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023◆南の国へ


◆南の国へ


ちょっと待ってください。 あたしは何も悪いことはしていません。

黙れ! だったらこの部屋の有様はいったいどうゆうことなんだ!  警護兵の隊長らしき男が怒鳴りちらす。


ぐっ・・

あたしは何も言い返すことができない。


待ちなさい。 セレネの言うことは間違っていない。 寧ろ、わたしが怪我をしないように庇ってくれたくらいだ。

伯爵様・・・  あたしの中で伯爵様の株があがった。 (でもさっき、だだ下がりだった分が少し戻ったくらいだけど)


しかし、エリージャ様、この者は・・  隊長は不満そうに口ごもる。


大丈夫だからセレネを離してあげなさい。

伯爵様の命令で、あたしは取り合えず自由になった。


警護兵たちは、館の上空を旋回しているドラゴンを警戒し、館の周りをぐるりと固めた。


一方、部屋に残った使用人達はテキパキと部屋の中を片づけ始める。

また、30分もしないうちに職人達もやって来て、壊れた壁や窓を直していく。


でもあたしは、どう行動して良いかわからず、その場に立ち尽くしていた。


セレネさん、こっちにいらっしゃい。  呼ばれた方を見るとそこには、サステマさんとフネットさんが居た。

フネットさんは、この騒動で館の隣にある使用人用の宿舎から駆けつけてきたのだった。


すみません。 初日からこんなことになってしまって・・・ あたしは親切にいろいろ教えてくれた二人に対し申し訳がたたない。

堪えていた涙が、ポロポロとこぼれ落ちる。


あらあら、わたしたちがいるから、もう心配しなくても大丈夫よ。 たいへんだったわね。

180cmと190cmの二人に挟まれて、あたしは完全に周りから見えなくなる。


二人に挟まれたまま、そっと部屋から出ると、そのあとフネットさんに、館の敷地の外まで連れていってもらった。


さぁ、ここからはもう一人でも大丈夫ね。 あっ、ごめんなさい。 そういえばあなたのお友達も空の上にいたのだったわね。

そう言いながら、フネットさんは、そっとあたしの背中を押してくれた。


フネットさん、ありがとう。 いろいろお世話になったのに、あたし何も出来なくて・・・

そんなこと気にしないでいいのよ。 またこの町に来たらわたしたちのところに顔をみせなさいね。


あたしはフネットさんに別れを告げると、上空のシルフに向けて手を大きく振った。

シルフもドラゴンも直ぐにあたしに気づくと、急降下してきて目の前に降りてきた。


シルフが笑っている。 ドラゴンも姿勢を低くして早く自分に乗れと言っているようだ。


あたしは、ドラゴンの背にしっかりと跨った。

さぁ、皆で海を渡って南の国にいってみよう!



第一部 完


お読みいただき、ありがとうございました。 第一部は、いかがでしたでしょうか。


もしよろしければ今後の執筆活動のために、評価をしていただけましたら幸いです。



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