その後〜まぁ、こんな感じで〜
「……………どういうことですか、秋奈先生」
学校。
蓮斗は教室で机に座っている。
…………春休みに。
「どうもこうも、お前『達』は出席日数が呆れる程に足りないんだ。こうでもしないと進級できないだろう」
「私は……」
オドオド、と効果音が頭の上に付きそうな感じで栗実が手を挙げる。
何故私が。そんな言葉を何とか飲み込みながら。
「どうせだからな。この機会に勉強しておけ」
一蹴され、ガックリとうなだれる。栗実にしては、なかなか大きいリアクションだった。
「はい!」
「どうした、恋」
「私は出席日数足りてると思うんですが!」
「同感です!」
恋と威吹が机を吹き飛ばしそうな勢いで立ち上がる。
「あぁ、お前達2人は単純に成績不振からだ」
が、その言葉でスゴスゴと引き下がった。
「まぁ、文句言う気はないんだけどなぁ〜」
蓮斗の隣では南貴がクルクルとペンを回している。
言うまでもなく、南貴は蓮斗と同じ出席日数関連でここにいる。
「あ、そだ」
と、何かを思い付き南貴は目をつぶる。
その瞬間、秋奈は音もなく南貴に近づき、耳元で囁いた。
「別人格にシフトか?ほぅ。よほど私のカウンセリングを受けたいみたいだな」
「ぐっ……」
カターン、とペンが床に落ちる。
どうやら南貴兄が語った二重人格は嘘ではないらしかった。
「蓮斗、これどうやんの?」
「……景。なんでお前はここにいるんだ?」
「……てへっ」
「あぁ、景の前回のテストの順位はだな……」
「わーっ!わーっ!先生勘弁してーっ!」
はぁ、と蓮斗はため息をつく。
しかし、楽しくはあった。
昔、恋と出会う前の蓮斗が望んでいた平穏とは程遠いけれど、これはこれでいいのかもしれない。
そう思えた。
と、考えていたら、窓ガラスが割れて金属バットが飛んできた。
恋が踵で弾き落とす。
「な〜に〜?もう」
「なんか、用があるみたいだな?南貴か」
「あ〜……。兄貴についていた奴ら、まだ残ってたのかよ……」
外には、南貴の言葉通り、暴走族の姿があった。
見るなり、秋奈は煙草をくわえ込む。
「……補習は中断だ。さっさと片付けてこい」
明らかに教師の取る行動ではない。
「しょうがない……」
蓮斗は立ち上がり、首を鳴らす。
全員が、蓮斗を見る。
「……『俺』の、出番だな」
その言葉を聞いて、全員はなんとなく笑っておいた。
まぁ、その、ご愁傷様。と。
暴走族の皆様に、心の中で手を合わせたのは、おそらく蓮斗以外の全員でありましょう。
皆様こんにちは(もしかしたらおはようございます。そしてこんばんは)。
今回、この『ツヨサってなに?』が完結となりました!
最後までこれたのも、ひとえに皆様のおかげでございます。
初めての作品の割には、それなりに形になったかな、と。
そんな自分に甘い自己評価をつけています。(笑)
皆様がこの作品を読んでどう思ってくれたのか。何かを感じてくれていたら嬉しいです。(勿論、良いことばかりじゃないでしょうが……)出来れば、それを感想の形で伝えてくだされば、嬉しいです。
では、また次の作品で。
本当にありがとうございました!