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リービアへ

「よし。それじゃあ行こっか、リービアに」

「ほんとですか!?ありがとうございます!!」

「ローズ、転移できる?」

「うん、行けるはずだよ。聞いたところでも行けるようになってるから」


そう、もはや転移魔法はただのチートになっている。正直な話、ここまで化けてしまうとは思わなかった。だからまぁ……ざっとここから普通に行くと五時間とかそれくらいかかるであろうリービアも、一瞬で行ける。……この能力、前世で欲しかったな。そしたら東京とか行き放題なのに。


「レアラ、ニア、捕まって。移動するから」

「え?あ、はい。わかりました!」


レアラとニアが私の右手の袖を掴む。もちろん、リリーとは左手で手を繋いでいる。……よーし、それじゃあ早速リービアへ!!


「……ここで、あってるよね」

「うん、ここがリービアだよ。……お母さんにも言いたいから着いてきて」


一瞬にして視界が変わり、燃え尽きた家や灰となった木々の姿が目に入ってくる。……うわぁ、思ってる以上に崩壊してる。さて……何とかしないとな。

とりあえず、ニアの後について行こう。


「ただいま、お母さん」

「……!ニア、レアラ、おかえり!」

「あのねあのね!連れてきたよ!ローズ様とリリー様!」

「ローズ様とリリー様……」

「えっと……お邪魔します?」

「お邪魔します……」


二人が手をかざすと、地面に階段が現れ、その先に扉が現れた。……えっと……これって、魔法?魔法にしてはすごすぎない?

もし魔法だったとして、どんな魔法なんだろ……


「お二人が、追いかけてきてた魔族を追い払ってくれたんだ!」

「それは本当?……リリー様、ローズ様、子供達を守っていただいて、ありがとうございます。私はこの子達の母親の、クレスと申します」


扉を開けると、玄関で二人が緑髪の女性に抱きついてた。クレス……綺麗な人だな。


「お二人の噂はかねがね耳にしております。相当お強いのだと。……それで、本日ここへ来てくださったのは……」

「お姉ちゃんたちがね、黒い狐を倒してくれるの!」

「えっ、と……それは、本当ですか?」

「はい。二人から話は聞いてます。二人が私達を探して魔族に追われながらも旅をしていたことも」

「それは嬉しいのですが……あの化け物は、満月にならないと現れなくて」


……確か、出来た気がする。天候を操る系統の魔法ならもうあらかた知り尽くしたし、適応が完了してる。だから多分満月を作る……いや、正確には引っ張り出すことくらいなら出来ると思う。

……よって。今夜、始めよう。


「満月なら、なんとかなります」

「それは……わかりました。では、もう早速今夜に?」

「可能であればそれが望ましいのですが……」

「なら、任せてください。街の人達には私から話しておきます。皆、いつ来てもいいように準備も済ませているでしょうし。……ニア、レアラ、行くよ」


ちょっと強引に進めちゃったかもしれないけど。クレス達のおかげもあり、準備は整った。街の人々は安全な所に避難したって聞いてる。それに満月にする許可も貰った。


「アリアより強い敵……ちょっと怖くなってきちゃった」

「大丈夫だよ、ローズ。私達二人は誰にも負けないんだから」

「ふふっ……そうだね」


時間魔法で時間を進めて、夜にする。そして、天候魔法で色々いじくり、満月を強制的に引っ張り出す。それから少しすると、ここに向かってとてつもない量の魔力の持ち主が向かってくるのを感じた。


「リリー、来た」

「やっとだね」

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