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ダンジョン攻略第四層 中


「ただ殺すにしても呆気なく死なれては妾も退屈で困る。妾はとても退屈が嫌いじゃ。じゃから精一杯足掻いて妾を楽しませてから殺されるがよい。まぁ、ここまで来たそなたたちなら心配はいらんと思うが……妾を退屈させるでないぞ?」

「退屈?ないない。私達、負ける気ないから」

「ほう?大層な自身じゃのう。では、実力で示してみるが良い。妾を満足させてみよ!」


妲己の周りを狐火が取り囲み、高速で回り始める。

恐らく鎌鼬のようなものだろう。それで、近接は防ぐって事かな?


「そなたの考えを当ててやろう。この狐火をただの防御用だと思っとるじゃろ?」

「リリー、気をつけて!」

「わかってるっ!」


妲己がそう言った次の瞬間。狐火が一瞬にして私とリリーの眼前まで迫ってきていた。なんとか間一髪で後退して避けれたけど……なるほど、甘く見てた。防御と攻撃の両立……っていう点においては鎌鼬とそんな変わらない。けど、明らかに狐火の方が優れてる。なぜなら、向こうは超高速の遠距離攻撃が可能だから。


「どれ、ひとつ妾の技を見せてやろう。妖舞(あやかしまい・)・紫灯篭(むらさきとうろう)


視界が真っ暗になり、何も見えなくなる。そして少しづつ、紫に光る狐火が入った灯篭が浮かび上がってきた。……綺麗だな。


「、リリー!?」

「え、ローズ!?」


と思っていたら視界が明るくなり、突然リリーが切り掛ってきた。……なるほど?この紫灯篭というのは錯覚……というよりも気を狂わせる効果があるのか。しかも恐らく必中だ、厄介だな。


「そういえばそれって真似できるのかな?……えいっ」

「……ローズが真似できないものってあるの?」

「えっと……多分ないかも」

「ほう!妾の狐火共を真似するか!そなたは随分と面白いのじゃな。聞いていなかったが、名はなんと申すのじゃ?」


そういえば、あれは狐火を従えてるからできることなんだけど、その場合適合はできるのだろうかと疑問に思って試してみる。……結果、できちゃった。今、私の周りを黄色い炎が回っている。多分、これを高速で放つことも出来るだろうし、なんならその紫灯篭……いや、この場合黄灯篭?も出来るんだろう。

……あれ、これもしかして鎌鼬クビ?


「私はローズ・コフィール。自分で言うのもなんだけど、名前くらいは聞いたことはあるんじゃないの?横にいるリリーと併せて」


「なるほど、そなたがローズ・コフィールという訳か。確かにそれならあの話にも合点が行くの。となると、そなたがリリー・クレスアドルか」

「うん、私がリリー・クレスアドルだけど……あの話って?」


てか今更だけどさ、もしかして妲己って割とフレンドリー?


「妾がこうしているのは面白いと思った奴だけじゃ。つまらぬ輩は即殺してきたからの」

「ねぇ待って心読めるの!?」

「さて、話を戻すが……もう既に我々魔族の間でそなたの事はとてつもなく話題になっておる。『どう頑張っても勝つことの出来ない最強の女』としてな。リリー、そなたもローズまでとは行かないが十分に警戒されておる。……と、無駄話はここまでじゃ。さぁ、戦いの再開といこうかの!」



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