表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

だれか、からとどいた。おくりもの。

作者: 猫のまんま

あるひ

ぼくがおきると、まくらのところに

あかいはこが、おいてあった


ぼくは、なんだろうとおもって

そのはこをあけてみた


すると、そこには

ぼくがほしがっていた

おもちゃが、はいっていた


すごくうれしかった


ぼくは、はこのなかのおもちゃで

おうちのなかで、たくさんあそんだ


ヒーローごっこしたり

いっしょに、ごほんをよんだり

おふろにいっしょに、はいったりして


おふろは、おかあさんに

おこられたけど、たのしかった


ぼくに、たからものができた


でも、だれからのおくりものなんだろう?


おもちゃの、はいっていた

はこをよーくのぞいてみると

てがみが、はいっていた


ぼくは、そのてがみを

よんでみた


『これは、すこしおとなになった

きみへの、おくりもの』


てがみには

ぼくへのおくりものってかいてあった


だれからおくりもの?

かってに、もらちゃったらわるいことかな?

かえしたほうがいいかな?


おかあさんに、きいてみた


おかあさんが、いうには

このひとは、ぼくにたいせつに

おもちゃであそんでほしくて

ぼくに、おくりものをくれたんだって


なら、ぼくもこのひとに

おくりものをかえさなきゃ


さがさなきゃ

まだ、ちかくにいるかもしれない

おうちのなかを、さがさなきゃ


かぞくみんなで、かざりつけた

おおきな、きのうらにも

おくりものをくれたひとは、いなかった


ぼくのうちの、えんとつのなかを

とおってきたのかも、しれないと

おもって、ぼくはえんとつのなかを

のぞいたけど、おくりものをくれたひとはいなかった


そとには、つめたいゆきがつもっている


おくりものひと、さむくないかな?


おかあさんに、きいてみた

おくりものの人、つぎにいつあえるのって

おかあさんは、いってた

いいこにしてたら、らいねんまたくるって


そうなんだ

でもぼくは、はやくあいたいなぁ


ぼくが、そうおもっていたら

おかあさんが、ぼくにてがみをくれた

おかあさんは、おくりものをくれた人から

ぼくが、さがしてるとおもって

てがみをもらってたみたい


ぼくはそのてがみをよんだ


『ぼくくんへ、

わたしは、とてもはずかしがりやなんだ。

いつもかくれてないと、かおがまっかになっちゃう

だから、ぼくにはあえないけど

わたしは、ぼくくんがまたおとなになったら

たいせつなおくりものを、またとどけよう


これは、わたしのおねがいだけど

おかえしは、ぼくくんがおとななってから

じぶんより、こどもたちにおくりものを

してくれたなら、わたしはうれしいよ


あかいぼうしをかぶった、わたしより』


おくりものをくれた人は

あかいぼうしを、かぶっているんだ


ぼくは、たいせつに

そのてがみを、ひきだしにしまうと

おくりものをくれた人が、いってたように


おとなになったら

おくりものをくれた人みたいに

やさしいひとなりたいと、ぼくはおもった


つぎのひ

ともだちに、ぼくのたからものを

みせにいったら、ともだちも

たからものをもっていた


かっこいいくつだったり

かわいいふくだったり

みんなであそべるボールだったり


おくりものをくれた人は

たくさんのこどもたちに

おくりものをおくっていた


みんながえがおに、なっていた

おくりものをくれたひとは

みんなのえがおが見たかったのかな

って、ぼくはおもった


ぼくもみんなも、しあわせなきもちだった


おくりものをくれた人は

つめたいゆきが、しずかにふりはじめる

きせつのころの、はなしのことだった


おしまい。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 優しさが将来の子供達に伝わると良いですね!
2023/04/29 13:44 退会済み
管理
[一言] プレゼントを受け取った「ぼく」が、プレゼントを贈ってくれた相手のことを想像している部分が素敵ですね。 「わーい、これ欲しかったおもちゃだ、ラッキー」ではなくて、誰かが自分のために選んで持っ…
[一言] 冷たい雪が静かに降り始める頃にプレゼントと共に配られた優しい気持ち。 それを受け取った子供が大人になって、その子供にまたプレゼントと優しさをプレゼント。 プレゼントはあってもなくてもいいけ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ