1-7『リーナ・ヴァリアント』
七月七日。世界が平和でありますように──今年中に全てが収束すると織衣は思っていなかった。元凶である革新協会が壊滅しない限り、その脅威は常に目の前にあると言ってもいい。それに例え革新協会が壊滅したとしても、彼らが引き起こした数々の出来事は日本だけではなく世界中に多大な影響を及ぼしていた。
織衣はまだ十五歳の高校一年生、まだ十六回目の誕生日すら迎えていない。能力者としての経験も浅く、この世界についても詳しい訳ではない。だがツクヨミからは持て余すほどの賃金を支給される。依頼報酬の大半は華によって組織の資産運用として割かれてしまうが、小遣いとして華から渡される額は、勉強に使うとしても娯楽に使うとしても十分過ぎる額だった。
「あーあ、どこにいるんだろうねーあの人は」
時刻は月曜の夕方六時。たまには本部の外でブラブラしようと、織衣は友人の京緋彗と学校帰りに池袋駅に近いファミレスに寄っていた。今日は久々に晴天に恵まれ、夕方でも外は蒸し暑い。だがファミレスの中は冷房が効いていて心地よかった。店内はハンバーグやステーキなどの食欲をそそる匂いが漂っている。
「探そうとしても、見つかるわけないよ」
織衣は外出する際は常に白いマフラーを手放さない。こんな夏の暑い時期でもマフラーをしているためか、たまに通行人に二度見されることもある。
赤みがかった長い黒髪で夏服姿の緋彗は、制服の上から先輩から貰った赤い革ジャンを羽織っていた。緋彗は織衣の友人でもあり共にツクヨミに所属する仲間でもあるが、ツクヨミに加入した時期は緋彗の方が織衣よりも数年早い。
「私がピンチになると駆けつけてきてくれるよ、あの人」
「それじゃあ正義のヒーローみたいだね」
「そう思う?」
「うーん思わないかなぁ」
能力者狩りと意図的に接触することは難しい。今までのパターンだと、まず織衣がピンチに陥らなければならないという面倒なフラグを作らなければならない。
大体、今の彼がツクヨミという組織を好意的に捉えているかもわからない。次に出会った時は問答無用で殺されるかもしれない。そんな恐怖に襲われ表情を曇らせる織衣に、緋彗が話しかける。
「夏休みはさー、どこかに遊びに行こ。南国の海とかいいじゃん」
「宿題終わる?」
「それもそだね。でも、私達が何もしなくていいってなったらすごく暇だと思うんだよ」
「勉学は学生の本分」
「わーわー聞こえない聞こえない」
ツクヨミの任務というものは単独でこなしてもいいが、複数人で動くことの方が多い。まだ未熟な織衣達も勿論そうだったが、緋彗ら同級生が期末考査で赤点を取って補習を受けていたため、真面目に授業を受けていた織衣だけが修行がてら一人で任務をする羽目になっていた。緋彗達が補習を受けていてくれていたから、能力者狩りと出会えたのかもしれないが。
「私も会ってみたいけどなぁ、能力者狩りに」
「会ってどうするの?」
「いやぁどんな人なのかなぁって。織姫ちゃん的にはどうなの?」
「怖いからもういいかな」
会いたくないと言えば嘘になる。だが、決して会いたいというわけでもない。それが織衣の本音だ。
彼が味方になれば心強いかもしれないが、話が通じるとも考えづらい。彼によって殺された死体が、四肢をバラバラにさせられていたり、歯を全て抜き取られていたり、鼻や耳を削ぎ落とされ、眼球をほじくられていたりしなければ、多少は好印象を抱くことが出来たかもしれない。多少は。
「今日ってさ、七夕じゃん? 織姫ちゃんが願いを叶えたら良いんじゃない?」
「それはただのあだ名でしょ。 彦星もいないのに」
「いなくてもワンチャンどうにかなるんじゃないかな」
ただ織衣は、先日出会った少年が能力者狩りなのかも信じられずにいた。少しばかり言葉を交わしたが、彼は至って普通の少年だった。もしかしたらあれは偽物、いや影武者で、実は本物の能力者狩りは織衣の前に現れていないのかもしれない……いいや、考えるだけ無駄だと織衣は考えるのをやめた。
「お待たせしました~」
織衣がふと厨房の方を見ると、注文した料理を若い女店員が運んできたところだった。
「ねぎとろ丼定食をご注文の方──」
織衣の向かいに座る緋彗が手を挙げようとした瞬間、織衣の視界に赤い血飛沫が写り込んだ。ファミレスの床に女店員の首と盆に乗っていた料理が飛散し、生気を失った彼女の体はパタリと血を噴き出しながら倒れていた。
その光景を見た二人の行動は早かった。すぐさま鞄から織衣はラピスラズリの黒い手袋を、緋彗は水晶の黒い腕輪を取り出して装着した。二人の右目に青い光が灯され、織衣は『蜘蛛』の能力を、緋彗は『炎』の能力を発動する。ツクヨミの装備箱を開けると、瞬時に黒いコートと月の仮面が装備され、織衣は太刀を、緋彗は双剣を装備した。
突然の惨劇にファミレスの店内はパニックに陥り、客達は慌てて出口の方へ急いでいたが、織衣と緋彗は逃げずにいた。二人の目の前に佇んでいたのは、白いコートを羽織ったセーラー服姿の、金髪碧眼の華奢な少女。白い手袋をはめた手に持つ、その華奢な体躯に不釣り合いな大鎌が、彼女の笑みと合わさって不気味に見えた。
「どーもどーもお初にお目にかかります~」
少女が持つ大鎌の刃先に付着している血を見る限り、彼女が女店員を殺したのは明らかだ。そしてその白いコートは、あの凶悪なテロ組織、革新協会の連中が着ているものと同じだった。
「私はリーナ・ヴァリアントって申します~特に理由はありませんが今日はお二人に死んでもらいますね~」
そう声高らかに宣言してリーナという少女は大鎌をクルクルと回していた。自分からわざわざ名乗ってくるのは面倒な奴だと詠一郎が言っていたのを織衣は思い出す。
リーナはただ単に殺戮ショーを開催するためにやって来た殺人者というわけではないらしい。織衣達を狙ってお出ましになったのだ。そのニヒルな笑みから、織衣達に殺意が向けられていた。
先に仕掛けたのは緋彗だった。轟々と燃え盛る炎を身に纏った緋彗は、持ち前の運動神経で料理が残るテーブルや椅子の上を軽やかに飛び回り、大鎌の間合いに警戒しながら双剣を構えた。
障害物が多い中、それに構わずに緋彗は炎を纏った双剣で斬りかかる。一太刀目が大鎌で防がれても、二太刀目がすぐにリーナの体を襲う。その攻撃が躱されても、双剣から散った火の粉がリーナの白いコートに燃え移っていた。
「おわぁ凄いですねぇ熱いですねぇ……って、あれれー?」
大鎌を持つリーナの右腕は、天井から張られた蜘蛛糸によって動きを封じられていた。織衣はリーナの腕を絞め上げて引きちぎろうとしたが、リーナは大鎌をバッと持ち替えて糸を切った。切られた糸がリーナの体にへばり付く。
「ベトベトしますねぇこの糸……こういうプレイも有りですかねぇ無しですかねぇ」
よく喋る敵だなと織衣は思う。仮面で表情はわからないが、怪訝そうな様子の緋彗も多分同じことを考えている。
殺すか捕まえるか。情報源としてできれば捕まえたいところだが、それにこだわっているとやられかねない。手っ取り早く殺すしかない、織衣は本能的にそう判断した。この少女をまともに相手するのはまずい、と。
織衣と緋彗は互いに頷き、お互いの意図を読み取った。織衣も緋彗も相手にとってはわかりやすい操作系能力であるため、長丁場となると対策を練られやすい。それに治安部隊だって駆けつけてくるはずだ。彼らには織衣と緋彗も敵に見えている。
リーナの大鎌は緋彗を狙うが、緋彗は仕切りの裏に隠れ、大鎌は壁に貼られていたポスターを切り裂く。緋彗は近くのドリンクバーで手に取ったコップやスプーンに炎を纏わせてリーナに投げつけたり、火の玉を絶え間なく飛ばしていたが、それは躱されるか大鎌で振り払われるだけ。双剣で精一杯大鎌を捌いてみせるが、体力を消耗しているのは緋彗の方だった。
一方で織衣は、リーナの動きを制限しようと策を練る。緋彗が戦いやすいよう蜘蛛糸で道を作り、そこにリーナを誘い込むために罠を構築する。リーナも織衣の柵に気づいているようで、そう簡単に罠にかかってくれないが、切られた蜘蛛糸が大鎌やリーナの体に付着するため、確かにリーナは戦いにくそうにしていた。
緋彗が能力を派手に使えれば、リーナの退路を断絶させて追い込むことも可能だった。が、今のこの狭い店内では織衣達まで退路を絶たれてしまう可能性があった。そう考えた織衣は、緋彗に向けて外へ道を示した。
「ありがと!」
緋彗は織衣の蜘蛛糸の指示に従って、道路に面した窓ガラスを炎の熱で一瞬で溶かした。十分な大きさの穴が開くと、緋彗はそのまま勢いよく外へ飛び出した。
ここはビルの五階、いざその高さを目の当たりにすると多少足が震えてしまうかもしれない。だが能力者である織衣達はそれを恐れることはない。織衣もリーナの攻撃から逃れながら緋彗に続いて外へ飛び出すと、リーナも織衣達を追って外へ飛び出してきた。何の躊躇いもなく飛び出す彼女も、なんとも能力者らしい──が、リーナがビルの外へ飛び出そうとした瞬間、まるでそこに壁があるかのようにリーナの動きが止められた。いや、封じられたのだ。
「かかったね」
「……っととぉ!?」
リーナの体中にへばり付く無数の蜘蛛糸、ビルや壁の柱にひっつく無数の蜘蛛達。
そして、重力に逆らってリーナの真上、上の階の窓ガラスに足をつけて横向きに立つ織衣。上から見下されていることに、リーナは驚いているようだった。織衣は自分が外へ出た後、外で待機させていた蜘蛛で一瞬で蜘蛛の巣を張り、完全にリーナの身動きを封じた。
詠一郎の真似をしたというのは秘密だ。上から蜘蛛糸で体を吊っているだけだが、この能力で再現するのは苦労した。
「どうやら捕まってしまったようですねぇどうしましょうかねぇ」
こんな状況でも、リーナは笑顔を絶やさなかった。地上からは、先に降りていた緋彗が直径二メートル程の巨大な炎の玉を、リーナに向けて投げつけようとしていたのに。
「喰らえぇぇぇぇっ!」
織衣が捕らえ、緋彗が燃やす。何度も練習してきた攻撃パターンの一つ。やっと実戦でそれを試すことが出来た。
「あっつぅ! うわぁこれ熱いですねぇあぁっついですねぇアハハハハハハ!」
轟々と燃え盛る炎の中でもリーナは笑っていた。その光景を見て緋彗は戸惑っているようで、真上から見ている織衣も不気味に思っていた。
リーナは身動きを取れずにただただ燃やし尽くされ、次第に笑い声も聞こえなくなっていた。ものの数十秒でリーナの体は灰と化し、蜘蛛糸も燃え尽きたため灰は地上へサラサラと散っていった。あの少女の面影は完全に消えた。
地面に撒き散った灰を追って、織衣も地上へ降りる。
「何だか、変わった敵だったね……」
地上へ降りた織衣に、緋彗は引き気味にそう言った。変わっているというか、最早恐怖を超越した存在だっただろう。地上、ビルの前の交差点では騒動を聞いて人々は既に逃げていったようで、道路には車も放置されていた。昨今の情勢を考えれば、自分も巻き込まれると思ったのだろう。
人が生きながら燃えていく姿はあまりにも酷いものだ。最近まで、こんな光景も織衣は苦手としていた。だが能力者狩りという存在が現れてからは、段々とその感覚が狂い始めていた。
「オペ、聞こえる?」
織衣はコートの襟についている小さなマイクに呟いた。
『はい、大丈夫ですよ。織姫、敵は倒したようですね』
「うん。革新協会の人間?」
『そうですね。度々能力者狩りの現場に出没しているため、彼を追っている可能性があります』
「能力者狩りを……?」
能力者狩りの被害に遭っている当事者である革新協会が彼を探しているのは何ら不思議なことではない。だがどうして、そんな彼女が織衣達を狙って現れたのか?
『もうすぐ調査班が到着します。それまでは現場の警戒をお願いします』
革新協会の増援が来る気配はない。ということは彼女は単独で乗り込んできたということだ。それだけの自信があったわりにはあっさりと負けたし、結局何の能力者なのか織衣達は気づいていなかった。体のどこにもジュエリーを着けていないし、目に青い光を灯してもいなかった。
「いやーもう少し派手に出来たかな」
緋彗は仮面を外し、タオルで額の汗を拭っていた。
もう少し派手に戦おうと思えばそれも可能だった。外に出れば障害物は殆ど無く織衣も太刀を扱えるし、緋彗の能力なら池袋の駅前を焦土化することだって出来た。しかし流石にそこまでするわけにはいかない。
「でも、どうしてあんなに笑ってたんだろう」
いずれツクヨミの調査班が到着する。遺体(灰)の回収と現場の調査、事態の収拾は織衣と緋彗の仕事ではない。
ただ、この妙な胸騒ぎはなんだろうと織衣は感じていた。あんなに笑っていた少女、リーナ・ヴァリアントは思いの外あっさり敗北した──。
「今でも笑ってますよ~ハハハのハ~」
──はずだったのに。
「……え?」
ふと灰が散っていたはずの場所に織衣が目をやると、そこに遺灰はない。代わりに、その場所に元気な姿のリーナが笑顔で佇んでいた。
「いやぁそうやって一緒に戦えるパートナーがいるなんて羨ましいですよ~」
燃やし尽くされたはずだったのに。
灰となったのを確認したはずだったのに。
どうして、彼女は生きている?
「焼死なんて中々良いですねぇまさに笑止の至りなんですよねぇ」
リーナはハハハと陽気に笑っていた。そんな彼女に対し、緋彗は声を震わせながら織衣に言う。
「ねぇ、どゆこと?」
「……わからない」
織衣も緋彗同様に混乱していた。先程までの出来事が全て幻想だったのか、そんなことも考えてしまう。だが織衣の頭によぎった推測はあまりにも恐ろしく、そうであってほしくないと願ったが、リーナの口から彼女の化物じみた能力を知らされる。
「でもでも~私って何度でも生き返っちゃうんですよ~というか不死身なんですよね~だから何回戦でも私は引き受けますよ~アハハハ~」
大鎌をクルクルと回しながら、リーナは余裕そうに笑っていた。能力には無限の可能性があるといえど、相手をするには厄介過ぎる能力者だった。織衣達のように手袋や腕輪などのジュエリーをつけているように見えないのは、織衣達とは発動の方法が違うからなのだろう。
勝てるのか? 勝てるとは思えなかった。
逃げられるか? それさえも不可能だと、織衣は悟った。
織衣は太刀を抜いた。二メートル近いそれは、最早刃物というより鈍器に近い。交差点という広いフィールドなら、申し分なく太刀を使って戦える。
織衣は太刀を大きく振りかぶり、そして緋彗は双剣でリーナに同時に斬りかかる。それらはリーナの大鎌に弾かれるが、緋彗は素早く炎を生み出してリーナに着火する。しかしリーナはそれに物怖じせず炎の中にいた。不死身だといえど、無痛というわけではないはずだ。しかしリーナは火すらも恐れることはないというのか。
だが、殺すという方針は変わらない。死なないならせめて無力化できればいい。リーナに一気に接近した緋彗は、そのままリーナに掴みかかった。
「甘いですよー!」
それを躱された緋彗は、逆にリーナに黒コートの襟を掴まれていた。取っ組み合いになる中で織衣は緋彗に助力しようとしたが、すぐさま緋彗はリーナに投げられて道路に叩きつけられていた。
「貴方の相手は私よ!」
織衣は太刀を振るい、リーナの足を薙ぎ払おうとする。が、リーナは軽々飛び跳ねて太刀を躱した。だが、少しだけでも時間を稼げば十分だ。その間に体勢を立て直した緋彗が再び双剣で斬りかかり、織衣は蜘蛛を操って罠を構築しようとする。
双剣と大鎌が激しくぶつかりあう中で、リーナの体には炎が燃え移っている。なのに、やはり炎の中でもリーナは笑っている。
「良いですねぇ良いですねぇ私は火傷というのも大好きなんですけど~活火山の火口に放り込まれるよりかはいまいちインパクトがないといいますか~ありきたりといいますか~まー要するに面白くないんですよねぇ~」
相変わらず余裕そうなリーナの隙を突いて彼女の首に蜘蛛糸を絡めて引きちぎっても、すぐに胴体から首が再生してしまう。糸で体を縛ることが出来ればいいのだが、その前に糸は大鎌で切られてしまう。
これでは織衣も緋彗も、リーナにダメージを与えられない。
「というわけでぇ~先に貴方から殺させてもらいますねぇ~」
リーナの視線の先にいたのは緋彗。襲いかかる大鎌を双剣で弾いたが、リーナの動きは早い。
「うがぁっ!?」
大鎌の柄で腹部を強烈に突かれた緋彗は体をよろめかせた。リーナはそのまま緋彗の首を掴んで地面に押し倒し、首を締め始めていた。
「ぐ、ぐぅ……!」
大鎌という手っ取り早い武器があるのに、リーナはわざわざ相手が苦しむような殺し方を選んだのだ。炎を体に纏う緋彗を掴んでいるためリーナの体も勿論炎に炙られているが、不死身の彼女はそんなこともお構いなしだ。苦しみで次第に緋彗の体から消えていく炎は、まるで彼女の死を予言しているようだった。
「緋彗を離せ!」
蜘蛛糸でリーナの体を引き剥がそうとしたが、リーナは片手で大鎌を振るっていとも簡単に切ってしまう。埒が明かないと見た織衣は太刀を大きく振りかぶり、一気に踏み込んだ。一瞬でも、緋彗が拘束から離れられる隙を作ればいい。
緋彗に馬乗りになるリーナに、織衣は太刀を突き刺そうとした。
リーナは笑っていた。
それを待ってましたと言わんばかりに、リーナは緋彗を盾にした。織衣が持つ太刀の先に、緋彗の胸があった。
それに気づいた時には、もう遅かった。
「うわああっ!?」
「きゃっ!?」
突然織衣の目の前に走った、一閃の光。その眩しさで織衣は思わずマフラーで目を覆った。リーナも驚いて叫んでいたが、すぐに眩い光は収まって、織衣は目を開いた。
ゲホゲホと咳き込む緋彗の体を支える、体に光を纏った一人の少年。彼は光り輝く剣で、織衣とリーナが持っていた太刀と大鎌を弾き飛ばしていた。彼はツクヨミのメンバーの証である、月の紋章が刻まれた黒いコートを羽織り、右目に青い光を灯す。その右目を中心に、顔には花の紋章が浮かび上がっていた。
織衣を助け、にも関わらず織衣に恐れられている存在。
彼は、能力者狩りと呼ばれていた。




