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090◆砲門を開け!


◆砲門を開け!


その海龍は、バシロサウルスに似た姿をしていた。  巨大なワニの手足をヒレに替えれば、その姿のイメージができる。


あんなに大きな魚を横取りしたくせに、今度は船上の人間を喰おうと狙っているのだ。


もし船尾に噛みつかれたり、体当たりされたら船が沈んでしまうかも知れない。


セレネ! 大砲だ!  耳元でシルフが叫ぶ。


あたしは即座に、その言葉の意味を理解した。


実は、前の日にモッフルダフから、海賊や海に棲む魔物に襲われた場合、船に備えられた大砲で迎え撃つための訓練を受けたばかりだったのだ。


あたしとシルフとメイアの三人は、急いで船内に入って船尾にある大砲のところまで一気に駆けた。


どうか間に合いますように!


あたしが船尾に二つある砲門を開き、メイアが火薬と砲弾を装填する。


照準は船尾からほぼ真っ直ぐ前|(水平)に定め、タイミングを計る。


あとは、 導火桿みちびざおで点火するだけだ。


緊張が走る。 右の砲はあたし。 左はシルフが発射担当だ。


突然目の前の海面が、ぐわっと盛り上がり、黒くて大きな海龍の頭が顔を出す。


直ぐに点火したくなるが、そこをぐっと我慢する。


次の瞬間、海龍は船尾目掛けて大きく跳ね上がった。


打てぇーーーー!!


ドォーーーン

ドォーーーン


ほんの僅かの時間差で、二発の砲弾が海龍の胴体に命中する!


ギャォーーー


海龍は、堪らずに逃げて行くが、あたりの海は血で真っ赤に染まっていく。


これで今度は自分が他の生物に襲われる番になるだろう。  まさに喰うか食われるか、殺るか殺られるかの世界だ。



大砲の発射音を聞いて、モッフルダフが何事が起きたのかとすっとんできた。


あたしは、モッフルダフに海龍に襲われたことを詳しく説明したが、なぜかモッフルダフの顔が曇る。


あれっ?  もしかして、何かまずいことをしてしまったのか?


その場に、無言で立っているモッフルダフを見て、あたしはどんどん不安になっていくのだった。



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