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第七十五話 合衆国西海岸進攻作戦 その4

 はい、前回の続きを話します。


 映画「戦艦土佐の海軍忍者」で、烹炊所に向かった十人ほどのスパイたちは、通路を歩きながら「飯をつくっている連中など銃を向けて脅せば簡単に降伏するだろう」と仲間同士で会話しました。


 軍隊内部でも戦闘に直接関わる兵たちからは、食事の調理をする主計兵は下に見られて馬鹿にされることも多かったのです。


 スパイたちは、烹炊所に着くと、そこで調理をしていた主計兵たちに銃を向けながら「この艦は我々が制圧した。おとなしく降伏しろ」と宣告しました。


 しかし、主計兵たちは武装したスパイたちにチラリと目を向けだけで調理を続けました。


 その態度に苛立ったスパイの一人は「おい!お前ら!この銃が見えないのか!?両手を挙げて降伏しろ!」と主計兵の一人に近づきました。


 その主計兵はそのスパイの首に腕を回すと、一瞬でスパイの首があり得ない方向に曲がりました。


 予想外の事態にスパイたちは呆気に取られました。


 その隙に主計兵たちはスパイに素手で襲い掛かりました。


 スパイたちは一人を除いて全員が倒され、残った一人も両腕両足を折られて床に倒れました。


「お、お前たちは何者なんだ!?」


 スパイが疑問を声に出すと、主計士官が答えました。


「見ての通り、日本帝国海軍の飯をつくっている主計兵だよ」


 主計士官は部下に命令しました。


「そっちの倉庫で尋問しろ。拷問をしても構わんから全部を吐かせろ」 


「捕虜を拷問するのは国際条約違反……」


「お前たちは軍服を着ていないから軍人としてはあつかわれない。連れていけ」


 スパイが倉庫に連れて行かれて、姿が見えなくなると、部下の一人が主計士官に話し掛けました。


「隊長、ついに『海軍忍者』である我々『海軍特務陸戦隊』の出番が来ましたね」


「ああ、このまま主計兵に化けたまま海軍を退役することになるのかとも思ったこともあるが、厳しい訓練を生かす時が来た」


 ここで回想シーンになります。


 海軍特務陸戦隊としての訓練のシーンとなります。


 隊員たちはフンドシだけで素手で崖を登ったり、格闘訓練をするようなシーンが続きます。


 特務陸戦隊隊員を演じた男優は、全員が当時は無名な男優ばかりでした。


 映画会社がスター男優を出演させるのを避けたからです。


 危険なシーンが多いので、スター男優に怪我をされるのを恐れたからです。


 無名だった男優たちは、この映画を切っ掛けにスター男優への階段を駆け上がって行くことになります。


 続きは次回に話します。

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― 新着の感想 ―
うーん少しスティーブンセガールの沈黙の戦艦をイメージしてますね
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