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第八話 ドイツ対フランス その6

 はい、前回の続きを話します。


 フランス軍はマジノ線に向けた部隊の一部をパリ防衛のために戻しました。


 そのためマジノ線の防御が一部薄くなりました。


 マジノ線はドイツとフランスの国境にまんべんなく張り巡らされた要塞線でしたが、それであるがゆえに維持には莫大なコストが掛かりました。


 そのため開戦前から手薄な場所が何ヵ所かできていました。


 具体的な例で言えば、発電機の故障で設置されている砲塔の砲が動かなくなっているが修理のための予算が確保できないため外見だけ使えるようにしている場所、配置できる兵士が不足しているため要塞として機能していない場所などがありました。


 フランス国内には「難攻不落のマジノ線」のイメージを維持するために、このことを知っているのはフランス陸軍の上層部だけでしたが、スパイによりドイツ軍は知っていました。


 開戦後、マジノ線を攻撃始めたときは、ドイツ軍は要塞線に一斉に攻撃し弱点に気づいていないように装いました。


 マジノ線に向かう部隊がパリ防衛に回され、マジノ線が手薄になった時に、ドイツ軍はマジノ線の弱点に向けて戦力を集中させて、マジノ線を突破しました。


 ドイツ陸軍の装甲師団と空軍の急降下爆撃機と連携した快速に、鈍重なフランス軍は対応できず。たちまちのうちにフランスの首都パリは陥落しました。


 フランス政府と軍の首脳はパリ南部の都市ヴィシーに逃れて、そこで戦争を継続しようとしましたが、脱出前に快進撃してきたドイツ軍により捕虜となりました。


 さて、第一次世界大戦では、パリ郊外のコンビエーニュの森の線路上の鉄道客車の中で、ドイツは休戦協定に調印しました。


 ドイツではフランスが降伏すると「第一次世界大戦の屈辱を晴らすために同じ場所、同じ客車で調印を行うべきだ」という意見が一部に出ました。


 しかし、総力戦研究所は「フランスの敵愾心を刺激し過ぎる」と反対しました。


 調印式は、パリ市役所の市庁舎内で行われ、残されている記録映像を見ると、参列者は独仏の政府・軍の高官とそうそうたるメンバーでしたが、調印式そのものは市役所で通常の書類の手続きをするように淡々としたものでした。




 さて、ここで疑問に思った人も多いと思います。


「合衆国軍とイギリス軍は何をしていたのか?」


 どちらも連絡先将校を除けば、フランス本土に兵力を派遣していませんでした。


 その理由は、合衆国は資金・物資の供給で連合国の強力なスポンサーでしたが、隣に不倶戴天の敵である南部連合国があるので、大規模な兵力を海外に展開させることは、政府内でも一般市民の間でも反対意見が多く、合衆国大統領は開戦前にフランスに兵力を送り込むことは困難でした。


 そして、イギリスの理由は……。


 あっ!時間になりました!


 また、次回もよろしくお願いいたします。

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