光事件で穂高の身に何があったのかを、千代や渡瀬は知らない。だが、昨夜出灰の生徒が殺害されたのは、新たな事件が起きる布石のように感じられた。




