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小説を書こうにもネタがない!だが高校生探偵に仕事は舞い込む  作者: 荒木刑
第一章:【高校生探偵と現代のジャック・ザ・リッパー】
11/21

【ネタにしてみろぉ!夜霧の殺人鬼と世紀の名探偵】

今回、探偵と殺人鬼が対峙します。

___しくじった。本庁から急いで電車に乗って病院に着いたのはいいが、

終電の時間を計算に入れていなかった...。やってしまった......。


取り敢えず、茜里に今日は帰れないって連絡しておこう。



情報の真相を確かめるべく崎森雛が入院している隣町の病院に

向かったはいいが、終電の時刻をすっかり忘れ、病院に着いたのは

終電が過ぎた0時30分だった。


「......どうする!?この時間じゃ、まともなホテルに泊まれる可能性は低いぞ!?

(それに夜は流石に冷える......仕方がない、公園で野宿でもするか...。)」


そう思い、病院前の公園に足を向けた時だった。


「___ぁ、___が___あぁ___。」

「?なんだ?(公園の雑木林からか?声が聞こえる。)...行ってみるか...。」


街灯もない真っ暗な闇の中、本来静寂が満ちているはずのそこには、

日常では聞こえるはずも無い異音が響き渡っていた。


「ギ、が、ア゛ァァァっァァッ!!!!」


グチッ、ブツ、ぐちゃぐちゃぐちゃあッ


「アハハハハハハハハハハッ!!」


女性の放つ異常なほどの悲鳴、肉や臓器、骨を断ち、かき混ぜるぐちゃぐちゃ

という残酷な異音、それに残酷なまでに愉快そうな青年の笑い声だった。


「ッ!ヤメロォッ!!」


目の前の光景に我慢できず、ポケットから警棒を抜き、青年に殴りかかる。


霧本の声に反応したか否か、女性の両手を刺し止めていたナイフを抜き取り、

接近してくる警棒を受け止める。


金属同士がぶつかり合い、甲高い音を響かせる。


ガキーンッ


「お前!今自分が何してるのか分かってるのか!?」

「ハハハッ!何言ってんだよ、分かってるに決まってるだろぉ!?」


霧本の警棒をナイフで弾き、お返しとばかりに荒々しく、しかし的確に

急所を狙って刺突してくる。


それを警棒と体捌きだけでかわし、手を狙って警棒を振るうが、

その素早い動きを捉えきれず、空を切るばかりだ。



「ほらほらどうしたぁ!?噂の天才高校生探偵の名が泣くぞぉ?」

「ッ!あぶッ!っるせぇ!それに!なんで!俺の!ことを知ってるんだ!?」

「それは当たり前だろぉ!?ウチのリーダーを捕まえやがった探偵の事くらい

把握してなくてどうする?」

「リーダー!?やっぱお前!прощальныйのメンバーだったのか!?」

「そうさ!このナイフはそん時の名残でねぇ!戦場からの長い付き合いさ!」

「ッ!うぉッ!っぶねぇな!それよりも!お前に、聞きたいことが!ある!」

「何さ!」


「___お前が、ジャック・ザ・リッパーか?」



その発言で、青年の攻撃の手が止まった。



「......へぇ。ま、この状況を見れば当たり前だけどねぇ......。」

「......そのナイフ、この状況...素人目に見ても明らかだろうけどさ......。」



警棒を構えなおし、じりじりと被害者の女性を背中で庇うように位置をとる。


青年も位置を取りながら、霧本を見つめながら裏手にナイフを構える。



「......アンタが何を考えて、何故こんなことをしているのかは知らんが、

探偵として、一人の人間として、アンタを止めることが、今の俺の仕事だ!」



そう叫んだ霧本は、青年の肩を狙って警棒を振り下ろす。



「......フッ」



霧本の叫びを鼻で笑った青年は、振り下ろされる警棒をナイフで受け流し、

着ているコートの袖口から新しいナイフを取り出し、霧本に向けて振り下ろす。



「ッ!」



霧本は新たに出された攻撃に動揺してしまい、一瞬の隙を作ってしまった。


袖口のナイフをギリギリの体捌きで避けた霧本に、上から振り下ろされたナイフが

襲いかかる。



「......探偵、今の君では無理だ。」



霧本の警棒は、青年のナイフによって二つに両断されてしまった。


守るもののない霧本の脇腹に青年のナイフが突き刺さる。

さらに青年はナイフを突き刺すばかりでは飽き足らず、時計回りに抉り取る。



「ガっ、ゴフッ!」



霧本の口から血の塊が吐き出される。そのまま力が抜けた人形のように倒れる。

その血が青年のコートに当たり、赤黒いシミを付ける。



「......探偵。言っただろ?今の君では無理だ。」

「カハっ......アンタは、なんで、こんなことを...?」

「何故って?...ハァ...分からねぇのか?なんだかがっかりだが......。」



青年は、如何にもがっかりだ、という顔で深いため息をつく。



「...君は探偵だろ?それくらい自分で推理したまえ。そうだなぁ、

少しヒントをやろうか....。」



青年は、少し悩んだように首を捻る。


暫くそうしていた青年は、ようやく合点がいったのか地面に倒れている霧本に

向けてある言葉を投げかける。



「探偵、君は『別れの真実』を知っているか?」

「......別れの...真実......?」

「...フッ、君ならたどり着けるだろう。じゃあな、霧本茂君。」



意味の分からないことを告げると、霧本達に背を向け闇夜に紛れて消えていった。


霧本は、掠れた意識の中で青年の言った言葉を考えていたが、

次第に限界を迎え、暗い闇の中に意識が沈み込んでいった。


意識が沈みゆく中で、救急車とパトカーのサイレンを聞いた気がしたが、

それを理解する間もなく俺は気を失った。


次回もお楽しみに

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