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収束点と終息点
他人を殺すか、自分を殺すか……
結局、人ってやつは人を殺さずしては、生きては行けないのさ。
だから俺は、他人を殺すことを選んだ。
全ての人間が平等というのなら、自分を殺すことを選んだお前と俺との間には、何の差異もないはずだ。
なのに、お前は救われて、俺は救われない……納得いくかよ。だから、ここで終われよ、「収束点」。俺が、お前の「終息点」になってやるからよ!
収束・拡散
物語は、いずれ一点へと収束する。もし、そこから先に未来が無ければ、そこが物語の終息点となる……ただ。
ただ、無数の物語が集うその約束の地に、ほんのひとかけらでも希望がありさえすれば……収束した物語は互いを否定すること無く拡散し、その先へと至る。
そしてそのときこそ、命が輝くのだと、私は信じている。