久しぶりのデート 三
「よーし、もう大丈夫……なんだけど、折角だから少し早めのお昼食べない?」
「いいよ!丁度私もお腹空いてたとこだし!」
「確か遊園地の中にレストランがあったはずだから、そこに行こっか!」
「うん!」
あれから十分くらい休んで完全に回復した。今は、十一時三十分。いきなりはしゃぎすぎたせいか、とてつもなくお腹がすいている。ので、リリーの提案でレストランに行く事にした。
思ったより人が多く、結局二十分くらい待ってレストランには入れた。
「私は……オムライス!」
「だと思った。私は……ハンバーグにしよっと」
「おーけー!じゃあもう頼んじゃっていいかな?」
「うん、いいよ!」
早く注文が決まったので、早速店員さんを呼んで注文した。それから五分くらいかな?で来た。流石、遊園地の中にあるだけあって注文来る速度が早いな。
「……」
「んー……あ、そうだ」
「ん?」
「ローズ。はい、あーん」
「あー……え?」
危ない危ない、そのままスルーして食べそうになった……じゃなくて!!急に何!?凄い心臓に悪いんだけど!?
「いやー、さっきからローズがオムライス食べながら私のハンバーグじーっと見つめてるからさー、食べたいのかなって」
「で、でもあーんする必要はなくない?」
「一口いいよーって言うのもなんかあれだし、と思って。……嫌だった?」
「驚きはしたけど……別に、嫌って訳じゃ……はむ」
「結局食べてくれるんだね、嬉しいよ」
「ん、美味しい!!」
ハンバーグ見てたのバレてたのか……ハンバーグ超美味しいんだけど!!
っていうか前々からだけど……そこで『嫌?』って聞いてくるのはずるいでしょ。好きな人からあーんされて嫌なはずないよ……気づかれてないとはいえ、さ?
「……もう、ばか」
「ん?何か言った?」
「な、何も言ってないよ!」
私も私で考えてる事をちょびっと零す癖何とかならないかなぁ?……あ、折角だから私も仕返ししようかな。
「リリー?はい、あーん」
「あ、くれるんだ。ありがと。……あーん」
あれ?そんな動じてない?……そういえばそうだった。リリーってあんまりこういうこと、恥ずかしがったりしないタイプの人間だった。
「おぉ。オムライスも凄い美味しいね」
「えへへ、リリーにもわかってもらえてよかった!」
「……」
急に、リリーの顔が赤くなった。えっと……今更恥ずかしくなってきたとか?
「リリー、顔赤いよ?あ、もしかして……今更恥ずかしくなってきちゃった?」
「ま、まぁそんな感じ」
「そっか、可愛いね!……ってあ、また顔赤くなった」
「わ、私の負けだからこれ以上はやめて……」
「何か知らないけど勝った!……あ、ごちそうさまでした!」
なんか今日のリリーはいつにも増して可愛い気がするな。見た目はかっこいいんだけど……内面がいつもよりも可愛い気がする。ギャップ萌えって奴なのかな。もーっとリリーの事が好きになっちゃった。
「……ごちそうさまでした」