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016◆JKメイド


◆JKメイド


少しすると使用人が戻って来た。 自己紹介もまだだったので、とりあえず名前と歳を伝える。

使用人の名前は、アイデンというらしい。

少し違うと本人が納得いかないようなのだが、あたしには発音が難しいので、アイデンで勘弁してもらう。


伯爵様は、あたしを雇うなら自分の目で見てから決めたいと言われたらしい。 これから一緒に会いに行くことになった。


普段のあたしなら緊張したかも知れないけど、今日はいろいろあったので、度胸が据わったのか何も感じない。


長い廊下を抜けると大広間にでた。 そこにいた女性を見てあっと声が出る。 たぶん、額に入った絵の人だ。


アイデンさん、あの人って絵の人ですよねと小さな声で尋ねるが何も答えない。 空気を読んで黙って先に進む。


広間の端にあった大きな扉を開けると、また長い廊下が続く。 廊下に誰も人がいないのを確認し、アイデンさんがさっきの女の人が第二夫人であることを教えてくれた。


しばらく廊下を進んでいくと突き当りに、また大きな扉があった。 どうやら、この奥の部屋に伯爵様が居らっしゃるようだ。


エリージャ様、九条セレネ・オウゼリッヒさまをお連れしました。 アイデンさんが、あたしを紹介してくれたので、深々とお辞儀をする。


偉い人の顔を直視してはいけないと思い足元を見ていると、もう少し顔をよく見たいと言われ顔を上げる。


伯爵様は暇を持て余していたのか、椅子から立ち上がり、あたしの近くまで来て、まじまじと顔を見られた。

悪人達とやりあった後、奴隷市場に連れていかれたままだったので、顔も服も埃まみれだし、髪もボサボサなので恥ずかしい。


伯爵様は、そこそこイケメンなのだが、何となくチャラオが入っている。 うんっ? チャラオってなんだっけ? 自分の頭に浮かんだ言葉だが意味が分からない。


あたしの就職先は顔を見せただけで決まった。 この後、メイド長に引き渡されるらしい。 怖い人でなければ良いのだけれど。


仕事の条件は、結構厳しい。 住み込みで休みは、月に2回。 三食、寝床付きだが、朝から晩まで仕事があるらしい。

奴隷として売られるところをアイデンさんに助けてもらったこともあるし、あたしはここでしばらく働いてみることにした。



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