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エピローグ


「次はどこの町に行くんだ?」


馬車に揺られながら、ロイは僕に聞いてくる。


「さてね。勇者を追い返した一件で僕たちも中央国家からお尋ね者になってしまったし……」

「じゃあ、この馬車はどこに向かってるんだ?」

「あぁ、さっきの町を出る前にテウルさんに魔界の地図を貰っておいたのさ」

「ということは……」


馬車の中で横になっていたマツリがロイの前に立って言う。


「ようこそ!!我らの魔界の国へ!!」

「そうなるよなぁ……」


ロイは少し肩を落としたようだった。


「ロイさん、どうしたんですか。魔界はお嫌いですか???」

「いや、好きとか嫌いとかではなく……俺、一応勇者なのになぁと」


その発言を聞いたアザレアはロイをにらみながら言う。


「あんたねぇ……私も魔王だけどこれまで人間の国で何とかやって来たんだから。別にいいでしょそれぐらい。あと、新しい勇者が出た時点であんたは勇者じゃないからね」

「反論できねぇ……特に後半部分」


いつものロイならこのアザレアの発言をもろともせず言い返すにも関わらず、全く言い返していなかった。

恐らく、新しい勇者が出てきたことを少し不服なのだろう。

ただ、少しだけ勇者は楽しそうな顔もしているように見えた。


「ロイ、お前楽しそうだな」

「そうか?マスター。いつも通りの顔だと思うが」


ロイは自分の顔を触っている。

マツリはその様子を見て、少し笑う。


「ロイさん、私もヴァルさんと同じでいつもより笑顔に見えますよ」

「そうかなぁ……」

「そうですよ!あと、魔界でもおいしい食べ物いっぱいありますから、ぜひ食べに行きましょう!」

「マツリちゃんは相変わらず食べ物だね……」


ロイは苦笑いする。

アザレアはつまらなさそうに話しかける。


「魔界の食べ物は人間界より数倍おいしいから、こんなクソバトラーの口に入れるのすらもったいない……」


ロイからピキッという音が聞こえた気がした。

これ、絶対怒ってるやつだ……


「おいクソメイド、聞き間違いかもしれないからもう一回言ってみろ」

「バトラーも歳をとったから耳でも遠くなったのかしら。もう一回言ってあげるわ。クソバトラーには魔界のご飯はもったいないって言ったのよ!!」

「表に出ろ!!!」


はぁ……どうしてこの二人はいつも馬車の中で喧嘩するんだろうか。

あまりの二人の暴れっぷりに馬車が止まる。


そして二人が外にでて喧嘩が始まった。


僕は馬車から出て、二人の攻撃が届かない場所に座る。

すると、マツリもそばに座った。


「ヴァルさん……あの二人、相変わらずですね」

「そうだね。本当に飽きないのかなぁ……」

「飽きないと思いますよ。よく見てくださいよ。あの二人の顔」

「二人の顔?」


僕は二人の顔をよく見る。

怒っているように見えるが……


「楽しそうでしょ?」

「いやいや、そうはならないでしょ。明らかに怒っているようにしか見えないけど」

「ヴァルさん……ここまで一緒にいたのにまだわからないんですか?」


マツリにそこまで言われると癪だから、再度じっと見てみる。

明らかに二人とも怒っている。

でも、よく見ると攻撃を受けた瞬間、少しにやけているようにも見えた。


「やっぱり楽しいんでしょうね」

「そうかもしれないな……。二人とも境遇的には同じだし」


人間界の希望の星である、勇者のロイ。

魔界の絶対的象徴である、魔王のアザレア。


その強さ故に誰にもわかってもらえなかったことがもしかすると、お互いだけ伝わっているのかもしれない。

僕はそう思いながら、二人の喧嘩をじっと見ていた。

ここまで読んで頂いた皆様へ。

まずは、ここまで読んで頂きありがとうございました。

そして色々申し訳ございませんでした。


今回は毎日投稿と主人公目線の物語を書いてみたくて書きましたが、まぁ途中からグダグダになってしまいました。

何よりも、メイドとバトラーという設定がほぼ死んでいて……

私にはどうすることもできませんでした。


本当は魔界話なども色々書こうと思っていたのですが、流石に見るも絶えない状況になったので、一旦ここで締めようと思います。


次はちゃんと話を練ってから、もう少し短い話で書こうと思います。

次回作の構想はあるので、ちゃんと文章にでき次第あげていこうと思います。

恐らく5月中旬かな?

これに懲りず、読んで頂けると幸いです。

では。

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