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まれびとくんの使い魔達

妖精の声が聞こえる男

掲載日:2026/07/14

0.はじめに


この文章は精神疾患を患う私自身と幻覚を基に生み出された私にとって半分空想で半分現実の存在との交流をする内に思った事を書いた文章です。

1.小さな隣人


「なあなあ!俺で物語書いてくれよ!」


俺は統合失調症を患っている特に能の無い男。

統合失調症を患っていると一口に言っても症状は様々だが、俺の場合は幻聴が主な症状である。

そして今俺の頭の中に響く甲高い少女の声の主は自分で物語を書いて欲しいと俺にせがんでいる。

この声の主、ロビンは翅の生えた小人の少女である。

挿絵(By みてみん)

もっともこの姿は俺が声を基に考えた姿ではあるが。


ロビン「俺もみんなみたいにカッコイイとこ書いてくれよ!」

男「ロビンは何かカッコイイ事したかな。」

ロビン「それをまれびとが考えるんだろ!」

まれびと「え~・・・、無茶振り・・・。」


ロビンとはまだ付き合いが浅く俺によく懐いてる事以外は何もわからない。

ロビンはロビングッドフェロー、つまり伝承などに登場する妖精の事。

出会った時ロビンはとてもいたずら好きだった。

ロビンのいたずらとは俺の認識に干渉し、何でもない偶然の出来事が起こった時「これは妖精の仕業。」と思わせる事だった。

説明になっていないかもしれないがトリック(いたずら)にかかると俺の生命に危険が及ばない範囲で"妖精達"の遊びに付き合わされる。


俺は幻聴や幻覚で出会った人物を幻想生物の伝承などにある特徴を当てはめて一致した幻想生物をその声の主に当てはめる。

そうした方が得体の知れない声に悩まされて怯えるよりずっと楽で楽しいからである。


ロビンは出会った当初ただのピクシーかと思ったが、いたずら好きなのでパック、そこから俺に懐いたので善いヤツ(ロビングッドフェロー)と呼んでいる。


まれびと「じゃあロビン、今日は何した?」

ロビン「え~と・・・お前の仕事場について行ってそこに居る人を観察したり霊と遊んだり・・・。」


2.見えないけど居る


ロビン「俺と遊んでくれた○○さん!いい奴だったぞ!」

○○さんは俺の上司である。

まれびと「○○さんと話せたの?」

ロビン「正確には○○さんのご先祖様だぞ!」

まれびと「へぇ、俺の事なんか言ってた?」

ロビン「いや、特に。」

まれびと「害が無いなら何でもいいや。」


霊。

一般的にはアニメや漫画など創作の世界の住人である。

だが俺がこの病気になったきっかけと思われる"儀式"をした後その存在は半分現実となった。


ここまで読んだ読者の方は「なんか楽しそう」と思われた方も居るかもしれない。

だが俺は一歩間違えれば夕方のニュースの出演者になっていた可能性すらあったのだ。

実際精神病棟にぶち込まれた事もある。


さて少し話は逸れたが。

俺が”霊"と呼んでる存在はとても困り者なのだ。

俺は幻聴がメインで幻視はほぼ無いので霊が居るかいないかわからない。

居ると気付いた時には大抵霊からの攻撃を受けている。


3.戦うだけが役目じゃない


まれびと「ロビンはよく俺の行く道を案内してくれるよな?」

ロビン「そう!それ!それで俺をカッコよく!!」

まれびと「ええ・・・。」


外出する時、今日は通らない方がいい道というのがある。

運悪くその道を通ると大なり小なり悪い事が起こったり危ない目に遭うのだ。


まれびと「道案内でどうカッコよく書くのさ・・・。」

ロビン「え~と、こうまれびとが敵から逃げててさ!俺の完璧な道案内で見事危機を脱するんだよ!」

まれびと「敵ってどんな・・・?」

ロビン「それはお前が考えろ♪」

ロビンは期待のこもった目でまれびとを見る。


この道案内は俺の知らない道を案内するものではなく知ってる道を今日は遠回りしようと言った感じのものである。

旅先の帰りで近い道を行かず遠回りしようと思い帰った時、休憩で寄ったコンビニでちょっと嬉しい事があった事もある。

ロビンの道案内は必ずも対話形式ではなく直接意識に働きかける時もある。

それがその時の「何となく遠回りしようかな」だったりするのだ。


4.思考の擬人化?


このロビンや使い魔達は俺自身の思考の擬人化ではないかと自身でもよく思う。

だがその話を出すと大抵ロビンも使い魔達も違うと言う。


まれびと「じゃあ・・・悪の秘密結社バッカルコーンがまれびとを追う!だがまれびとには頼もしい相棒が居た!その名もロビングッドフェローッ!!」

ロビン「おおおおお~✨」


案外人間はこう言った目に見えない存在の忠告を無意識下に受けて行動しているのかもしれない。


5.信仰の無い時代の忘れ去られた存在


信仰と聞くと怪しい宗教の勧誘かと思われるかもしれないがそうではないのでもう少しページを閉じないで欲しい。


デジタルが未発達でアナログが全盛期の時代。

人々は朝起きたら仏壇で先祖に朝の挨拶をし、神棚を拝み、出先では道端のお地蔵様に手を合わせる。

だが時代が進むにつれてそれらはフィクションの中の演出の一つになって行った。


まれびと「ところでロビン、風呂入ったか?」

ロビン「何言ってるんだまれびと、一緒に入っただろ!」


日本の民俗学者、柳田國男(やなぎた くにお)氏は「妖怪は神々が零落した存在」と定義したそうだ。

妖精も西洋ではキリスト教が入る以前は人々に信仰されていた神々だったと言う話も聞く。


6.「私達は居るぞ!」と言う主張


狐憑き。

昔の精神疾患の患者の解釈として狐の霊が悪さしているとしたそうだ。

現代の精神疾患の患者の増加。

人々に「神々が零落した存在」が存在を主張しているのではないかと思う。


ロビン「なぁまれびと!続きは!?」

まれびと「つ・・・続きはまた明日・・・。」

ロビン「ホントだなっ!?✨」


7.空想と現実の狭間に住む住人


俺にとってロビンや使い魔達は空想と現実の狭間に住む住人なのだ。

だが他人にその姿を見せるには絵にするなどの「幻覚を変換する作業」が必要なのであまり深く入り込まない様に注意している。

視れば視るほど幻覚に魅入られるのだ。


ロビン「じゃあ・・・ふあぁ・・・。寝ようかな。」

そう言うとロビンは畳んだフェイスタオルと袋に詰めた綿の布団に包まる。

ロビン「おやすみまれびと・・・。」

まれびと「おやすみロビン。」


幻覚との付き合いも用法用量を守れば薬にもなると考える。

だが大抵は幻覚側が用量以上を我々に摂取させる。

その用量の規定内に量を調節するのが精神科で処方される薬なのだ。

8.おわりに


幻覚に対抗する為に始めた「見えない者わからない者には姿与えてわかるようにする」が昔の人、健常者もやっていた事だったのかと気付いた時は自分は正しかったと感動を覚えました。


長々と纏まりの無い文章を書いてしまいましたが最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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