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パンケーキと相談

「お待たせいたしました~。パンケーキです~」


席に着いて、シズクに注文をお願いした。

そして待っていた僕たちにパンケーキが運ばれてくる。

僕がイメージしていたパンケーキとは少しだけ違っていた。

なぜかパンケーキが7段に積まれて、その上からホイップクリームらしきものが大量に盛られている。


いや、そんな食べれないって……


少し周りを見てみる。

ロイとアザレアも僕と同じく顔をしかめている。

ただ、シズクはすでにナイフとフォークを握っていた。


「これが……ぱんけーき……」


マツリはパンケーキ以外、全く見えていないようだ。

もう、何か変なスイッチが完全に入っている。

目も少し怖い。


マツリもシズクと同じくナイフとフォークを握る。

そして二人は声をそろえて言った。


「いただきまーす!!」

「頂きます」


二人は僕、ロイ、アザレアを尻目にパンケーキにナイフを入れて食べ始める。

周りが見えていないのか、淡々と黙って食べ始めた。

マツリはわかるけど、シズクも何かのスイッチが入った状態で食べ始めてしまったので、この後の話とかはできなさそうだ……


仕方ないか……食べはじめよう。

ただ、この量が普通に出てくるってことは、僕も食べれるかもしれない。

もしかしたら、異世界なので実はかなり軽めの食べ物なのかも。


僕はナイフとフォークを握って食べ始めた。



~十分後~



「全部食べました!!めちゃくちゃおいしかったです!!」

「ごちそうさまでした。」


マツリとシズクは二人同時にナイフとフォークを下ろす。

二人の目の前にあったパンケーキの山は完全に無くなっていた。


僕は半分ぐらい食べたものの、ギブアップ。

僕の知っているパンケーキと味とかもほぼ同じだった。

というか、やっぱり7段も積むものじゃない。


ロイも食べた量は同じぐらい。

かなり頑張っていたけど、やっぱり限界だった模様。

アザレアなんて一番上のパンケーキを食べてから、しれっとコーヒーを頼んで飲んでいる。

この二人を見ていると、僕が普通だと少し実感できた。


「皆さん、どうでしたか?この喫茶店のパンケーキは」

「最高においしかったです!!」


シズクの質問に対して、マツリは即答で返す。

そりゃ、完食していればその返答で間違いない。


「おいしかったけど……ちょっと多かったかな」


僕は素直な感想を伝える。

ロイとアザレアも何も言わずにうんうんと頷いている。


「そうですか?少し少なめかと思ったのですが……」

「シズクさん、私も全く同じ意見です。皆さん、食が細くなりましたか?」


シズクとマツリは僕たちを見て不思議そうな顔をしている。

もうこの二人にはついていけない……

というか、ここにパンケーキを食べに来たんじゃなかった。

マツリの話をいったん無視してシズクに話しかける。


「ところでシズクさん。この後、魔界に町に行くわけですが、どのように行くのが良いでしょうか?」

「そうですね……ワープは無理です。魔族の町がどうなっているか不明なうえ、私も行ったことが無いのでそもそもワープはできません」


やっぱり。

ただ、アザレアだとワープできる可能性があるかと思ってアザレアの方を見たが、当の本人は首を横に振る。


「確かにあの町にワープはさせることは可能よ。ただ、全く知らない人間をあの町にワープなんてさせたら、パニックになる未来しかみえないから駄目ね」


確かにそうだ。

アザレアとマツリはどうにかなるとは思うけど、僕とロイは絶対に怪しまれる。


「となると……正面から歩いて入って行くしかないか」

「そうね。私もそれに賛成。そこまで遠くないから大丈夫よ」


アザレアから賛同を貰う。

これで行き方は決まった。


「あとは行ってみてから考えるしかないか……」

「そうだぜマスター。とりあえず行かないと何も進まないからな。まぁ、やばかったら俺が助けてやるから」


ロイが答えてくれる。たぶん深くは考えてなさそうだが。

その様子を見ていたシズクは荷物から手で握れるサイズの玉のようなものを急に取り出して、ロイに黙って渡す。


ロイは受け取ったものを見てシズクをジロッと睨んだ。

シズクはその視線を無視する。

ロイは何も言わずにポケットの中に突っ込んだ。

あれはいったい・・・?


そしてシズクは何事もなかったかのように僕の方を見て話しかけてきた。


「ヴァルさん、ではそろそろ魔界の町に向かって頂いてもよろしいでしょうか。私も他の用事があって一度カトラスに戻らないといけないので……道中はお気をつけて」

「あぁ、ありがとう」


僕はシズクにお礼を言う。

そしてお店を出た。


「ご来店ありがとうございました~」

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