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第六十七話 中華民国 その11

 はい、前回の続きを話します。


 ソ連が中国共産党に供与した戦車はT34でした。


 第二次世界大戦のミリタリーマニアの戦車マニアは、ほとんどがドイツ戦車マニアかアメリカ戦車マニアが多数派で、ソ連戦車マニアは少数派になっています。


 北米大陸での南部連合国と合衆国の地上戦は多数の記録が残されており、南部連合国がドイツ戦車をライセンス生産した四号戦車と合衆国のM4シャーマン戦車には多数の映像が残っています。


 それにくらべると、中国における内戦にはあまり映像が残っておらず。ソ連軍の戦車であるT34についてはミリタリーマニアでも知らない人が多いのです。


 もし、第二次世界大戦でドイツとソ連が交戦し、大規模な地上戦が起きれば、T34についての多数の戦闘記録が残っていたでしょうが、それはありえなかった歴史にすぎません。


 T34については知らない人も多いでしょうから、簡単に説明させていただきます。


 重量32トンで76.2ミリ砲を装備、避弾経始を考慮した傾斜装甲、炎上しにくく燃費の良いディーゼルエンジンなど、「第二次世界大戦の最良戦車」と評価する評論家もいます。


 しかし、欠点もあります。


「砲塔が二人用なので戦車長が砲手を兼ねたため、指揮に専念できなかった」


「無線機の性能が悪く、戦車隊は手旗で指揮を執らざるえなかった」


 などです。


 しかし、中国大陸では無敵で、T34のいる戦場では中国共産党は連戦連勝でした。


 中華民国政府を率いる蒋介石は、戦車を入手しようとしました。


 しかし、合衆国からの戦車の輸入は第二次世界大戦の開戦により不可能になっていました。


 合衆国から独立したばかりのフィリピンには戦車を輸出できるだけの工業力に余裕はありませんでした。


 近隣にある戦車が製造できる国は日本だけでしたが、関係が悪化していたため輸入は不可能でした。


 八方塞がりかと思われましたが、意外な戦車の入手先がありました。


 それは、日本から限定的な自治権を与えられることになった朝鮮半島でした。


 そこには戦車工場が新設され、そこで製造されている戦車は、日本陸軍ではドイツ戦車のライセンス生産が決定されたため、不採用となった日本の国産戦車「チハ」でした。


 朝鮮半島で「チハ」が製造されるようになったのは複雑な事情があります。


 日本陸軍内部では、戦車をドイツ戦車をライセンス生産するか、純国産するかで激しい議論がありました。 


 結局は、ドイツ戦車をライセンス生産することになったのですが、一部が先走り「チハ」の製造施設を建設してしまっていました。


 続きは次回に話します。

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― 新着の感想 ―
[一言] ああ、買ってもらえると 思い込んだ暴走ってとこですね
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