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終わりは近づいて


炎の衝撃波で視界を塞ぎ、そこに水槍をぶつける。水槍はリリーの頬を掠めて、また血が流れる。そして、衝撃波が消えたのだが、通り過ぎた跡から大きな火柱が立つ。……これは、スリップダメージ的な感じの長い間残る類だよね多分。ほら、火柱が消えた後も地面が燃え盛ってる。


「なら飛べばいいだけの話!!」

「そう来ると思った!!はぁっ!!」


飛行魔法で安全な上空へ避難した。と思ったがそれはリリーの誘導で、リリーが私よりも上へと飛び上がり蹴りを一発貰った。受け身を取ったものの、吹き飛ばされてしまってこのままだと焼けた地面への落下を免れない……さて、どうしたものか。


「セーフ。ズルすぎるからこんなことしたくなかったけど……手段を選んでられないし」


寸前で時間を止めて、なんとか持ちこたえた。

さ、この後どうしよっか。とりあえず時間停止は解除して……いや、そうだな。一発くらいなら……


「水槍」


ちょっとずるいけど。リリーが動き出すのと同時に水槍も動き出すあれ。あれやろう。


「それも……やると思った!!」

「いいの?髪切っちゃって」

「そろそろ私もイメチェンしたかったんだよね!!それに、その方が断然動きやすいし!!」


読まれてた。時間停止を解いた瞬間、リリーが動き出してサイドの束ねた髪を犠牲に水槍を躱す。……待って。待って待って待って。か、可愛い!!超可愛い!!いやわかる、サイドテールにはサイドテールの良さがあるのはものすごいわかる。でも、それでも、短くなったリリーも超可愛い!!


「そういえば、二年前もそうだったよね?二年前の大会で私がローズの髪を切ってから、ずっとローズは短くしてるよね」

「意外と気に入っちゃった。だってこんなの本編だったら一切見られないし??」

「それを言うなら私のこれも、そうでしょ!!」


なんでだろ、さっきからずっと同じ攻撃なのに全然飽きない。し、それどころか楽しい。殴りに蹴りに突きに、刀術。きっと相手がリリーじゃなければとっくのとうに飽きているはずなのに。全然飽きない。……やっぱり、リリーだから?気を抜いたら負けるから?

それとも、超がつくほどに好きな人だから?


「妖舞・黄灯篭」

「これは……確か精神攻撃だっけ。じゃあこういう時は目を閉じて……大体感覚で……そこっ!!」

「うわっと……通じないのか」


以前リリーが食らっていた、アリアが使う精神攻撃。おまけ程度にだけどこれには視覚遮断効果もあるので、リリーの背後を取ってみようとしたけれど、聴力や気配察知能力も含めて大幅強化されてた事を忘れて普通に一撃もらいそうになった。


「……ちょっとやりすぎたかも。五分くらい時間が縮まってる」

「じゃあ残り十五分ってこと?」

「そうみたいだね。まぁ十五分になった所でって話なんだけど。でもこのままやってもローズには一切通じなさそうだしなぁ。はぁ……自分の命を削るようなものだからあまりこれはしたくなかったけど。こうなったらもうやけだ!!ひたすらに、攻めあるのみ!!」


リリーが強く地面を踏み込んだからか、リリーが飛び上がった瞬間に地面に穴が空いた。そして、今までで一番早いスピードでこっちに迫ってくる。ちょっとまずいかもな、これは……多分一度でも食らったらコンボ決められて抜け出せない気がする。速度がこうってことは、恐らく力も規格外なはずだし。


……本当にどうしよ、これ。十五分……いや、この勢いだと五分……もしくは一分。受け切れるかな……

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