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第八十三話 合衆国西海岸進攻作戦 その12

 はい、前回の続きを話します。


 パナマ市街地に増援として送られた戦車部隊は、機銃のみを搭載したM3戦車でした。


 その内の一両が、「未確認部隊と交戦した」と虚偽の報告をした戦車長が指揮する車両でした。


 その時に同行していた歩兵分隊も再び一緒に行動することになりました。


 数十年後、歩兵分隊の隊長が死の床で家族にした告白によると、お互いに部下たちに真相は口止めしていました。


 もはや、真相を報告する勇気はありませんでした。


 彼らは「日本海軍の特殊部隊などは存在せず。同士討ちが起きている」と分かっていました。


 状況が大きくなりすぎ死傷者まで出ているため、責任を取るのをおそれて、歩兵分隊の隊長も戦車長も口をつぐみました。


 彼らは「どうせ本当は敵はいないのだから、時間がたてば自然に騒ぎはおさまるだろう」と考えていました。


 同士討ちが起きないように注意して市街地を行軍していました。


 市街地の一部で火災が起きました。


 彼らの部隊が第一発見者でした。


 そこは商店街であり、数十人の市民がいました。


 市民たちは燃えている店から商品を運び出していました。


 簡単に言えば、一般市民による「略奪」が起きていいました。


 一般市民に対する「外出禁止令」は解除されていませんでした。


 もし、外出禁止令が解除されていたとしても、街のあちこちから銃撃音が聞こえるのに「真っ当な市民」であれば外出しようとは思わないでしょう。


 しかし、「真っ当でない市民」にとっては、「略奪」の絶好の機会でした。


 歩兵分隊の隊長は、パナマの一般警察から警察予備隊に転属していました。


 そのため、「犯罪者を逮捕する」という考えが強かったのです。


 自分の拳銃を空に向けて威嚇発泡すると、「全員頭の後ろに両手を組んで!地面にうつ伏せになれ!」と叫びました。


 戦車があったので暴徒たちは抵抗は無駄だと悟り言う通りにしました。


 警察予備隊は手錠は持っていなかったので、そこら辺にあったロープで拘束しました。


 暴徒たちを近くの警察署まで連行することにしました。


 警察署に着くと、警察署が燃えていました。


 銃火器で武装した暴徒が警察署を襲っていました。


 後に分かったことですが、警察署を襲った暴徒たちは、犯罪グループの若者たちで警察署の留置所にいる仲間を助け出そうとしていました。


 市内のあちこちで銃撃戦が起きて混乱しているので、どさくさ紛れにやってしまおうという短絡的な考えでした。


 戦車が近づいて来たのには気づいていましたが、自分たちの暴力に興奮していた若者たちは自分の行いを止められませんでした。


 続きは、次回に話します。

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― 新着の感想 ―
戦車が近づいてきた とどまりませんでした つまり、興奮して逃げた? しかし、気づきましたが と言うから、違和感もある その騒動は火災みたいなものですかね 火は一度ついても、初期対応が早ければ、すぐに…
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