第2話「ギルド」
「これが…ギルド」
身長の2倍近くある巨大なドアの前には、身長の高い勇敢そうな2人の男性が立っている。
「あ、あの…」
「身分証を提示してください。」
身分証?
運転免許証みたいなものか?
って言われても…。
バッグとか勝手に漁っていいのか?
まいっか、どうせ彼の人生は俺が受け継いだんだしな。
ノート…と、教科書…あとは…弁当?と、これは?財布か?
俺は財布を開いて、中に入っているカード類を抜き出した。
なんだ?これ?割引券?
と、割引券…と割引券、割引券…。
いや、割引券多すぎるだろ。
あ、これは?
そのカードには証明写真と、《ノースゴルゴンハイスクール》…なぜか読める文字、これは学校の名前か?
ということはつまり学生証かなにかだろうか。
「すみません、これで…」
「ん…?なんだ?これは」
「え?いや、そりゃ学生証…ですよ。」
「身分証を提示しろと言っているんだ。」
「いや、ですからこれで…」
「ふざけているのか?子供が大人を茶化すとは。」
なんだ?学生証は身分証に入らないのか?
「お、オリヴィエ!って、お前学校はどうした!?」
んー…これか?いや、これも割引券か。
じゃあこれは?って割引券じゃねぇか!
主婦かよ!なんなんだよ本当に
「おーい?オリヴィエ?おーい」
お?これはなんだ?
《自身が都市ゴルゴンに住む異能者であることを認めます。》
…まさか、これか?
「おーい!聞こえてるかー?」
「あ、あの…これで…どうでしょうか?」
「…はぁ。最初からパッと出しなさい。」
そういうと、2人の男性は大きなドアを開けてくれた。
なるほどな。これが身分証なのか。
「おーい!オリヴィエくーん?おーい?」
というか無視していたけどさっきから付き纏ってくるこのおっさん、なんなんだ?
「おーい!聞こえてるかー?」
「あの…俺に言ってます?」
「お、俺…!?オリヴィエ、お前いつから…!あ!分かったぞ?一人称が俺であることに憧れを抱く時期か!!そうかそうか!いやぁ、父さんにもあったなぁそんな時期が!アッハッハッハッハッ!」
…ん?父さん?
俺?父さん?…ん?
あ
つまり、今目の前にいるこのおっさんが、この少年の父さん…ってことか?
うわっ!やばっ!めちゃくちゃシカトしてたぞ!?
「あ!と、父さん!どうしたの?」
「どうしたの?はこっちのセリフだ!迷宮から帰ったら門の前にオリヴィエがいたから、父さんびっくりしたんだぞ?」
「あ、ああー!!」
「なんだなんだ?また学校サボりか?遊ぶのはいいが勉強もほどほどにはしとくんだぞ?」
「あ、う、うん!大丈夫だよ!」
多分大丈夫じゃなさそうだが。
「それじゃ父さんは仕事に戻るからな!夕飯までには帰るんだぞ?母さんも心配するからな!」
「は、はーい!」
…いや、まさか実父だったとは…。
とはいえどうせ家の場所も分からないし、帰りを待つことにしよう。




