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070◆メイアの暴走


◆メイアの暴走


ララノアとタケトが、パーティーに加わってくれることになったため、全員でミーティングを行なった。

入念に打ち合わせをしておかないと、ちょっとしたことが原因でパーティーが壊滅してしまうことがあるからだ。


特に新しく加わったメンバーの実力がどの程度なのか、また、あたし達の戦力についても詳しく説明しておかなければならない。

まずはお決まりだが、全員で自己紹介をする。


ララノアは、鉱山の町から東の山奥にあるエルフの里に住んでいて、7歳の娘さんがいるママさんだった。

彼女の防御魔法は非常に強力で、この島で一二の使い手だということも分かった。

また、攻撃魔法も使えるそうで、特に氷系魔法はかなり強力らしい。  大概の魔物相手なら瞬時に凍りつかせることができるようだ。


タケトの防御魔法は、マーブルと同じ盾系と全方位系バリアが使えるそうだ。

攻撃魔法は使えないが、全身マッチョの体から繰り出す打撃は強力で、大熊をも一撃で倒したことがあると自慢している。


二人とも、すごいスペックだ。

それに引き換え何の取り柄もないあたしは、自己紹介の時に「女子高生で~す」とみんなが知らない言葉でお茶を濁した。

そうしたらそれを聞いた全員が、おぉっ!と感嘆の声をあげたので、しまったと思った。

もしかしたら、こっちの世界で似たような言葉があったのかも知れない。

あとでエイミーになんと勘違いしたのか、こっそり聞いてみよう。


出発前に恒例のチーム分けを行なった。


エイミーはたぶんララノアがリアムとエイミーのチームに入るのを嫌がったのだと思う。

あたしもその気持ちは十分に理解できる。

あんなに美人さんでポンキュッポンッの人妻が自分の好きな男性と一緒になったら気が気でない!

結局、今回のリーダーの特権を悪用(笑)して、エイミーとリアムとタケトのチームと残り者のチームになった。


1階層がどんな状況か分からないため、明日の朝早くに立つことにしたので、みんなでお風呂に入って早く寝ることにした。


前に泊まったときにも利用したこの大浴場は混浴で、最初は抵抗があったのだけれど、こっちの世界は混浴が普通なのでみんな気にしていない。

でも、流石にララノアが脱いだ時には、その美しさにみんなが息をのんだ。


あたしも鼻血がでそうだった。 おんなじ女なのにこの差はなんなんだ! 神様はまったく不公平だ。

メイアもさっきから、じぃっと見ている。 ドラゴンも姿形は違えども、この美しさは分かるんだろうな。


と思ってたら違った!  いきなり、超美人に変化へんげしやがった。  メイア、張り合ってどうすんだよ!

鼻血でちゃったよ・・・あたし・・・ でも気が付いたのがあたしとシルフだけでよかった。


シルフは、メイアをみてケタケタ笑っている。

メイアはその後、調子にのってマッチョな男にも化けて見せて、シルフを笑い殺した。


こうして、夜は更けて行った。


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