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いつもと違う日々 二


「んー、さっぱりした!!」

「よーし、お風呂も入った事だし私はお仕事しますかな。……ローズ、椅子に座ってくれる?」

「え?うん、わかった」


なんやかんやで入浴を済ませて、今は私の部屋にいる。そして、リリーに言われるがまま自分の椅子に腰かける。


「んー、やっぱローズの髪ってサラサラだね~」

「いつもはアベルがやってくれてたからね」

「そっか、アベル様が。それは確かにサラサラにもなるね」

「でも、私はリリーがやってくれた方が嬉しいかも」

「……そうやってサラッと嬉しいこと言うからな」


リリーが、髪を櫛で優しく解いてくれる。アベルも上手だったけど、リリーもかなり上手な気がする。まぁ……好きな人補正もあるしね。


「さ、どうしよっか。もう、寝る?十一時だけど」

「寝ようかな。……でも、もうちょっと一緒にいたいな」

「あー、それなら大丈夫だよ。アベル様が私にくれた特権があるから」

「特権?」

「『お嬢様がきっと望まれるでしょうから……それに、もし万が一悪夢を見た時もあなたがいれば安心できるでしょうからリリー、あなただけ特別にお嬢様と寝る事を許可しましょう』って」

「そっか。……嬉しい」


やった。これから毎日、リリーと一緒に寝れるんだ。でもちょっと……アベルに好きバレされてそうで怖いかも。


「私も、嬉しい。寝る時も一緒にいたいもん」

「ふふっ、何それ。……でも、私もリリーと一緒に寝ると安心する」

「じゃあ、決まりだね。……さ、おいで」

「なんだろうね。二人だけだと……変な感じするかも」

「私も変な感じする。なんかドキドキするっていうか、落ち着かない感じ」

「私もそれ。早く寝ちゃおっか」

「そうだね。……ん、暖かい」

「!……ろ、ローズも暖かいよ。私、こうやってローズとぎゅってするの大好きみたい」

「私も、大好き」

「おやすみ」

「うん、おやすみ」


ベッドに入って横になり、私の後にリリーも入ってくる。そして、リリーに抱きつく。……これくらいのアプローチなら、バレないよね??にしても。やっぱり、リリーに抱きつくと暖かくて安心する。勿論そばにいてくれるだけでも安心するんだけど。ふふ、リリーのおかげで今日はぐっすり、気持ちよく眠れそう。


「起きて、ローズ。もう朝だよ?」

「ん……リリー、もうちょっと……」

「もー、おーきーろっ!!」

「まぶ……しぃ」

「おっはよー!」


寝ていたら、リリーに起こされる。……あれ、早くない?いや、リリーといたのが楽し過ぎてもう朝になっちゃったのかな?


「って訳でローズ、あれするよ」

「……あれ?」

「忘れるなんて酷いな、ローズ。いつもしてるでしょ?おはようの、キス」

「……へ?」


あまって違うこれ夢だ。えぇ待って……お、おはようの……キス!?リリーの顔が近い!!何この夢!?もしかして、私の欲望が……??


「おはようローズ、愛してるよ。……誰よりも、ね」


リリーがそう耳打ちして、私の頬にキスをする。……あぁぁぁぁ!!やばい!!落ち着けない!!ドキドキしすぎて死にそう!!


「ふぁ……」


凄いドキドキする気持ちもあるけど……かなりがっかりな気持ちもある。……これが、現実だったらなぁ。

ってあれ、指輪……??左手の中指に、指輪……??

え待って、私とリリーって結婚してるの!?!?


「……あれ?ローズはしてくれないの??」

「す、する……」


流れで私もキスする感じになっちゃったぁ!!ど、どうしよう!!リリーからキスすることはいっぱいあったけど、私からキスすることなんてなかったらドキドキが……


「え、と……リリー。大好き……だよ?」

「ふふ、可愛い」

「うぅ……」

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