C級ヒーローMBマン見参!その2
平凡な大学生である東条幸太郎には、ある秘密があった。
それは、彼がヒーローであるという事だ。
ヒーローとは悪を許さぬ戦士達、勝利こそが彼らをヒーロー足らしめている。
そんなヒーローの中でも、彼は弱かった。
ヒーロー適正が低いのである。
日本最高のヒーローである、SS級ヒーロー、能面ライダーの適正が100であるならば、彼の適性はおよそ30。
普通ならば諦める。
普通ならば戦えない。
だが、彼はヒーローになる事を選んだ。
場末の研究所に改造を頼み、全身の強化以外は、自らのシンボルに全てのヒーローパワーを注いだ。
出来上がったのは必殺技だけがそれなりに強いチグハグなヒーロー。
しかし、彼は戦い続ける。
いつか、過去に自分を救ってくれたあの人にもう一度出会うため。
あの人と肩を並べて戦うため。
彼は今日も、ヒーロースーツに身を包む。
「そこまでだ!蛙怪人ゲコゲフ・ロック!」
「来たか!MBマン!」
「自慢の脚力を活かし、高層マンションの下着泥棒をするとは不届き千番!乙女の下着を守る為!C級ヒーローMBマン、只今見参!」
真っ赤なスーツを身に纏い、背中に♂の大一文字。
巨悪に巨根で立ち向かう!
C級ヒーローここに見参!