普通―前編―〜自惚れ〜
短いです。
悲痛な表情で、蓮斗が2人に語りかけた。その時。
「どいて」
恋が、蓮斗を突き飛ばした。
「なっ……!」
言葉がでない蓮斗。それもそうだろう。
蓮斗は、自分が間に立てば止めてくれると思っていたのだ。威吹は止まらなくとも、恋は止まってくれるだろう、と。
しかし、実際は違った。威吹どころか、恋すら蓮斗の言葉を聞こうとしない。
愕然とする蓮斗だが、諦める訳にもいかない。
威吹の前に立ちはだかり、威吹を止めようとする。
(恋がだめなら、威吹だけ、で、も……)
そう蓮斗が思っている最中に、威吹は蓮斗を通り過ぎていった。
信じられないない蓮斗は、それを目で追うことしか出来ない。
それでも振り向き、止めようとする刹那、恋と目が合った。
その目は、初めて蓮斗が恋と出会った時と同じだった。
それが意味するところは、ただ1つ。
恋は、あの頃から何も変わっていない。
それが喧嘩になってあらわになった、ただ、それだけ。
蓮斗は、今まで恋と過ごしてきた中で感じていた恋の変化を思い返す。
その中で、蓮斗は思う。
恋は、変わった訳じゃないんじゃないか、と。
ただ、自分の知らない恋を見てきただけなんじゃないか、と。
「自惚れてた……」
空を仰ぎ、蓮斗は呟いた。
そして、すぐさま2人に駆けより、言った。
「やめろって言ってんだろ」
今度は、無表情で。
続きはすぐ書こうと思います