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時間旅行

 2016年3月23日

私の名前は佐藤ひとみ(24歳)会社員

私は今朝の大事な会議に遅刻してしまった。遅刻した原因は寝坊と電車の遅延。昨夜は大事な会議のため早く寝たのだが、スマホのタイマーをセットするのを忘れるという痛恨のミスと人身事故による電車の遅延で30分遅刻してしまった。

私は急いで会議室に入ると一斉に周りの目がこちらに向けられた。

私は

私「遅れてしまい申し訳ございません!」

と言い深々と頭を下げた。それから私は席に着き会議が続行された。が、会議が終わると上司に呼び出され

上司「遅れる時はちゃんと連絡しておかないと困るんだよね〜!」

私「はい、すみません。今後このような事がないよう気をつけます」

上司「だいたい君はさ〜」

そこから1時間近く私は上司の説教を受ける事になった・・・


今日は朝からツイてないなぁ〜

会社のオフィスの一角(休憩室)で一人、コーヒーを飲みながら落ち込んでいた、その時だった。

眩しい光が突然目の前に現れ私は咄嗟に目を瞑った。


 恐る恐る目を開けるとそこはさっきまでいた休憩室とは違う不思議な場所、というより空間で、ありとあらゆる所に時計がある。


私(ここはどこなの?)

私(まさかあの世とかじゃないよね!?)

次から次へと不安が押し寄せてくる。

私(とりあえずここから出よう!)

そう決心し逃げようとした瞬間私の背後から怪しい人影が高らかに笑いながらこちらに近づいて来たのだ。

私は怖くなって思わず

私「キャー!!」

と叫び、走ろうとしたがハイヒールを履いていたせいですぐにコケてしまった。

それを見た怪しい人物は急いで私に近づき

謎「ごめんなさい!ごめんなさい!別に驚かすつもりはなかったんですけど」

と慌てて謝罪し、

謎「大丈夫ですか?お怪我はありませんか?佐藤ひとみさん」

そう言って、私に手を差し出してくれた。

見ると全身黒ずくめの格好で、顔はあまりパッとしない、いわゆるどこにでもいる普通の男。肌を見る感じおそらく私と同い年くらいの年齢だろう。

私は男の手を借りて立ち上がった後

私「誰なんですかあなたは?てか、何で私の名前知ってるんですか?そもそもここどこなんですか?」

そう言うと男は待ってましたと言わんばかりの表情で話し出した。

男「落ち着いて聞いて下さい。まず私は今から60年後の未来から来た未来人です。そしてこの空間はタイムゾーンという異空間で、様々な時代に行ける出入り口として・・・」

私「いや、いや、いや、ちょっと待って。今なんて言った?」

男「タイムゾーンの話ですか?」

私は首を横に振り

私「いや、もっと前、最初にあなたが言った・・・」

男「私は60年後から来た未来人です」

私「そうそれ!それは嘘でしょ。絶対違うでしょ。・・・宇宙人かなんかでしょ。そして私を誘拐しに遠い星からわざわざ・・・」

そう言うと男は冷静な口調で

男「違いますよ、私は正真正銘未来人ですよ!てかっなんで宇宙人は信じられて未来人は信じられないんですか。」

と正論をぶつけてきた。

それに対し私は

私「だって宇宙人とかはよく世界のニュースなんかで取り上げられることあるでしょ。例えばUFOを目撃したりとか宇宙人の骨が見つかったりだとか。それに比べて未来人はなんか非現実的すぎるし、なんか宇宙人よりもフィクション感が強いんだもの」

そう言うと男は

男「いや確かに分からなくもないですけど、でも私は本当に未来から来た未来人なんです!」

と言い続けた。

やはり信じられない。

そこで私は

私「じゃあ、未来人なら未来の話聞かせてよ。2つや3つぐらいあるでしょ」

と試してみた。

男「そうですね・・・」

男は少し間をとってから、話し始めた。

男「例えば・・・今から約3年後、平成が終わります」

予想外の話に私は

私「ん、え・・・はい・・・えっと・・・え・・・平成が・・・終わるってことは・・・日本・・・滅亡するの?え・・・まさか隕石が落ちて、地球滅亡」

ひどく動揺していた。

私が動揺する様子を見て男は慌てて

男「いや、あの平成が終わるって別に人類が滅亡するとかそういうやつじゃなくて、ただ元号が変わるだけです」

それを聞いて私は

私「あ・・・そうなの・・・なんだ元号が変わるだけか・・・そうよね人類滅亡したら今頃あなた、私の前に現れてないもんね」

と平常心を取り戻した。私は

私「ちなみに平成の次の元号ってなに?」

男「令和です!」

私「れいわ?え・・・なんかダサくない。しかもちょっと言いづらいし」

男「ま〜確かに最初はちょっと言いづらいかもしれないですけど、もう決まっている未来なんで」

 私はそれを聞いてまだ信じてはいないが、これから起こる未来の出来事が気になり始めた。

私「ね、他にも未来で進化した物とか変わった事ってある?」

そう言うと男は自慢げに話し始めた。

男「身近な事で言うと今、あなたが使っているスマホ指紋認証ですよね」

私「うん。そうだけど」

男「今度、顔認証のスマホ出てくるんですよ!」

私「え、顔認証!マジで!?」

男「マジです!マジです!」

男「あと、うまい棒10円で買えなくなります」

私「嘘でしょ!?一番ショックなんだけど」

私「え、他には」

男「あとは〜」

私は好奇心をあらわにし未来の話をどんどん聞いていった。それによってこれから起こる10年先の未来の出来事をほとんど知ってしまった。もちろん、良い出来事ばかりではなかった。むしろ悪い出来事の方が多かった。

争い、疫病、自然災害、物価高騰など受け入れ難い出来事も全て知ってしまった。私はふと我に帰り、知らなければ良かった・・・と深く後悔した。しばらく私達の間に沈黙の時間が流れた。ただ聞こえるのは男のゼーゼーという荒い息の音だけだった。(喋りすぎて)


しばらくして、私はふと思った。

私「てか、私から聞いておいてあれなんだけど私、未来の事だいぶ知っちゃったけど大丈夫なの?」

すると男はまだ少し息が荒い状態で

男「それは・・・ご心配なく・・・わたしが未来に帰った後・・・・・あなたは・・・私と出会った記憶を・・・・忘れる・・・そういうシステムに・・・なっているので・・・大丈夫です」

そうなんだと少し安心した。

私は

私「ね、どうして未来人がわざわざ私の前に現れたの?」

そう言うと男はビックリした表情で

男「未来人って信じてくれるんですか!?」

と言った。

私は

私「うん。あなたが必死に未来の出来事について話してるのを見てたら信じない方が逆に難しいもん」

と言ったが実際、彼が必死に未来の出来事を話し続けたのは単純に私が質問しすぎたせいだと思う。(間違いなく)

それでも沢山未来の出来事を話せる現代人は世界中どこを探してもいないと思った。だから、信じると言う選択しか私にはなかった。



未来人曰く、未来の私は時間旅行券が当たる抽選会に参加し、見事当選。そして自分はその抽選会のスタッフだと言う。


(未来の私、めっちゃ運良いやん!!)

しかし、現代の私にとって説明してほしいことがあった。

私「そもそも時間旅行券ってなに?」

すると未来人は満面の笑みで話し始めた。

未来人「時間旅行券というのはその券を1枚消費すると自分の好きな時代に2時間滞在できる、まさに夢のような券なのです!そしてその券が今回あなた様に与えられたのです!」

私は未来人の熱量に若干引きながら

私「でも、どうやって時代を行き来するの?・・・もしかしてタイムマシンに乗って!?」

未来人「その通りです!私が乗ってきたタイムマシンに乗って!」

私は嬉しかった。まさか人生でこんなに早くタイムマシンに乗れる日が来るとは夢にも思わなかった。 

しかし、私は疑問に思っていることがあった。

私「え、でもどうして未来の私じゃなくて今(2016年)の私に時間旅行券が与えられたわけ?普通は未来の私が抽選に参加して当選したんだから、未来の私がその券を貰うはずだけど」

そう言うと未来人は少し浮かない表情で

未来人「そこがこの抽選会の非常にややこしい部分で、その場で当選した方が貰えるわけではなくて、当選者本人でもどの時代の自分に与えられるかはランダムなんです。つまり、現代の自分が当選しても過去または未来の自分に券が渡される可能性があると言う事なんです。今回の抽選会はそういう制度になっていて、正直私もあまり納得してなかったんですけど・・・」

未来人の表情がますます暗くなっていった。私はこのことを聞くべきか少々躊躇ったが聞いてみた。

私「それって未来の私は知ってて応募したの?」

すると未来人は暗い表情のまま

未来人「一応説明はしたんですけど、だいぶお年を召されて耳が遠くなったのか何度も同じ質問をしてきました。なので私も何度も説明はしたんですが、おそらくあまり分かってないと思います・・・」

私「そうなんだ・・・なんかすみません」

このとき、私は未来人の心配よりも自分の老後の生活の方が心配になった。

 しばらく、2人の間に沈黙の時間が流れた後、私は未来人を元気づけた。

私「でもさ、お年寄りを他の時代に行かせる方が心苦しくない?だったらさ、まだ肌がピッチピチの未来ある若者に行ってもらった方がいろいろ勉強になるしそっちの方が楽しんでもらえそうじゃん!それに私がまだ24年しか生きてないのにこんなに早くタイムマシンに乗れる日がきたのも未来の私が当選したおかげじゃん。だからさ、あんまり自分を責めないであげて。ね!」

そう言うと未来人は

未来人「やっぱりお婆ちゃんは優しいな」

と私の顔を見て微笑んだ・・・


私「え!?今、私の事おばあちゃんって言った?」

そう言うと未来人は慌てて

未来人「いえ!違います!」

私「え、でもさっき私の顔見ておばあちゃんって・・・」

未来人「それは、おばあ・・おばあ・・・・・そう!私の叔母と雰囲気似てるなと思ってつい言ってしまっただけです!別に深い意味はございません!!」

と全力で否定してきたので私はこれ以上の詮索をしない事にした。


未来人は一度深呼吸し、

未来人「では気を取り直して、これから時間旅行の説明を行います」

説明

時間旅行券1枚につき1回限り、自分の好きな時代に行くことができます。


未来人「次に時間旅行の注意事項をいくつか説明します」

注意事項

1 、その時代にしかない物を現代に持ち帰らない事


2、なるべく人に会わない事


3、その時代の人と親しい関係にならない事


4、好きな時代に行くことができるが、どこの国に着くかは分からない。


5、制限時間内(2時間以内)に私(未来人)がいる場所に戻ること。時間内に戻られなかったらその時代に置き去りになる。


6、もし未来に行く場合、未来の自分に会ってはならない。会ってしまった場合、自分だと気づかれる前に素早く逃げる。


7、万が一、その時代で大きな怪我(例えば、戦国時代で腕を斬られた場合や未来で交通事故に遭った場合など)は自己責任で。


未来人「以上、説明を終わります。では早速、時をかける不思議な旅に出発・・・」

私「待て!待て!待て!」

私は慌てて止めた。理由は明白だった。

私「え・・・リスク多すぎない」

未来人「リスクと言いますと」

私「いや、だって1つの時代行くだけでこんなにリスク背負って行かなきゃいけないの?」

そう言うと未来人は平然とした顔で

未来人「まあ、その時代の空気感や環境を体感できるなら多少のリスクはやはり伴いますよ」

と言った後、さらに付け加えて

未来人「あ、あとそういうリスクを少しでも軽減させたい人に向けて・・・」

そう言うと未来人は腕につけている小型電子機器を操作し、ある物を表示させた。

私「何、これ?」

未来人「これは弊社が取り扱っている未来の道具です」

透明マント 65万円

このマントを羽織ると羽織ってる部分だけ透明になる。


記憶消しゴム  25万円

この消しゴムを相手の額に擦り続けると相手の記憶の中から自分の消したい記憶を消すことができる。


スピードリンク  10万円

このドリンクをペットボトル1本分飲むと歩くスピードが2倍になる。


私(お金取られるんかい!!)


未来人「まあ、少々値段は張りますけどリスクを減らす事を考えたら全然買う価値はあ・・・」

私「いらないです!」

と私はきっぱり断った。未来人は残念そうな顔で

未来人「そうですか・・・」

と言って小型電子機器の電源を切った。


私は質問した。

私「ね、その時間旅行ってキャンセルできないの?」

そう言うと未来人は困った顔で

未来人「ま〜出来ないこともないですけど、ただ当選者がこの時間旅行券を使っていただかないと我々未来人は自分がいた時代に帰れないんですよ」

私「マジか!?」

未来人「はい、大マジです」

私たちの間に再び沈黙の時間が流れた。



結局私は何の為に今ここにいるんだ・・・

何で今日はこんなにツイてないんだ・・・

ん?ツイてない・・・そうだ!

私はある提案をしてみた。

私「その時間旅行券てさ、過去の時代にも行けるよね」

未来人「ええ、もちろん」

私「てことは昨日の夜にも行けたりする?」

未来人「はい、可能ですけど」

私「よし!じゃあその時間旅行券を使って昨日の夜に連れて行って」

未来人「別に構いませんが、どうしてまた?」

私は今朝起きた一連の出来事を未来人に話した。そして

私「だから私が時間旅行券を使って昨日の夜に戻って私が寝てる間にスマホのアラームをセットするの。そうすれば、早起きして大事な会議にも遅刻せずに参加できるしあなたも未来に帰ることができる!」

こんな形で時間旅行券を使うのはもったいない気もするが、今の私にとってこれが一番有効な使い道だと思った。

未来人「なるほど!では今から2016年の3月22日の・・・・・ちなみに昨日何時ごろ寝ましたか?」

私「確か、夜の9時頃にはベッドに入ってたと思うけど」

そう言うと未来人は腕に付けている小型電子機器を操作し

未来人「では2016年の3月22日の23時に戻ります」

と言うと背後から何かが近づいてきた。

もしかして、噂のタイムマシン!?



出発しようとした瞬間私はふと思い出し、未来人に言った。

私「あ、あと1つ確認なんだけど違う国に着かないよね?」

そう言うと未来人は

未来人「はい、今回は時代に行くわけではないのでちゃんと日本です。あと、住所を教えてくれますか?今回はサービスとしてあなたの家の前までお送りします」

私「え、良いの?ありがとう!」

私はこの時、優しい未来人に出逢えて良かったと心の底からそう思った。


 こうして私たちはタイムマシンに乗って昨日の夜午後23時にタイムスリップした。

正直、タイムマシンに乗ると聞いて勝手に車のような物で行くのかと思っていたがまさかアラジンに出てくる空飛ぶ絨毯のような物で驚いた。裏をめくるとタグには小さく一人用と書いてあった。どおりでさっきからずっと狭いと思っていたんだ。現に私は一回危うく落ちそうになった。少し窮屈だが過去に行けるだけでもありがたいと思わなければ。

そんな事を思っている間に私が住んでいるマンションの前まで到着した。

深夜ということもあり私たちはひそひそ声で話した。

私「じゃあ、行ってきます」

未来人「くれぐれも、昨日の自分に気づかれないよう慎重にお願いしますね」

私「了解です!」


そう言って私はスカートのポケットに鍵があるのを確認し、自分の部屋の前まで行った。

(どうかバレませんように!)

そう思いながら部屋の鍵を刺した。静かにドアを開け、玄関で物音を立てないよう慎重にハイヒールを脱いだ。部屋はほとんど暗闇だったが、ひとつだけほのかな灯りが付いているのを発見した。すぐに私の寝室だと気づいた。私はスマホのライトをオンにし、足場を照らした。物音を立てず忍び足で歩き寝室まで向かって行った。中に入ると、目の前には私がいびきをかいて爆睡していた。今、寝ている私が私の目の前にいる出来事に対し、本当に昨日にタイムスリップしたんだなと改めて実感すると一気に緊張してきた。私は寝ている時こんなに大きいいびきをかくんだという恥ずかしさを感じずつベットに近づき寝ている私の横に置いてあるスマホを手にした。スマホをマナーモードに切り替え、私が起きないよう細心の注意を払ってアラームをセットした。緊張で手は震えていたが何とかセットし、私が目を覚ます前に急いで寝室を後にした。


 一方その頃マンションの前にいる未来人は寒そうに待機していた。


 完全に着る服を間違えた。60年後では地球温暖化の影響で年中暑い日が続いている。寒い季節はほとんどない。なので僕は薄手の長袖を着て来たのだが、寒すぎる。時間帯が夜中だから余計に寒い。本当に3月なのかと疑うぐらい寒い。早く帰ってきてくれ〜。


だが、一向に彼女の姿が現れない。


大丈夫だろうか。過去の自分に気づかれてなければ良いが。しかし、振り返ってみるとすごい未来の事聞いてきたな〜。2つや3つ、多くても5つぐらい未来の話をすれば信じてもらえるだろうと思っていたけどまさか20個以上話すとは思わなかったな。今、口の筋肉がすごく痛い。これは明日筋肉痛になるパターンだ。タイムマシンも車やバイク型の物もあったが会社の支給品ではまだ絨毯しか取り扱っていなかった。しかも絨毯のタグをよく見ると一人用と小さく書いてあった。

移動中、彼女も声には出さなかったが顔の表情ですぐに分かった。彼女に窮屈な思いをさせてしまった。あとで謝ろう。


そんな事を思っていると、彼女の部屋の扉が開いた。部屋の外に出た彼女は僕に大きな丸を表してくれた。成功したのだろう。僕はそっと胸を撫で下ろし、彼女が来るのを静かに待った。


私たちは再び絨毯に乗り、タイムゾーンの中に入っていった。


未来人「これで時間旅行の旅は終わりになります」

私「旅っていうか昨日に戻って私のスマホのアラーム、セットしただけだけどね」

未来人「ま〜確かに旅というよりちょっとしたミッションをやったって感じですね」

私「でも人生でこんな経験もう二度と味わえないだろうから良い経験になった。ありがとう」

未来人「喜んでいただけて何よりです」

その満面の笑みを見て私は思い出した。

私「あ、でもあの絨毯1人用でしょ」

未来人は申し訳なさそうな表情に変わり

未来人「やはり気づいていましたか」

私「そりゃ〜気づくわよ。あんな狭い絨毯で大人2人乗ってたら誰だって気づくわよ。私移動中少し落ちそうになったんだから!」

未来人「そうだったんですか!?それは大変失礼しました」

私「だから次、誰かの前に現れる時はちゃんと絨毯のタグ確認してから来るようにね」

未来人「はい!了解です!」

すると突然私の身体が徐々に消えかかっているのが分かった。突然の事に私が驚いていると

未来人「安心してください。おそらく過去が変わり、今が変わろうとしてるんです」

私「それじゃ、ここで・・・」

未来人「はい、お別れです」

もう会えないと思うと少し寂しくなった。私は涙を堪えて未来人に言いたい事を言った。

私「いろいろありがとうね。これから先・・・沢山良いことや悪いことが起きるけど・・・未来で私が抽選会に参加してるって事は私は未来でも元気で暮らしてるって事でしょ。それ聞けただけで私・・・・・・これからも頑張っていけそうだよ・・・本当にありがとう!」

よく見ると未来人も少し涙目になっていた。

未来人「こちらこそ喜んでもらえて本当に嬉しかったです!」

私と未来人は互いに感謝を伝えた後、私は言った。

私「最後に一つだけ未来について質問しても良いかな?」

未来人「はい!何でしょう?」

私「あなたの名前は?」

未来人「私の名前は・・・はるきって言います!」

私「はるき・・・良い名前ね!」

そう言って私は彼に満面の笑みを見せた。

そして身体は静かに光の粒子となって消えていった。

一人、異空間に残った未来人はるきは涙を拭って呟いた。

はるき「次は未来で会おうね」


2016年3月23日午前6時30分

スマホのアラーム音が鳴り私は目を覚ました。

そうだ!今日は朝から大事な会議だ。私は会社に行く支度をし、部屋を後にした。電車も遅延する事なく大事な会議に私は遅れずに参加できた。しかし、花粉症持ちの私は朝、薬を飲むのを忘れてしまい終始目を擦り、くしゃみをしては鼻をかみの連続でなかなか会議に集中する事ができなかった。


それから40年の月日が流れた。

あれから私は結婚し子供を授かり、

そして今日私に初孫が誕生した。

孫は元気な男の子。

名前は「田中春樹」

良い名前じゃ〜


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