001◆群青の空 (挿絵あり)
警告:これから読み進めていくと、話中に’全裸’というけしからんワードが散見されますが、これはそういうお話です。
透き通るような白い肌、そして金色に輝く長い髪。
その少女の瑠璃色の瞳が微かに揺れ動く。
第一部
◆群青の空(はじまり)
広大な草原の真ん中に、制服姿の少女が一人横たわっている。
辺りには他に人影らしきものは見えない。
う・・ううん・・
冷たい風が頬にあたり、いきなり深い眠りから目覚めさせられる。
ゆっくり目を開けるとそこには吸い込まれるような群青色の空に、星々がきらきら輝いている。
さらに目を凝らしてみれば、無数の銀河も薄っすら浮かんで見える。
ここは、いったいどこなんだろう?
そして自分は・・
目覚めたばかりなので頭が回っていないのか、何も思い浮かんでこない。
体を起こして辺りを見回せば、どうやらどこまでも続く大草原の真ん中に居るようだ。
果てしなく広いその場所には、自分以外に人の姿は全く見当たらない。
しばらく星空をぼぉっと眺めていると、徐々に周りが明るくなって来た。
夜が明けるのかな・・そう思っていると草原の端から、青く光る大きな星がゆっくりと昇ってきた。
その星が昇るに連れて、周りはどんどん明るくなってくるが、青い星は恒星ではないようで、辺りは白夜のようになる。 おそらく青い星はこの星の衛星なのだろう。
当然、気温の変化もなく肌寒いままで、上着が欲しくなる。
痛っ!
突然、腕に刺すような痛みを感じ、そこに目を向けると何か小さなものが動いている。
目で追えば草がカサカサと揺れ流れて、その先に小さな光が見えた。
考えもなく反射的にそのあとを追いかける。
その移動する小さな光は、あまり速くはなく、10メートルも走らないうちに追いついた。
利き腕を伸ばし、すくいとるようにそれを捕まえる。
自分に捕まって手の中で震えるそれを間近でよく見れば、小さな妖精のような生き物であった。
まだ手にしている小さな槍のような物で、こちらを突こうともがいている。
その様が少し滑稽に思えて、クスクス笑ってしまう。
しばらくして、こちらが危害を加える様子がないことが伝わったのか、それはもがくのをやめて、こちらをじっと見つめてくる。
その生き物の体温で、握った手の中が温かくなるのが分かる。
そおっと手を開き、反対側の手のひらに乗せてよく観察してみれば、とても愛らしい姿をしている。
小さな鳥が囀るような声でこちらに向かって何かを懸命に話しかけてくるが、意味はまるで分からない。
それは服のようなものは身に付けていなかったので、自分が持っていたハンカチーフを体に捲いて、ピンで留めてあげた。
するとそれは、ハンカチーフの裾をもって、クルクルと嬉しそうに手のひらの中で踊ってみせた。
しばらくの間、頭を撫でたり、歌っているようなその言葉を聞き、コミュニケーションを取ろうとしてみたが、俄かに空腹を憶え我に返った。
辺りには何もないし、遠く地平線が見渡せるような場所のため、食べ物を得るには相当の時間を要することが想像できる。
意を決して妖精に別れを告げ、直感で進む方向を決めて歩き出す。
風はだんだん強くなってきている。
***** 今後の掲載予定です ***** 19時頃の更新が多いデス
第一部
◆異世界で目覚め、妖精と出会う
奴隷市場で売られてしまったり、伯爵さまに乳揉まれたりで散々な目に・・・
第二部 24話~
◆南の国へ(あたしと妖精とドラゴン)
妖精が人喰植物に飲み込まれたり、ドラゴンが幼女に変化する
第三部 48話~
◆旅の目的(ダンジョン攻略)
南の港町へ行く途中のダンジョンで魔物達と壮絶なバトル
第四部 87話~
◆大陸を目指す(女王様とあたし)
なんと女王様が自分の高校の先輩だった?
第五部 114話~
◆出航準備 (巨大烏賊の襲撃)
巨大烏賊に乗っていた船を木端微塵にされ漂流する
第六部 131話~
◆メイア行方不明 (さよならメイア)
ドラゴンの保護地区から帰って来なかったメイア(ドラゴン)は・・・
第七部 147話~
◆男の娘
父親に騙されて一生女装のままの姿でいる契約をしてしまったコリン君は・・・
第八部 156話~
◆海賊と人魚と猫耳司書さん
あることがきっかけで、元の世界に戻ることができたセレネは・・・
第九部 167話~
◆魔王の城
些細なことで魔王と戦うことになってしまったセレネたちは・・・
第十部 188話~
◆アリシアの帰省
エルフの里に一時帰省することになったアリシアだが・・・
第十一部 207話~
◆真ん中の島
真ん中の島で出会った最強の魔女とは、なんと・・・
第十二部 227話~
◆情熱大陸
第二の大陸は猛烈に暑かった。 上陸早々、プールに出かけると・・・
第十三部 234話~
◆開拓調査
ついにセレネは船の旅に終わりを告げ、自分の王国を築くことを決めたのだが・・・
第十四部 316話~
◆全国の女子高生のみなさんへ
こっちの世界にはなぜか女子高生がいなかった。 その原因は・・・
以降、継続執筆中
*****************************
●主な登場人物 ネタバレあり
セレネ:主人公 女子高生(17歳) 160cm B:83 W:58 H:88
シルフ:妖精 女 手のひらサイズ
メイア:ドラゴン 雌 変化すると幼女(3歳)になる なお、あらゆる物に
変化できる模様
ニーナ:シルフとセレネの娘
モッフルダフ:毛糸玉人間 商人 一本の毛糸で出来ている
エイミー:開拓者の娘(18歳) マグナム使い アサトライフルも使う
発破も得意
カイル:エイミーの弟 (7歳) 戦闘能力は高い
マーブル:エイミーの妹 (4歳) 防御魔法が使える
リアム:傭兵 (28歳) クラウ・ソラス(光の剣)の使い手
ララノア:エルフ 女 氷系魔法の使い手 防御魔法も強力
アリシア:ララノアの娘 (7歳) ハーフエルフ 母の血を引いて魔法は強力
タケト:防御魔法の使い手 男 炭鉱夫
コリン君: 男の娘 一生女装する契約をしてしまった料理上手なエルフ男子
まりあ先輩:大国の女王様 セレネの高校の先輩 (22歳)
アルビン、スヴェン、ラッセ:モッフルダフの商売仲間のおっさん3人組
触手人間:溺れていたセレネを助けた メイアに魚(餌)をあげて餌付けをする
フィアス:大鮫 モッフルダフの船のエンジン
クジラ君:クジラ まりあ先輩から借りた船のエンジン
エリージャ伯爵:伯爵 (20歳) イケメン
フネット:エリージャ伯爵邸のメイド長 身長:180cm
サステマ:フネットの妹 エリージャ伯爵邸の副メイド長 身長:190cm
アイデン:エリージャ伯爵の執事 奴隷市場でセレネを落札
サフラ:パン屋の女主人
モモ:人魚 父親は人魚族の王様
キャロン:猫耳司書
ミミ:キャロンの妹
オトミ:メイアとロロのお母さん
ロロ:メイアの弟
ルイ :宇宙人 双子の兄
ティア:宇宙人 ルイの双子の妹
インキュバス:女性を襲い精液を流し込んで悪魔の子を孕ませる悪魔(405話から登場)
チェイス: ヴァンパイア ニーナとアリシアを襲う(411話から登場)
子猫ちゃん :ものすごくエロイ体をしたサキュバス (417話から登場)
天使サリエル:いたずらが過ぎて謹慎をくらった堕天使
天使ラグエル:他の天使の行いを監視する者(435話から登場)
終末のラッパを吹き鳴らし、地上に過酷な天罰をもたらす
大魔導士エルサ:東の国の大魔導士
●武器
セレネ:オリハルコンの短剣、 サブマシンガン、 手榴弾
エイミー:マグナム、 アサトライフル、 手榴弾
モッフルダフ:精霊の力を宿した鞭
リアム:クラウ・ソラス(光の剣)
●アイテムなど
みどりの実:体力回復の実
貝のネックレス:人魚のモモからもらったネックレス
ミリカ:通貨単位
3WAYバッグ:セレネが通学に使っていた鞄
ZONY製スマホ:まりあ先輩への献上品
●地名など
世界地図:この世界の8割は広大な海 大陸は3つ 大きめの島が4島
地図には、モワモワした陸地のようなものもある
エリージャ伯爵領:実は大陸の一つで最東端にある
メイクル村:セレネが最初に行った村
ドラゴンの谷:メイアを助けた場所
奴隷市場:セレネが悪者に売られてしまった場所
一つ目の島:エイミーと出会った島 大蛇が出没する
魔物が住んでいる密林:南の港町への最初の通過点
火の山の洞窟:南の港町への通過点
荒くれ者が大勢いる鉱山:南の港町への通過点
ベルセアモント:学術都市
南の港町:ダンジョンの地下トンネルを抜けたところにある町
大陸(一つ目):まりあ先輩の国を含めて7つの国がある
水晶の谷:かぎ爪恐竜に襲われた場所
天空の城:神様が住んでいると言われている
ドラゴンの里:ドラゴンの保護地域
●登場する魔物たち
獣人:遺跡に出没 過去に妖精族と争った
人食植物:シルフを飲み込む
巨大烏賊:フィアスを付け狙う
大蛇:セレネを襲う
ジャイアントラビット:肉は美味
ファイヤーウルフ:群れで行動する狼の魔獣 名前のとおり火を吐く
ゴブリン:
ゴーレム:
セクメト:体は人間、頭はライオン
アナンタ:頭は人、胴体は蛇
カークス:3つの頭を持つ巨人
ドワーフ:
ケルベロス:エイミー隊長を襲う
ヒドラ:ダンジョンのラスボス
海龍:まりあ先輩の国の守り神として保護されている
かぎ爪恐竜:メイアを襲う
●その他
ドナドナ:エイミー隊長敗退の時にみんなで歌った替え歌
ある晴れた 昼さがり やどやへ 続く道
荷馬車がゴトゴト エイミーを 乗せてゆく
怪我して敗残 連れられて行くよ
悲しそうなひとみで 見ているよ
ドナ ドナ ドナ ドナ エイミーを 乗せて
ドナ ドナ ドナ ドナ 荷馬車が ゆれる