表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
150/188

ダンジョン攻略 最下層 一


「いいですねぇ。魔人ならではのこの変身。しかもだいぶ体も軽くなりました。さぁ、それでは」

「リリー、来るよ!」

「うん!わかってる!」

「残念でしたね、私の狙いはあなたですよ」

「くっ……!」


このダンジョンは雑魚モンスターでもとてつもなく速度が強化されてる。そう、ゴブリンでもざっと十倍ほど。だけどメサークは、ゴブリンとか話にならないくらいに速い!!私が反応出来なかった!!もっとちゃんと、目を凝らさないと!!


「治癒でき、ない!?」


おかしい。メサークから攻撃を貰った腕が、治せない。覚醒前でも普通に致命傷程度なら治せたはずなのに……


「あぁ、言い忘れてました。この形態の私の攻撃には治癒魔法を跳ね除ける効果がありますので。一種のバグだと思ってください」

「さすがにあの速さで治癒無効は強すぎでしょ。妖舞・乱れ火!!」

「ごめんやっぱり私もこっちで戦う!!斬撃の雨!!」


指を下に向ける。するとメサーク目掛けて火の雨が降り注いでくる。それに加えて一瞬で緋桜から神秘の剣に変えたリリーの斬撃の雨も加わる。さて、この逃げれる量を遥かに超えた火と斬撃の雨でどれくらいのダメージが入るか……


消去(デリート)


メサークの声が響いた瞬間。数百、数千と降り注がれていた雨が一瞬にして消え去った。そして驚くべきというか当然というか。メサークにダメージは一切入ってない。それどころか、ひとつも当たってない。

……これもしかしてあれ?触れた魔法を消去する的な?だとしたらだいぶチートじゃない?いや、私が言えたことじゃないんだけどさ。


「あぁ、やはりこの能力はとてもいいですねぇ」

「やっぱり魔法じゃないよね、あれは」

「ローズのあれは炎魔法だからまだしも、私の斬撃の雨も消すなんて!」

「この形態に限っての話なのですが、前の形態よりも強くシステムに干渉できるので魔法は消去させてもらいました」

「流石は裏ボスだね。強さが桁違いだ」


自身の力を過信してる訳では無いけど、やっぱ私がぶっちぎり最強って訳じゃないんだね。


「このまま圧倒してしまうのもつまらないですね。間接的でも親は親ですし……そうですねぇ、少しは親孝行するとしましょうか」

「何をする気?」

「何って、先程も言ったでしょう。親孝行ですよ。……はぁっ!!」


メサークの手に黒い水晶のようなものが現れる。メサークが魔力を入れると水晶はパリッと割れ、まるで磁石のように私達二人を吸い込んでこようとする。どれだけ足掻いても逆らうことは出来ず、私とリリーはその水晶の中に吸い込まれてしまった。


「な、何これ!?」

「吸い、こまれる!」

「折角ですのであなたも覚醒しないと楽しくないでしょう、リリー様」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ